電子マネー

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電子マネー(でんしマネー)とは、貨幣価値の交換(決済)をコンピュータ上で実現する技術・規格・実装の総称である。ポストペイ(クレジット)式のものも便宜上広義の電子マネーに含める場合がある。


目次

[編集] 概要

電子マネーは、貨幣経済が実質的に貨幣という物品によってやり取りされていた所を、電子的なデータ(および通信データ通信)によって決算する手法である。その意味では電子的な電信で実質市場経済が動いている状態も一種の貨幣の電子マネー化といえるが、一般に電子マネーという場合は、この決済手段を末端の小売レベルにまで推し進めた状態を指す。

電子マネーには幾つかの方法があるが、銀行ないし金融機関小売店をオンラインで接続する方法から、財布を電子化(情報機器記憶媒体に置き換えること)して金銭をデータとして書き込み利用する方法、更には財布という概念までもをデータ化して既存コンピュータネットワーク上で利用する方法など様々なものがある。

ただ、2000年代現在に至るまでは様々な方式が平行進化の形で利用されており、各々の方式には互換性が乏しく、紙幣硬貨といった貨幣に完全に取って代わるに至っていない。その一端には、貨幣のデータにおけるセキュリティ上の問題から、データなどの互換性向上には消極的であることも伺われる。

しかし電子マネーの発達によって、従来は紙幣や貨幣、あるいは各種クレジットカードプリペイドカードキャッシュカードといった様々な物品を一言管理して、携帯性が向上することが期待されているほか、決済の迅速化・確実性の向上も期待されている。他にも認証手段の導入により、紛失時の経済的損失の防止や個人認証手段としての利用、または既存のクレジットカードが持つ社会信用度(クレジット)証明手段など、様々な利便性も指摘される。

[編集] 背景

従来から、銀行振り込みやクレジットカードによる決済システムはオンライン化が進められてきており、電子的な決済手段というものがなかったわけではない。しかし、1980年代前半に構想があり、1990年代後半から一般消費者でも利用できるようになってきた電子マネーは、これらとは異なり、インターネット経由の決済に特化したもの、またICカードなどの技術により従来の決済方法の欠点を解消して利便性を高めたものを指す。

従来の決済手段としては、

  • クレジットカードは小売店で使用できるものの、百貨店や大型スーパーなど一部に限られ、使用時に署名も必要であるなど煩雑だった。また、インターネットショッピングではカード番号をネットワーク越しに販売業者に渡す必要があり、盗聴されたり販売業者によって不正使用されたりする危険性がある。
  • 振り込みは、口座番号のみで不正使用される恐れは少ないものの、小売店では使用できない上、売買の際に振り込み確認の段階が必要でより煩雑。

などの欠点があった。

[編集] 仮想マネーとしての電子マネー

ネット通販での仮想マネー的な決済方法手段として導入がみられた。ネット通販の普及とともに、1990年代後半~2000年代前半の間、ネット決済である程度の普及をみた。後述のICカードなど新しい技術が普及しはじめてからは、それに主役の座を明け渡しつつある。しかし、2008年現在も多くの仮想マネーサービスは存続し続けている。

主なものとして、BitCashビットキャッシュ株式会社)など。

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[編集] 非接触型決済による電子マネー

2000年代前半より、ICカード、特に非接触型のICカード技術を用いた決済手段が登場しはじめ、これも(新たな種類の)電子マネーと呼ばれるようになっている。

具体的には、ICカードを利用して暗号技術を駆使することで、貨幣価値の捏造・偽造、複製、窃盗を防止している。決済手段としては非接触型決済の分類に入る。

これらは、従来の決済手段の欠点を解消して利便性を高めたもの、ネット上でも日常でも小銭入れ代わりに使用できるような決済手段、すなわち貨幣価値の移動を消費者側から提供者側へ「その場で」「簡便な操作で」「電子的に」完結することを目指したものである。

[編集] 現況

非接触型決済による電子マネーは2008年現在において徐々に一般消費者にも普及しつつある。

am/pmサークルKサンクスの対応店舗の増加が顕著なのが、ビットワレット株式会社の提供するEdyである。(利用可能店舗はEdyのホームページを参考されたい)

また、東日本旅客鉄道(JR東日本)の乗車カードであるSuicaもプリペイド式電子マネーとしての利用が可能となり、発行枚数の多さから将来が有望視されている。2007年現在、JR東日本のにあるコンビニエンスストアNEWDAYS等や、JR東日本のグループ企業で利用できる他、Suicaが利用可能なエリア内一部のファミリーマート等、利用できる店舗が増えてきている(利用可能店舗はJR東日本・Suicaのホームページを参照)。 さらに2007年3月18日からサービスが開始された、首都圏の私鉄地下鉄バス事業者の乗車カードであるPASMOは、開始当初から乗車券機能と共に電子マネーサービスもSuicaとの相互利用が開始され、JR駅構内などのSuica利用可能店舗で、Suicaと共にプリペイド式電子マネーとしての利用が可能である。

西日本旅客鉄道(JR西日本)でも2005年10月からICOCAでの電子マネーサービスが開始されている。スルッとKANSAI協議会PiTaPaは電子マネーに似ているが決済方法が後払いなので、クレジットカードに近い性格を持っている。

流通小売大手であるセブン&アイ・ホールディングスではnanacoを、イオンではWAON2007年に導入する。

ショッピングの際にポイント付与などのある電子マネーサービスもあり、流通・小売業界では電子マネーと連携した顧客囲い込みや顧客関係管理(CRM)が主要な話題となっている。

電子マネーの普及において難点の1つとされていたのが、上記の様に各社で規格が乱立している為、加盟店舗においては規格ごとに決済端末を導入しなければならない点であった。しかし2006年9月27日、2007年2月にイオンで導入を開始する予定で開発中であったSuicaとiDの共用決済端末にQUICPayとEdyも対応させる事が発表され、今後電子マネーの更なる普及が期待される。しかし、その一方で交通系乗車カードを含めて複数枚のICカードを所持する者も多く、更にそれを同じ財布や定期入れなどに収納していることも少なくないため、1度に読み取れる枚数を超過して読み取らせてしまった場合にエラーが発生するというトラブルが多発している。

今後は電子マネーの普及において不可欠な「小額決済」をメインとしているコンビニや駅売店(キオスク)等の小売業態、ファーストフードファミリーレストランなどの外食(もしくは持ち帰り弁当を中心とした中食)産業、CDやDVD等のレンタル業態に早く広く浸透する事が、電子マネー普及の大きな鍵を握ると考えられている。

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[編集] 広義の電子マネー (ポストペイ型)

現在、上記であげられたもの以外でも、クレジットカードの非接触型決済サービスも電子マネーと呼ばれることがある。主にポストペイド型の電子マネーである。

その理由として挙げられるのが、PiTaPaのように実質的にはクレジットカードであるものやモバイルSuicaなどクレジットカードに依存している電子マネーが存在すること、日本では上記のカード型電子マネーと同じくFeliCaが使われていること、ターゲット(小額決済など)が重なっていることなどがある。

[編集] 年齢認証

記名式の電子マネー(おサイフケータイ、My Suica等)には生年月日を入れることが可能なので、これを利用して酒・煙草・アダルトビデオの販売機や居酒屋・成人映画館への入場時の年齢認証に使われることに期待される。

[編集] 実装例

[編集] 日本国内

ICカード型

非接触型ICカード・Felicaチップを用いたものが支配的である。ただし、ICカードのアンテナ形状、リーダ・ライタなど、必ずしも物理的互換性が相互にあるわけではない。
  • プリペイド
    • Edy(ビットワレット株式会社)
    • Suica(東日本旅客鉄道株式会社)
    • ICOCA(西日本旅客鉄道株式会社)
    • TOICA(東海旅客鉄道株式会社)
    • PASMO(株式会社パスモ)
    • nanaco(株式会社セブン&アイ・ホールディングス)※2007年4月23日スタート
    • WAON(イオン株式会社)※2007年4月27日スタート
    • ICい~カード(伊予鉄道株式会社)
    • IruCa(高松琴平電気鉄道株式会社)
    • Cmode(コカ・コーラ)


  • ポストペイ
    • PiTaPa(スルッとKANSAI協議会)
    • iD(株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ)
    • QUICPay(株式会社ジェーシービー)
    • Smartplus(三菱UFJニコス株式会社)
    • VISA TOUCH(ビザ・インターナショナル)
    • eLIO(ソニーファイナンス・インターナショナル)
    • PayPass(マスターカード)

仮想マネー

[編集] 海外

ICカード型

  • プリペイド
  • ポストペイ
    • 米国・VISACash(ビザ・インターナショナル)
    • 英国・MONDEX(ナショナル・ウエストミンスター銀行他)
注…()内は電子マネーサービスの提供会社

[編集] その他

  • プリペイド型電子マネーでの一部にはクレジットカードから(ショッピング枠として)チャージできるものがあり、またクレジットカードと紐付けされているポストペイド型電子マネー等もある。
  • このように電子マネーとクレジットカードが決済上結びつくことにより、クレジットカードが利用ができない店舗でも、電子マネー利用が可能な場合には、間接的にクレジット購入が出来るようになっている(一部の電子マネーで一部の商品・サービスの購入を拒絶している場合もある)。
  • また、コンビニエンスストアでの各種料金収納代行(公共料金公金等)についても、電子マネーが利用可能なコンビニであれば間接的にクレジット支払いが出来るようになっている(一部の電子マネーで一部の収納代行を拒絶している場合もある)。
  • さらに、電子マネーと関連づけられたクレジットカードの利用額に応じて各クレジットカードのポイントが一般のショッピング利用と見なされて付加される場合もある。

[編集] 関連項目

[編集] 参考文献

  • David Chaum, "Blind Signatures for Untraceable Payments", Advances in Cryptology: Proceedings of CRYPTO '82, pp.199-203, 1982.
日本電子マネー
プリペイド型: Edyビットワレット) - nanacoセブン&アイ )-WAONイオン
ポストペイ型: iDNTTドコモ) - QUICPayJCB) - smartplus (三菱UFJニコス) - VISA TOUCH (VISA) - eLIO (ソニーファイナンス) - PayPass (マスターカード)
電子マネー機能付き乗車カード: Suica (JR東日本) - ICOCA (JR西日本) - PASMOパスモ) - PiTaPaスルッとKANSAI
関連項目: おサイフケータイ - FeliCa - 非接触型決済 - 乗車カード
加筆依頼:この項目「電子マネー」は、加筆依頼に出されており、内容をより充実させるために次の点に関する加筆が求められています。
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