運転免許

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運転免許(うんてんめんきょ)は、運転に一定の技量が必要な機械装置設備の運転を認める許可をいう。免許の保有を証明して交付される公文書運転免許証という。

この項では、一般の自動車等の運転免許について説明する。

目次

[編集] 日本

日本においては、道路における自動車及び原動機付自転車の運転を認める許可を運転免許という。運転免許の制度・規則については、道路交通法及び下位命令により規定されており、その管理は各都道府県公安委員会が行うが、実際の業務は法令の委任により警視庁及び各道府県の警察本部が行っている。免許は各都道府県公安委員会名で交付される。

※道路交通法上で使われる『自動車』という用語には自動二輪も含まれるので留意されたい。

[編集] 取得方法

免許取得の方法は、指定自動車教習所へ入学し卒業検定に合格する事により、運転免許試験場での技能試験を免除されて取得する方法と、運転免許試験場で技能試験を直接受験する方法がある。後者は訓練費用が相対的に安くつく分、確実に運転できる技能が要求されるため俗に「飛び込み」「一発試験」などと呼ばれる。

自動車の普通免許を最初に受験する場合、指定自動車教習所で仮運転免許を取得し、路上での教習、学科教習を受け、路上での卒業検定に合格した後に、各都道府県の運転免許試験場で受験申請する。指定自動車教習所の卒業者は、視力などの適性試験と学科試験に合格すれば免許が与えられる。直接受験の場合と、指定でない自動車教習所(届出自動車教習所)に入学した場合は、仮免許の検定も運転免許試験場で受験し、卒業検定に代わり、試験場での技能試験となる。一般的には指定自動車教習所を卒業して、技能試験免除で普通免許を取る人が多い。また、安い海外で取得して国際免許で日本での運転ができると考える人もいるが、滞在期間が3ヶ月未満の場合は無効で、変更手続き(外免切替)が必要となり、あまりメリットはない。

[編集] 運転免許の区分

第一種運転免許
  • 多くの人が持つ運転免許。一般的な運転にはこれを用いる。単に「第一種免許」とも言う。同じ車種の第二種運転免許が第一種運転免許を包含する。
  • 道路交通法第84条第3項での個別の正式名称は「大型自動車免許」「中型自動車免許」「普通自動車免許」「大型特殊自動車免許」「大型自動二輪車免許」「普通自動二輪車免許」「小型特殊自動車免許」「原動機付自転車免許」「牽(けん)引免許」となるが、この記事では「大型免許」「大型二輪免許」「けん引免許」のように略記する。
第二種運転免許
  • 報酬を得て人を輸送するために自動車を運転する場合(乗せる人から直接お金をもらって車を運転する場合。旅客輸送)に必要となる運転免許。タクシーバス代行運転ハイヤー、患者輸送車を運転する場合に必要。単に「第二種免許」とも言う。
  • 21歳以上で、大型免許・中型免許・普通免許・大型特殊免許のいずれかを受けていた期間が通算して3年以上なければ受験できない(自衛官等2年以上の特例あり)。
  • 道路交通法第84条第4項での個別の正式名称は「大型自動車第二種免許」「中型自動車第二種免許」「普通自動車第二種免許」「大型特殊自動車第二種免許」「牽(けん)引第二種免許」となるが、この記事では第一種運転免許の例に倣い「大型第二種免許」のように略記する。
仮運転免許
  • 免許を受けるため運転を練習しようとする人が、路上で運転するために必要となる免許。単に「仮免許」とも言う。
  • 路上での運転については、一定の資格要件を満たす者の同乗、仮免許標識の掲示が必要であり、単独運転は認められない。
  • 道路交通法第84条第5項での個別の正式名称は「大型自動車仮免許」「中型自動車仮免許」「普通自動車仮免許」となるが、この記事では第一種運転免許の例に倣い「大型仮免許」のように略記する。

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第一種
免許の種類
車の種類
大型
自動車
中型
自動車
普通
自動車
大型特殊
自動車
大型自動
二輪車
普通自動
二輪車
小型特殊
自動車
原動機付
自転車
大型免許
21歳以上(自衛官は20歳以上)
運転可 運転可 運転可       運転可 運転可
中型免許
20歳以上(自衛官は19歳以上)
  運転可 運転可       運転可 運転可
普通免許
18歳以上
    運転可       運転可 運転可
大型特殊免許
18歳以上
      運転可     運転可 運転可
大型二輪免許
18歳以上
        運転可 運転可 運転可 運転可
普通二輪免許
16歳以上
          運転可 運転可 運転可
小型特殊免許
16歳以上
            運転可  
原付免許
16歳以上
              運転可
けん引免許
18歳以上
大型、普通、大型特殊自動車のけん引自動車で、車両総重量が750kgを超える車(重被けん引車)をけん引する場合に必要。ただし、次の場合はけん引免許は不要。
  1. 車の総重量が750kg以下の車をけん引するとき。
  2. 故障車をロープ、クレーンなどでけん引するとき。
  • 普通免許・大型二輪免許・普通二輪免許には、限定なし(いわゆるMT車)とAT車限定がある。
    • 2005年6月1日から二輪免許にもAT車限定が新設された。ただし大型二輪AT車限定は排気量650cc以下。
    • 普通二輪免許には小型限定(125cc以下)があり、小型二輪AT車限定もある。
  • 運転免許証の所有免許欄を全て埋める(俗称:フルビッターまたはフルビット)には、原付免許又は小型特殊免許から、順序に注意しながら取得する必要がある
(上位免許を取得すると、包含される下位免許については「その必要なし」と受験を拒否されるため)。

[編集] 運転免許における自動車等の種類

2004年6月9日改正道路交通法の公布により、中型自動車免許の新設及び大型・普通自動車免許の運転条件が変更され、2007年6月2日より新たに施行された。

[編集] 大型自動車

大型特殊自動車、大型自動二輪車、普通自動二輪車、小型特殊自動車以外の自動車で、次の条件のいずれかに該当する自動車。

  • 車両総重量が11,000kg以上のもの
  • 最大積載量が6,500kg以上のもの
  • 乗車定員が30人以上のもの

なお、受験には普通免許、中型免許、大型特殊免許のいずれかの免許を受けた期間が通算して3年以上あることを要する。(ただし自衛官を除く)

[編集] 中型自動車

大型自動車、大型特殊自動車、大型自動二輪車、普通自動二輪車、小型特殊自動車以外の自動車で、次の条件のいずれかに該当し、いずれか全てを超えていない自動車。

  • 車両総重量が5,000kg以上11,000kg未満のもの
  • 最大積載量が3,000kg以上6,500kg未満のもの
  • 乗車定員が11人以上29人以下のもの

なお、改正施行前に受けた普通免許は、改正施行日以降、次の限定条件が付された中型免許とみなされる。これは従前の普通免許で運転できる自動車の範囲と同じである。

  • 車両総重量が8,000kg未満のもの
  • 最大積載量が5,000kg未満のもの
  • 乗車定員が10人以下のもの
[編集] 普通自動車

大型自動車、大型特殊自動車、大型自動二輪車、普通自動二輪車、小型特殊自動車以外の自動車で、次の条件の全てに該当する自動車。

  • 車両総重量が5,000kg未満のもの
  • 最大積載量が3,000kg未満のもの
  • 乗車定員が10人以下のもの
[編集] 大型特殊自動車

詳細は大型特殊自動車を参照

キャタピラ式や装輪式など特殊な構造をもち、特殊な作業に使用する自動車で、エンジンの総排気量や最高速度、車体の大きさが小型特殊自動車にあてはまらない自動車。

[編集] 大型自動二輪車

詳細は大型自動二輪車を参照

エンジンの総排気量が400ccを超える二輪の自動車(バイク単体での使用も可能な1輪駆動の側車付きのものを含む)。 ※2輪駆動のサイドカーを運転するには普通自動車免許が必要。これは、3輪の自動車という扱いになるためである。

[編集] 普通自動二輪車

詳細は普通自動二輪車を参照

エンジンの総排気量が50ccを超え400cc以下の二輪の自動車(バイク単体での使用も可能な1輪駆動の側車付きのものを含む)。 また、エンジンの総排気量が50ccを超え、125cc以下の二輪の自動車(小型自動二輪車あるいは原付二種という)の運転に限定した免許がある。

[編集] 小型特殊自動車

詳細は小型特殊自動車を参照

次の条件すべてに該当する特殊な構造をもつ自動車。

  • 最高速度が15km/h以下のもの
  • 長さ4.7m以下、幅1.70m以下、高さ2.80m以下のもの

(なお、登録上は新小型特殊自動車という区別がある。運転には大型特殊免許が必要だが、登録および地方税の課税については小型特殊自動車と同等となる。フォークリフト参照。)

[編集] 原動機付自転車

詳細は原動機付自転車を参照

エンジンの総排気量が50cc以下の二輪のもの(三輪であって、輪距が500mm以下のものを含む)または総排気量が20cc以下の三輪以上のもの

[編集] 旧区分

この区分は2007年6月1日までの区分である。現行の道路交通法に拠る区分は上記を参照。

[編集] 特定大型車

詳細は特定大型車を参照

大型自動車のうち、次の条件のいずれかに該当する自動車。大型免許を受けており、かつ、大型免許、普通免許、大型特殊免許のいずれかの免許を受けた期間が通算して3年以上でなければ運転することはできない(ただし、自衛官が職務のために自衛隊用自動車を運転する場合を除く)。

  • 車両総重量が11,000kg以上のもの
  • 最大積載量が6,500kg以上のもの
  • 乗車定員が30人以上のもの
  • 砂、じゃり、玉石、土、アスファルト、コンクリート、レディミクストコンクリートの運搬を業とする車
  • 火薬類を積載している車(火薬50kg以下、爆薬25kg以下を除く)
  • 緊急用務のため運転する大型自動車
[編集] (旧)大型自動車

詳細は大型自動車を参照

大型特殊自動車、大型自動二輪車、普通自動二輪車、小型特殊自動車以外の自動車で、次の条件のいずれかに該当する自動車。普通免許、大型特殊免許のいずれかの免許を受けた期間が通算して2年以上でなければ受験することができない(ただし自衛官を除く)。

  • 車両総重量が8,000kg以上のもの
  • 最大積載量が5,000kg以上のもの
  • 乗車定員が11人以上のもの
2007年6月1日までの免許区分
車両総重量8,000kg未満かつ最大積載量5,000kg未満かつ乗車定員10人以下 車両総重量11,000kg未満かつ最大積載量6,500kg未満かつ乗車定員29人以下で、普通自動車でないもの 車両総重量11,000kg以上または最大積載量6,500kg以上または乗車定員30人以上
2007年6月1日までの普通免許で運転できる 2007年6月1日までの大型免許で運転できる 2007年6月1日までの大型免許で運転できる。ただし特定大型車の運転条件を満たす必要がある。
[編集] (旧)普通自動車

詳細は普通自動車を参照

大型自動車、大型特殊自動車、大型自動二輪車、普通自動二輪車、小型特殊自動車以外の自動車で、次の条件のすべてに該当する自動車。

  • 車両総重量が8,000kg未満のもの
  • 最大積載量が5,000kg未満のもの
  • 乗車定員が10人以下のもの
  • ※ミニカー:原動機の総排気量50cc以下または定格出力0.60kW以下の普通自動車。ミニカー (車両)を参照
  • ※トライク:後輪2輪駆動の3輪オートバイ・3輪自動車(側車側の車輪が駆動する2輪駆動型のサイドカー又はバイク単体での走行が不可能な機構の1輪駆動サイドカーを含む)
中型免許新設後の免許区分
車両総重量5,000kg未満かつ最大積載量3,000kg未満かつ乗車定員10人以下 車両総重量11,000kg未満かつ最大積載量6,500kg未満かつ乗車定員29人以下で、普通自動車でないもの 車両総重量11,000kg以上または最大積載量6,500kg以上または乗車定員30人以上
(新)普通免許で運転できる 中型免許で運転できる (新)大型免許で運転できる
乗用自動車の運転免許区分
乗車定員 ~10人以下 11~30人未満 30人以上
旧(2007年6月1日以前)(旧)普通大型特大
現行普通中型大型
貨物自動車の運転免許区分
最大積載量→
/
↓車両総重量
~3t未満 3t以上
5t未満
5t以上
6.5t未満
6.5t以上
5t未満普通限中
5t以上8t未満限中限中中型特大
8t以上11t未満中型中型中型特大
11t以上特大特大特大特大
  • 普通=現在は普通免許で運転できる。改正後も現行の普通免許所持者は引き続き運転できる。改定後に取得した(新)普通免許でも運転できる。
  • 限中=現在は普通免許で運転できる。改正後も現行の普通免許所持者は引き続き運転できるが、改定後に取得した(新)普通免許では運転できない。
  • 中型=現在は大型免許が必要だが、改定後は中型免許(限定なし)でも運転できる。
  • 特大=現在は、大型免許所持でかつ特定大型車の運転条件を満たせば運転できる。改定後は、(新)大型免許を保持するか、あるいは現大型免許で特定大型車の運転条件を満たしていれば、運転できる。
  • 「―」の部分は、「そのような軽い重量の車体は存在できない」

過去の免許制度改正においては、運転範囲の変動に関する経過措置がとられた場合は、それらの変動部分を(1)限定条件として規定し条件欄に記載する方式と、(2)審査未済として規定し条件欄に「審査○○未済」と簡略記載(○○には「普1/普1、2/普2/軽車」)する方式があったが、今回の改正では審査未済方式が廃止(限定条件方式へ移行)され、8t限定中型免許についても限定条件方式となるため、条件欄にその旨の記載がなされることとなり、「中型車は中型車(8t)に限る」と記載される。

[編集] 外国の運転免許からの切替

外国で取得した運転免許証は、日本の運転免許に切り替えることができる。この手続きは外免切替(がいめんきりかえ)と通称されている。

適性検査の合格基準は国により異なるため(例えば普通免許取得に必要な視力は、日本は0.7、米国は0.5)日本の基準に基づき適性検査が行われる。

その後、知識確認および技能確認(事実上の学科試験および技能試験)が行われ、合格すれば日本の免許証が交付される。なお、“車両は左側通行”など法制が似ている一部の国で運転免許を取得した場合、これらの確認は免除される。

[編集] 国際運転免許

ジュネーブ条約(1949年9月、道路交通に関する条約)により条約加入国で運転を認める免許。有効期間は発行後1年間。母国の運転免許が失効した場合は当然に無効となる。最高でも180日程度の短期滞在者向け。長期滞在の場合にはその国で免許を取る必要がある。

なお、ドイツ連邦共和国フランス共和国スイス連邦の運転免許に関してはその免許証と翻訳を携帯している限り日本国内での運転が可能である。但し、日本上陸一年以内であること、当該国の運転免許が有効であること、日本国内に住民票を有するものまたは外国人登録者は日本出国から入国まで三ヶ月以上経過している者であることという制限がある。

[編集] 諸外国の運転免許制度

[編集] アメリカ合衆国

アメリカでは道路交通法が連邦法ではなく州法なので、各州の道路局(または相当部署)が発給を担当している。連邦機関が関わる事はない。取得は16歳以上。日本と異なり、助手席に指導者が乗車していれば、全く運転をしたことがない人が「練習中」と表示して路上で練習してよいところもある。実技試験は日本よりかなり簡単である。筆記試験は、多言語での試験問題が用意されており、日本語で受験できる試験場もある。
合格に必要な視力(矯正可)は普通車で20/40(日本でいう0.5)以上である。

[編集] 大韓民国

韓国の免許取得の基本的な流れは日本と似ている。仮免許(演習免許という)を経て本免許を取得する。運転免許試験管理団が発給を担当している。韓国に滞在する日本の免許保持者は必要な書類を提出すれば適性検査(簡単な識字、運動機能の確認)のみで切り替え発給を受けることができる。有効期間は10年。

[編集] ヨーロッパ

欧州では、助手席に指導員が同乗していれば免許の無い者が公道で練習できる国もある。従って練習場を備えた教習所で練習するのではなくいきなり路上で教習というわけである。練習場を持たず、事務所と教習車だけ所有する教習所も多い。
合格に必要な視力は、フランスの場合0.5以上。

[編集] 発展途上国

発展途上国にも当然運転免許の制度があるが、無免許で運転しているケースも地域によっては珍しくない(運転自体は習熟で何とかなる)。免許を取得できない理由としては、文字が読めないため受験できないといったことがあげられる。

[編集] 関連項目

[編集] 参考文献

  • 運転免許学科教本:平尾出版株式会社:日本自動車出版協会

[編集] 外部リンク

ことばこって?

「ことばこ」は、歴史の人物から最先端テクノロジーまで、なんでも調べられるオンライン百科事典です。ウィキペディア財団が運営を行なっているwikipedia.orgから引用をしています。

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