鍾乳洞

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鍾乳洞しょうにゅうどう)とは、石灰洞せっかいどう)とも呼ばれ、石灰岩が雨水、地下水などの侵食でできた洞窟である。石灰岩地帯に存在する。「乳洞」と書くのは誤り。

目次

[編集] 成因

海底でサンゴなどが堆積することによってできた石灰岩地殻変動によって地上に隆起した場合、雨水や地下水によって侵食を受ける。但し一般の岩石とは異なり、石灰岩の主成分である炭酸カルシウムは酸性の液によって溶ける。つまり、二酸化炭素が溶解した地表の水にはよく溶けるので、通常の岩石より激しく浸食され、その内部に多くの空洞を生じるようになる。結果として、表面には溶けた石灰岩の残りが突出し、内部には空洞を生じ、あちこちでその空洞に通じる縦穴が生じるという、特異な地形となり、これをカルスト地形と呼ぶ。鍾乳洞はカルスト地形の地下に生じる構造である。

なお、さらに浸食がすすめば天井が薄くなってやがて崩壊し、洞窟の形のくぼ地となる。これをウバーレと言い、これがいわば鍾乳洞のである。

[編集] 鍾乳石

地下に生じた空洞には、地上より水が流れ込み、また、地下水が入り込んで、それによって水路が形成される。洞内の天井、壁などからは、地表より流れ込んで石灰成分が溶け込んだ水が染み出し、これが洞窟内の空気に触れたときに再結晶化することで洞窟内には様々な構造が発達する。これらを二次生成物という。

天井から水の滴る点では、次第につららのように石灰岩が成長する。これが鍾乳石である。また、天井から落ちたしずくが洞窟の底に落ちた地点でも再結晶化が起きるので、そこには次第に石灰岩が盛り上がって、それが高く成長をしたものを石筍という。上から成長した鍾乳石と下から伸び上がった石筍が繋がってしまうと石柱と呼ぶ。

滴下する水にそって発達するものが、ストローのように中空になる場合もある。これはそのままストローと呼ばれる。

また、斜面を水が緩やかに流れる場合、流れの遅い場所に石灰岩がたまり、次第にいくつもの水たまりを形成することもある。このように水中に仕切りのように発達するものをリムストーン、それによって仕切られて生じた水たまりをリムストーンプールという。山の斜面の棚田のような見かけのものである。小さいものは掌大から、数十mの差し渡しを持つものまである。

また、水中の石の表面から不規則に結晶化が起こるので、表面から細かい樹枝状の突起を生じている。これらはまとめてフローストーンと呼ばれる。このため、上記のような生成物は、大抵その表面がなめらかではない。

これらの構造は先の説明でもわかるように陸上で発達するものである。時に水中洞窟が発見されることがあるが、そこに鍾乳石が見られた場合、それらはその洞窟が陸にあった時期に発達したものと考えられる。

[編集] 洞穴生物

多くの場合、一般の人間が洞窟内で生物を見かけることは少ない。せいぜいコウモリに出会う程度である。しかしながら、細かく観察すれば、ごく小型の動物が見られることが多い。それらは洞穴生物と呼ばれる。多くは柔らかな白っぽい体をしており、洞窟への適応を遂げている。これらは古い時代に洞内に侵入した小動物が隔離された環境下で独自の進化を遂げ、特有の洞穴生物となったものと考えられる。その地域の固有種となっている例が多い。洞穴生物は、一般に小型で数が少ない。これは主として栄養分に乏しい環境であるからと考えられる。中には大型なものも知られ、ホライモリのように古くから不思議な洞窟生物として知られた例もある。

なお、コウモリが集団で生活する洞窟では、その糞にたかる無数の虫が住んでいる、といった例外も知られている。

詳しくは洞穴生物の項を参照されたい。

[編集] 利用

古くから洞内の珍しい光景が注目され、観光に用いられた。信仰の対象となった場所もある。

鍾乳石や石筍の形が乳房や男性性器にも見えることから、その水を飲めば乳がよく出るようになるとか、子宝に恵まれるといった土俗的な信仰が伝えられていることもある。

他方、近代においては洞窟探検がスポーツとして、また学術的研究とも関わって行われるようになっており、ケービングと呼ばれている。

蓮華の壁(幽玄洞)

[編集] 主な鍾乳洞

[編集] 日本の鍾乳洞


[編集] 世界の鍾乳洞

[編集] 関連事項

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