軍需産業
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軍需産業(ぐんじゅさんぎょう)とは、軍隊の日常業務から戦時の用途に供するための装備、燃料、エレクトロニクス関連などのシステム、機器・装置、部品および材料・資材などを受注、生産する産業部門のことである。国防産業(こくぼうさんぎょう)や防衛産業(ぼうえいさんぎょう)とも言われる。
目次 |
[編集] 概要
製品としては、銃器、軍用機、軍用車両、艦船から、電子機器、ミサイル防衛システム、食料、毛布まで多岐に渡る。発注者が国それ自体ということで、契約履行が安定していることと、不況のあおりを受けにくいということで、顧客の中長期計画さえしっかりしていれば、企業としては経営が手堅いものとなる。しかし、全世界の軍事費合計は冷戦崩壊前の1985年には1兆2535億ドルあったが、崩壊後の1995年には9162億ドル、2000年には8115億ドルと激減しており<ref>International Institute for Strategic Studies(IISS),The Military Balance 2006</ref>、予定されていた装備の調達が大幅に削減されることが多くなった。こうした状況下、冷戦期に拡大した軍需産業界は危機を迎え、1994年にノースロップがグラマンを、1997年にはボーイングがマクドネル・ダグラスを買収するなど、1990年代には多くの企業・部門が統廃合に追い込まれた。2006年現在存在するボーイング、ロッキード・マーティン、ノースロップ・グラマン、レイセオン、EADSといった巨大な軍需企業は1985年には少なくとも20以上の個別の企業あるいは軍需部門であった。
なお、研究開発に多額の資本を必要とし、必然的に巨大なものとなる軍需産業は、その顧客が国家であり軍部との距離も近いことから、政治面での癒着が問題にされる事がある。(詳細は軍産複合体及び天下りを参照)
2006年度は地球全体で9000億ドル以上が軍需産業に使用され、世界のあらゆる工業国では国内の軍需産業界が発達している。アムネスティ・インターナショナルによって設立されたコントロール・アームズによると、98以上の異なった国に拠点を置く1135以上の会社がそれらの様々なコンポーネントと弾薬と同様に小火器を製造している。
[編集] 軍需経済・軍需産業の定義・分類
- 軍事支出・軍需経済・軍需産業の定義や分類の基準は定義者や分類者により異なるが、アメリカ、日本など軍事支出の明細を公開している各国や、ミリタリー・バランス、ストックホルム国際平和研究所などの民間の軍事研究機関の標準の定義・分類の基準によると、下記のように定義・分類される。
- 軍需経済・軍需産業の範囲の定義
- 最も広義の軍需経済の定義は、軍事に関する総支出のことである。軍事に関する総支出を構成する要素とは、人件費、運営管理費、武器購入費、研究開発費、軍事建設費、業務外部委託費、住宅建設・児童教育費などの軍事に関連する総支出である。
- 広義の軍需経済・軍需産業の定義は、軍隊に固有の需要から発生する経済・産業と、軍隊に固有ではなく軍隊以外の組織でも普遍的または広範に必要な需要から発生する経済・産業の総計のことである。広義の軍需経済・軍需産業を前記の表現とは別の表現で定義すると、最も広義の軍需経済から人件費を除外した経済・産業である。軍事に関する支出を構成する要素としては、運営管理費、武器購入費、研究開発費、軍事建設費、業務外部委託費、住宅建設・児童教育費の総計である。
- 狭義の軍需経済・軍需産業の定義は、軍隊に固有の需要から発生する経済・産業のことである。狭義の軍需経済・軍需産業を前記の表現とは別の表現で定義すると、広義の軍需経済・軍需産業から、軍隊に固有ではなく軍隊以外の組織でも普遍的または広範に必要な需要から発生する経済・産業を除外した経済・産業である。軍事に関する支出を構成する要素としては、武器購入費、研究開発費の総計である。狭義の軍需経済・軍需産業は本質的な意味での軍需経済・軍需産業である。
- 最も狭義の軍需経済・軍需産業の定義は、軍隊に固有の需要から発生する経済・産業のうち、武器購入費のことである。その理由は狭義の軍需経済・軍需産業と同じである。
- 人件費を最も広義の軍需経済には含める理由は、軍隊および国防省の運営に必要不可欠な要素だからである。
- 人件費を最も広義の軍需経済には含めるが、広義の軍需経済・軍需産業に含めない理由は、軍隊に固有の経済ではなく全ての組織に共通の普遍的な経済であり、名目的・形式的には最も広義の軍需経済の一部を構成しているが、軍隊に固有の需要による経済ではなく、軍隊以外の組織でも普遍的または広範に必要な需要による経済であり、軍隊と国防省の規模が増大すれば他の分野から軍隊と国防省に移転し、軍隊と国防省の規模が縮小すれば、軍隊と国防省から他の分野に移転する経済であり、実質的・本質的な意味では軍需経済・軍需産業ではないからである。
- 軍隊に固有ではなく軍隊以外の組織でも普遍的または広範に必要な需要から発生する経済・産業を、広義の軍需経済・軍需産業に含める理由は、運営管理費、軍事建設費、業務外部委託費、住宅建設・児童教育費などの支出は軍隊および国防省の運営に必要不可欠な需要だからである。
- 軍隊に固有ではなく軍隊以外の組織でも普遍的または広範に必要な需要から発生する経済・産業を、広義の軍需経済・軍需産業には含めるが、狭義の軍需経済・軍需産業には含めない理由は、軍隊以外の組織でも普遍的または広範に必要な需要から発生する経済・産業であり、名目的・形式的には広義の軍需経済・軍需産業の一部を構成しているが、軍隊に固有の需要による経済ではなく、軍隊以外の組織でも普遍的または広範に必要な需要による経済であり、軍隊の規模が増大すれば他の分野から軍隊に移転し、軍隊の規模が縮小すれば軍隊から他の分野に移転する経済・産業であり、実質的・本質的な意味では軍需経済・軍需産業ではないからである。
- 武器購入費、研究開発費を狭義の軍需経済・軍需産業と定義し、実質的・本質的な意味での軍需経済・軍需産業と定義する理由は、武器購入費、研究開発費は国の軍隊が唯一の発注購入者(二次的に民間に流通することは現実に存在するが軍需産業の定義では考慮しない)だからであり、国の軍隊が唯一の市場だからであり、軍隊に固有の不可欠な需要だからである。軍隊に固有の不可欠な需要は、軍隊の規模を削減すれば他の分野には移転せず消失し、軍隊の規模が増大すれば他の分野からの移転でなく軍隊の固有の需要により創出される経済・産業だからである。
- 軍隊・国防行政機関の定義
- 軍隊の定義は、陸軍、海軍、空軍、海兵隊、ミサイル空軍、宇宙空軍、その他の形態の軍、国境・沿岸警備隊を含む総称である。
- 国防行政機関の定義は、軍隊の指揮・命令・行動・予算・支出を文民統制するための、軍事に関する国の行政機関の総称である。
- 軍需経済・軍需産業の構成要素の定義
- 人件費の定義は、軍隊および国境警備隊・沿岸警備隊などの実働部門および国防行政機関の雇用者の基礎給与・付加給与・賞与、社会保障費・福利厚生費の総計である。
- 運営管理費の定義は、武器以外の機械・道具の購入費、軍隊の基地・施設の運営・維持費、軍人の教育・訓練・演習費、水道・光熱・燃料費、通信費、衣服費、食料費・飲料費、医薬品費・医療費・医療施設の運営費などの軍隊の組織運営に必要な物品の購入・補修・維持費の総計である。
- 武器購入費の定義は、交戦相手を殺傷・破壊・無力化するための銃弾・砲弾・爆弾・焼夷弾・核爆弾・有毒物・細菌・エネルギー、前記の交戦相手を殺傷・破壊・無力化する物質を発射・運搬する銃砲・ロケット・ミサイルなどの装置、戦闘・偵察・輸送用の車両・艦船・航空機などの購入・補修費の総計である。
- 研究開発費の定義は、武器・軍事施設・軍事システムの基礎研究・応用研究、試作、実験、シミュレーション、機能の追加・削除、性能の向上・制限・削減などの費用の総計である。
- 軍事建設費の定義は、陸軍・海軍・空軍および国境・沿岸警備隊の基地・施設の建設費、戦争時・武力行使時の戦闘・防衛・行動に必要な臨時の基地・施設の建設費、国防省などの行政機関の施設建設費の総計である。
- 業務外部委託費の定義は、軍隊および国境警備隊・沿岸警備隊の業務を民間に委託する場合に委託業務請負業者に支払う費用の総計である。
- 住宅建設・児童教育費の定義は、軍人と家族の居住用住宅の建設・維持費、軍人の扶養児童の学校の建設・運営費の総計である。
- 軍事・軍需に関する英語の文献でMilitaryとDefenseという単語が混在して使用されているが、このページではUS Department of Defenseをアメリカ国防総省と表記する場合のように、国家機関名の表記以外は軍事・軍需という表記に統一する。例えば、アメリカ政府の予算・収入・支出のうちNational Defense分野に関しては国防支出ではなく軍事支出と表記、Defense Contractorは国防契約企業ではなく軍需契約企業と表記する。
[編集] 軍事支出・軍需経済・軍需産業の関係性・依存性
- 顧客・市場に対する関係性・依存性
- 産業・経済の市場規模は、(1)製品・サービスの顧客層の普遍性の大小、(2)製品・サービスの生活・産業に対する必需性の大小、(3)製品・サービスの付加価値の大小、前記三要素の相乗関係により規定される。
- 軍隊固有の需要に基づく産業(狭義の軍需産業=武器・軍事システム産業)は軍隊以外に顧客は存在しない。軍隊固有の需要に基づく産業は、製品・サービスの顧客層の普遍性は小、製品・サービスの生活・産業に対する必需性は小、製品・サービスの付加価値は大、前記三要素の相関関係による市場規模は、第二次産業に分類される他の産業と比較すると、燃料・エネルギー資源、住宅・社会資本建設、自動車、電気・光学機器、コンピュータ・ソフト、医薬・衛生・バイオ製品、食料・飲料品に対しては、顧客層の普遍性、生活・産業に対する必需性の要素が著しく小さく、機械・構成部品、金属素材・製品、化学素材・製品に対しては、顧客層の普遍性、生活・産業に対する必需性の要素が小さく、第二次産業に分類される産業の中での市場規模は比較的小さい。
- 経済・財政に対する関係性・依存性
- 軍隊の予算・収入・支出は政府の予算・収入・支出の一部であり、政府の予算・収入・支出は国民や法人の納税が主要な収入源なので、国民の生活や軍事兵器産業以外の産業が疲弊・衰退し、GDPと国民一人あたりのGDPや雇用人口や雇用者に対する労働分配率が減少したなら、個人と法人の所得に対する納税も、個人と法人の消費に対する納税も減収し、政府の予算・収入・支出も軍隊の予算・収入・支出も必然的に削減されるので、軍隊の予算・収入・支出は経済的・財政的には、個人の職業・収入・納税・生活・消費、法人の事業・収入・納税・投資・消費の集合体に依存して成り立っている。
- ストックホルム国際平和研究所の統計によると、2005年度の世界の軍事に関する総支出は11,180億ドル、2004年度から3.4%増加、1996-2005年の10年間で34%増加であり、2005年度の世界のGDPに対する世界の軍事に関する総支出の比率は2.5%である。
- 技術・産業に関する関係性・依存性
- 現在の軍需兵器・システムは、先端技術を実装した金属素材・製品、化学素材・製品、電気・光学機器、機械・構成部品、サーバー・クライアント・組み込みコンピュータ、ハードを制御するOSやドライバソフト、各種のアプリケーション・シミュレーションソフト、データ処理システムの複合体であり、軍隊固有の需要に基づく産業(狭義の軍需産業=武器・軍事システム産業)はそれらの先端技術と製品の供給が無ければ最終消費財としての軍需兵器を製造できず、軍隊固有の需要に基づく産業(狭義の軍需産業=武器・軍事システム産業)はそれらの先端技術と製品を開発し製造する産業に技術的・産業的に依存して成り立っている。
- 戦争・武力紛争・武力行使に対する関係性・依存性
- 武器の購入・更新・改装・補修は戦時だけに固有の経済・産業ではなく、戦時でも平時でも購入・更新・改装する経済・産業である。なぜなら、武器には物理的・化学的な耐用時間・耐用年数があり、性能の優位性を維持できる時間は技術革新により有限であり、弾薬・燃料などの消耗品は有効に使用できる期間は耐久消費財の武器より短期間であり、武器の稼働率や有効性を考慮するなら、戦争をしていなくても武器の購入・更新・改装の需要は定期的に発生する経済・産業である。具体的には、日本の自衛隊は創設以来一度も武力行使をしていないが、陸上・海上・航空自衛隊の装備は創設当時から現在まで、時代ごとに新規の武器・軍事システムを購入し、一定の期間内に演習で消耗品を使用するかまたは使用せずに破棄し、既存の武器・軍事システムの改装もしているので、広義の定義でも狭義の定義でも、軍需経済・軍需産業は戦時時であるか非戦争時であるかに関わらず発生する。軍隊に固有の需要ではない広義の軍需産業はもちろん、軍隊に固有の需要である狭義の軍需産業も、戦争がなくても事業や経営を維持できるのだから、国・政府・議会・軍需産業は、軍需産業の売上げと利益ために戦争をするという認識は偏った見方による誤認であり真実ではない。
- 国家・社会に対する関係性・依存性
- 国の行政・予算・収入・支出、法人の事業・収入・納税・投資・消費、国民の職業・収入・納税・生活・消費が、国のGDP・就業人口を構成する産業の中で少数の一部にすぎない軍需産業に依存して成り立ち、国家と経済と法人と国民が軍需産業と軍産複合体に支配されているという認識は、公的機関が公開している客観的で具体的な事実および包括的な歴史的事実に基づいて検証され証明されたものではなく、軍需産業が他の産業の技術と生産および個人や法人の経済活動に依存して成り立っていることが真実である。
- 国の産業・経済の相互影響の関係性、投入算出係数は産業連関分析により表現されるが、アメリカ、日本、ドイツ、中国、イギリス、フランス、イタリア、ロシア、カナダ、スペイン、ブラジル、メキシコなどの経済規模が大きい国もそれ以外の国々も、市場規模、技術的影響効果、商品的影響効果のいずれにおいても、軍需産業が他の全ての産業の存立の基盤となっている国は実態として存在せず、軍需産業は技術的・産業的・財政的のいずれの要素においても、先端技術を開発する企業・研究所・教育機関、先端技術を実装した製品を製造する産業、個人の職業・収入・納税・生活・消費、法人の事業・収入・納税・投資・消費、国の行政・予算・収入・支出の基盤に依存して成り立っている。
[編集] 国民、経済、財政、議会、政府、国家に対する軍需産業の影響力
- 国民、経済、財政、議会、政府、国家に対する産業の影響力は、一般的には、産業の市場規模・雇用規模・利益率、GDPと就業人口に対する比率により規定される。一般的に産業の市場規模・雇用規模・利益率が大きいほど、GDPと就業人口に対する比率が大きいほど、国民、経済、財政、議会、政府、国家に対する産業の影響力は大きくなる。
- 軍隊固有の需要に基づく産業(狭義の軍需産業=武器・軍事システム産業)は、製品・サービスの付加価値は大きいが、製品・サービスの顧客層の普遍性は小さく、製品・サービスの生活・産業に対する必需性は小さいので、自動車、電気・光学機器、コンピュータ・ソフト、生産・産業機器、機械・構成部品、金属素材・製品、化学素材・製品、医薬・衛生・バイオ製品、飲料・食料品、住宅・社会資本建設、燃料・エネルギー資源などの産業のように、製品・サービスの顧客層の普遍性が大きく、製品・サービスの生活・産業に対する必需性が大きく、製品・サービスの付加価値が大きい産業と比較すると市場規模・雇用規模・利益率が小さく、国民、経済、財政、議会、政府、国家に対する産業の影響力は小さい。
- 軍需産業の経営を、ストックホルム国際平和研究所、Forbesの世界の企業リスト、軍需企業のAnnual Reportのデータから編集した、世界の軍需売上高の上位企業の経営状況、世界の軍需売上高の上位企業の売上の時系列の推移で検証すると、軍需産業は非軍需産業と比較して利益率や経営安定性が高いという傾向は検出されない。
- 2007年の現代において、軍事に関する分野別支出の総支出に対する構成比率を検証すると、軍隊に固有の要因により発生する需要である狭義の軍需経済・軍需産業の比率は、2006年度のアメリカの場合は武器購入費が17.2%+研究開発費が13.2%=30.4%であり、2006年度の日本の場合は武器購入費17.9%+研究開発費3.6%=21.5%であり、武器購入費と研究開発費以外の人件費、運営管理費、軍事建設費などの費用は軍隊以外でも普遍的または広範に必要な経済・需要であり、広義の軍需・形式上の軍事支出には該当するが本質的な意味での軍需ではない。
- 2007年の現代において、国の経済が軍需産業に依存している状態、政治・経済・社会が軍産複合体に支配されている状態が恒常的に継続していると、社会科学的に検証され証明されている国は世界に存在しない。
- 戦争や武力行使で軍事的に目的を達成することと政治的な目的の達成は同義ではない。世界史の事例として、軍事的に目的を達成したが政治的な目的を達成できなかった事例も、軍事的に目的を達成できなかったが政治的な目的は達成した事例も多数あるから、政府や議会の多数派が政策の選択肢として、戦争や武力行使を常に最優先に考えているわけではなく、戦争や武力行使以外の方法を軽視しているわけでもない。
[編集] 軍需依存経済、軍産複合体による支配、軍需産業のための戦争と言う認識
- 経済や雇用に対する軍需産業の比率が大きい国、軍需産業の規模が大きい国、特にアメリカ合衆国は、国の経済の維持・発展のため、軍需産業の利益のために、必要不可欠な公共事業として戦争を積極的に推進するという認識は、社会科学的に必要で十分な証明が無く、仮説としての証明の積み重ねもなく、客観的で具体的な根拠がなく、主観的で抽象的な表現である。
- 武器や軍事システムの発注は、議会に承認された予算と軍の装備更新計画に基づいて、複数年継続して発注・購買する方法が通例であり、戦争時と非戦争時で大きく変動するものではない。議会が軍の予算をどの程度承認するかしないかは、国際情勢と軍事政策と財政事情の相関関係で決定される。戦争をしなくても武器や軍事システムは軍事力の有効性を維持するために定期的に新製品に更新する。消耗品や使用期限がある製品は演習や廃棄処分により償却する。軍事支出の構成の中で戦争時に最も増加する要素は戦費(分類上は運営管理費)であり武器購入ではない。前記の諸理由により、戦争の目的が軍需兵器産業の利益のためという認識も、戦争を終結させようとする大統領を暗殺するという仮説も論拠として成り立たない。
- 2007年の現代において、購買力平価基準の国民一人あたりのGDPが20,000ドル以上の経済的に豊かな国の軍事に関する総支出の分野別構成比は、アメリカや日本の軍事に関する総支出の分野別構成比と類似する範囲内であり、軍事に関する総支出の軍隊に固有の要因により発生する需要である狭義の軍需経済・軍需産業の比率は高くても30%台であり、軍事に関する総支出の大部分は武器購入費と研究開発費以外の人件費、運営管理費、軍事建設費などの費用は軍隊以外でも普遍的または広範に必要な経済・需要である。
- 国の経済と財政に対する軍需産業の影響を、アメリカ政府の行政予算管理局、アメリカ商務省の経済統計局、アメリカ国防総省の予算管理局の統計資料に基づく、アメリカの軍需経済と軍事政策#アメリカの政府支出の分野別支出と政府総支出・GDPに対する比率、アメリカの軍需経済と軍事政策#アメリカの軍事支出の分野別支出と軍事総支出・GDPに対する比率、アメリカの経済と経済政策#アメリカの経済・財政・貿易統計の長期的推移を検証すると、軍事支出・軍需産業の政府支出、国のGDP、労働人口・総人口に対する比率は、1941年-1945年の第二次世界大戦期、1946年-1949年の非戦時期、1950年-1953年の朝鮮戦争期、1953年-1960年の非戦時期、1961年-1973年のベトナム戦争期、1974年-1990年の非大規模戦時期、1991年の湾岸戦争期、1992-2001年の冷戦終結後の世界的軍縮期、2002年以後のアフガニスタン戦争・イラク戦争期と時代区分ごとに見ると、戦時期は非戦時期より一時的に増大するが、長期的には減少傾向であり、1990年代-2000年代の現在において、軍事支出・軍需産業は政府支出、国のGDP、労働人口・総人口に対して主要な比率ではない。
- 1940-2006年のアメリカの軍需経済と軍事政策#アメリカの政府支出の分野別支出と政府総支出・GDPに対する比率の歴史的推移、1940-2006年のアメリカの軍需経済と軍事政策#アメリカの軍事支出の分野別支出と軍事総支出・GDPに対する比率の歴史的推移を検証すると、第二次世界大戦時のような軍事偏重体制は、戦争のために短期的に軍事偏重政策を遂行することはできても、軍事以外の分野が軽視されるので、長期間継続しようとすると経済的に破綻し、いかなる国でも長期間継続することは不可能である。
- 戦争開始前の政治的な紛争による軍事的な対立・緊張・脅威が増大している状況でも、戦争遂行中でも、戦争や武力行使に反対する勢力と戦争や武力行使に反対する運動は存在し、ベトナム戦争はアメリカ国民からの撤退要求でジョンソン大統領が再選への立候補を断念し、結果としてニクソン大統領の時代に撤退した事例、イラク戦争でも2006年の中間選挙においてブッシュ大統領の政策に対する国民の反対の意思表示として、連邦議会が上院も下院も民主党が多数派を奪回した事例のように、軍産複合体が国民、経済、財政、議会、政府、国家を思いどおりに支配し操作する能力は無い。
- 軍産複合体がアメリカを支配しているなら、アメリカの経済が軍需産業に依存しているなら、アメリカの経済が戦争や武力行使により成り立つなら、戦争や武力行使をしないことよりも戦争や武力行使をすることがアメリカの経済の発展に有利なら、アメリカは常に戦争や武力行使を積極的に推進する勢力が国・社会・政府・議会を多数派として支配し、常に戦争や武力行使をしているはずだが、現実は戦争や武力行使をしている期間よりも戦争や武力行使をしていない期間のほうが長期間である。アメリカの戦争と外交政策の歴史を検証すると、アメリカが頻繁に戦争や武力行使を繰り返してきたことは事実であるが、戦争や武力行使以外の方法で問題解決・目的実現をしようとした事例も、戦争や武力行使以外の方法で問題解決・目的実現した事例も多数ある。
[編集] 日本の企業
下記が日本においてのこの方面で著名な企業の一例である。
[編集] 燃料
[編集] 繊維・石油化学
[編集] 電気・精密機器
[編集] 艦船・航空機・火器
- 三菱重工業
- 川崎重工業
- 石川島播磨重工業
- 三井造船
- ユニバーサル造船
- アイ・エイチ・アイ マリンユナイテッド
- 神戸製鋼所
- 日本製鋼所
- ヤマハ発動機
- 富士重工業
- 日本飛行機
- 新明和工業
- ヤンマー
- ミネベア
- 豊和工業
- 日本工機
[編集] 自動車・建機
- トヨタ自動車 高機動車、1・1/2t救急車
- 三菱自動車 1/2tトラック
- いすゞ自動車 3・1/2tトラック
- 三菱ふそうトラック・バス 特大型運搬車、重レッカ
- 本田技研工業 オートバイ
- 東急車輛製造 トレーラー
- 小松製作所 装甲車、偵察警戒車、指揮通信車、軽装甲機動車他
- 新キャタピラー三菱 油圧ショベル
- 日立建機 油圧ショベル
- コベルコ建機 油圧ショベル、トラッククレーン
- 三井三池製作所 坑道堀削装置
- タダノ トラッククレーン
- 加藤製作所
- 大原鉄工所 雪上車
- ヤナセ
- 諸岡
- モリタ
[編集] 食糧
- 井口食品工業 非常用食料
- エム・シーシー食品 ビーフカレー缶
- 群馬県食肉公社 牛肉味付・ウインナー等缶詰非常品
- 讃岐缶詰 とり飯・赤飯缶詰等
- 気仙沼ほてい 各種缶詰類
- 九州食糧品工業 缶詰類
- 土谷食品 各種缶詰
- 日東ベスト 畜肉缶詰類
- 二幸 缶詰・レトルト
- 八戸東洋 主食缶・副食缶
- 福島東洋 主食缶・副食缶
- 宝幸水産 缶詰類。冷凍食品
- 堀之内缶詰 畜肉缶詰
- シマダヤ パック飯
[編集] その他
[編集] 総合商社
[編集] 分類不明
[編集] 世界の企業
- AAI (en) (アメリカ)
- Armscor(en) (南アフリカ)
- BAEシステムズ (イギリス)
- The Boeing Company (アメリカ)
- Bofors Defence (en) (スウェーデン)
- ダイムラー・クライスラー
- ダッソー (フランス)
- EADS
- General Atomics Aeronautical Systems Incorporated(en) (アメリカ)
- General Electric Plastics
- ジェネラル・ダイナミクス(en) (アメリカ)
- グロック (オーストリア)
- イスラエル・エアクラフト・インダストリー()(イスラエル)
- Kaman(en) (アメリカ)
- Kongsberg Defence & Aerospace(en) (ノルウェー)
- ロッキード・マーティン (アメリカ)
- ノースロップ・グラマン (旧ノースロップとグラマンが合併)
- PSM (ドイツ)
- レイセオン (アメリカ)
- ラインメタル (ドイツ)
- ロールス・ロイス (イギリス)
- SAAB (スウェーデン)
- Thales Group(en) (フランス)
- United Defense(en) (アメリカ)
[編集] 注
<references/>
[編集] 関連項目
[編集] 参考文献
- 広瀬隆『アメリカの経済支配者たち』集英社。
- 広瀬隆『アメリカの巨大軍需産業』集英社。
- 広瀬隆『世界石油戦争-燃えあがる歴史のパイプライン』NHK出版。
- 広瀬隆『世界金融戦争-謀略うずまくウォール街』NHK出版。
- 広瀬隆『一本の鎖-地球の運命を握る者たち』ダイヤモンド社。
- ジョエル・アンドレアス『戦争中毒アメリカが軍国主義を脱け出せない本当の理由』合同出版。
- ダグラス・ラミス『なぜアメリカはこんなに戦争をするのか』晶文社。
- ジョージ・フリードマン『新・世界戦争論-アメリカは、なぜ戦うのか』日本経済新聞社。
- デイナ・プリースト『終わりなきアメリカ帝国の戦争-戦争と平和を操る米軍の世界戦略』アスペクト。
- ウィリアム・ハートゥング『ブッシュの戦争株式会社』阪急コミュニケーションズ。
- アーサー・シュレジンガー『アメリカ大統領の戦争』岩波書店。
- 史料調査会『世界軍事情勢 2003年版』原書房
- 大波篤司『ミリダス 軍事・世界情勢キーワード事典』新紀元社
- マクレガー・ノックス『軍事革命とRMAの戦略史 軍事革命の史的変遷1300-2050年』芙蓉書房。
- ディフェンスリサーチセンター『軍事データで読む日本と世界の安全保障』草思社
- 森本敏『新しい戦争を知るための60のQ&A』新潮社
- 野木恵一『軍需産業を見る 知られざる実像と未来の戦争』同文書院
- 野木恵一『兵器進化論 歩み続ける戦の業物たち』イカロス出版
- 江畑謙介『21世紀の特殊部隊』並木書房
- 江畑謙介『日本防衛のあり方 イラクの教訓、北朝鮮の核』ベストセラーズ
- 江畑謙介『二十一世紀型の戦争 テロリストの恐怖』角川書店
- 江畑謙介『世界軍事ウオッチング』時事通信社
- 江畑謙介『これからの戦争・兵器・軍隊-RMAと非対称型の戦い』並木書房。
- 江畑謙介『アメリカの軍事力-変貌する国防戦略と兵器システム』講談社。
- 江畑謙介『兵器の常識・非常識』並木書房
- 江畑謙介『使える兵器 使えない兵』並木書房
- 江畑謙介『殺さない兵器 新しい時代の新しい兵器』光文社
- 江畑謙介『兵器と戦略』朝日新聞社
- 上田信『大図解・世界の武器』グリーンアロー出版社
- 日本兵器研究会『世界の近未来兵器カタログ』アリアドネ企画
- ヴァークマン『戦争の科学-古代投石器からハイテク・軍事革命にいたる兵器と戦争の歴史』主婦の友社。
- デアゴスティーニ『最強のジェット戦闘機』講談社
- デアゴスティーニ『最強の空軍』講談社
- スティーブ・クロフォード『世界の主力軍用機』アリアドネ企画
- 日本兵器研究会『世界の戦闘機・攻撃機カタログ』アリアドネ企画
- 青木謙知『戦闘機年鑑 2003-2004年版』イカロス出版
- 神保照史『最新軍用機図鑑』徳間書店
- 江畑謙介『現代航空戦史事典 軍事航空の運用とテクノロジー』原書房
- 日本兵器研究会『世界の主力戦車カタログ』アリアドネ企画
- 日本兵器研究会『現代戦車のテクノロジー』アリアドネ企画
- ジェイソン・ターナー『世界の主力軍用車』アリアドネ企画
- ジェイソン・ターナー『世界の主力戦闘車 戦車・装甲車・自走砲』アリアドネ企画
- 日本兵器研究会『世界の装輪装甲車カタログ』アリアドネ企画
- 床井雅美『最新軍用銃事典』並木書房
- 床井雅美『現代軍用ピストル図鑑』徳間書店
- 床井雅美『現代ピストル図鑑』徳間書店
- 床井雅美『最新サブ・マシンガン図鑑』徳間書店
- 松本仁一『カラシニコフ』朝日新聞社
- 森本敏『ミサイル防衛-新しい国際安全保障の構図』日本国際問題研究所。
- 金田秀昭『弾道ミサイル防衛入門-新たな核抑止戦略とわが国のBMD』かや書房。
- 小都元『ミサイル防衛の基礎知識-ミサイルの脅威と国際軍事情勢について正しくわかる本』新紀元社。
- 小都元『ミサイル事典 世界のミサイル・リファレンス・ガイド』新紀元社
- 坂本明『世界のミサイル・ロケット兵器』グリーンアロー出版社
- 小都元『核兵器事典』新紀元社。
- 山田克哉『核兵器のしくみ』講談社。
- 山田克哉『原子爆弾-その理論と歴史』講談社。
- 伏見康治『核兵器と人間』みすず書房。
- 山田浩『なぜ核はなくならないのか-核兵器と国際関係』法律文化社。
- 梅本哲也『核兵器と国際政治』日本国際問題研究所。
- 杉江栄一『核兵器撤廃への道』かもがわ出版。
- ロバート・グリーン『核兵器廃絶への新しい道』高文研。
- 矢ケ崎誠治『核兵器は世界をどう変えたか』草思社。
- ジャック・アタリ『核という幻想』原書房。
- NHK核テロ取材班『核テロリズムの時代』NHK出版。
- ジェシカ・スターン『核・細菌・毒物戦争-大量破壊兵器の恐怖』講談社。
- ジュディス・ミラー、ウィリアム・ブロード『バイオテロ-細菌兵器の恐怖が迫る』朝日新聞社。
- リチャード・プレストン『デーモンズ・アイ-冷凍庫に眠るスーパー生物兵器の恐怖』小学館。
- 井上尚英『生物兵器と化学兵器-種類・威力・防御法』中央公論新社。
- ウェンディ・バーナビー『世界生物兵器地図-新たなテロに対抗できるか』NHK出版。
- トム・マンゴールド、ジェフ・ゴールドバーグ『細菌戦争の世紀』原書房。
- エリック・クロディー『生物化学兵器の真実』シュプリンガーフェアラーク。
- 中原英臣、佐川峻『生物テロ-どうすれば生き残れるのか』ベストセラーズ。
- 村上和巳『化学兵器の全貌-再燃する大量破壊兵器の脅威』アリアドネ企画。
- 高貫布士『無差別テロ兵器マニュアル-生物化学兵器から核汚染まで』青春出版社。
- アンジェロ・アクイスタ『生物・化学・核テロから身を守る方法』草思社。
[編集] 外部リンク・出典
[編集] 軍縮に関する政策の出典

