言論統制
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言論統制(げんろんとうせい)とは、政府が心理戦の観点から出版・報道等の各種情報媒体に対して行う規制・監視・操作・防止などの活動を言う。
[編集] 概要
言論統制は主に対内的に流布する利敵情報、例えば国家政策への批判、治安・風紀を乱す主義思想、国家的に重大な機密、暴動・国内的混乱の扇動など、が出版・報道・流布されないように調査や検閲を行い、必要に応じてこれらの情報を操作・管理・防止することである。これらには反政府的・扇動的な主張を行う集会を禁止したり、集会内容を規制することも、言論統制の一環といえる。
[編集] 実例
戦時体制下の日本では、国家総動員法をよりどころにした言論統制が行われた。現在は日本国憲法で言論の自由の保証が明文化されているが、その日本国憲法下においても、GHQによる言論統制、弾圧は強力に行われていた。アメリカなどの自由主義諸国でも戦時においては言論統制は当然のように行われる。
現在でも中華人民共和国、朝鮮民主主義人民共和国などや軍事政権下では日常的に言論統制が行われており、国営放送など政府系の報道機関を通じて虚偽の情報を流すこと(情報操作)によって自国内の結束が維持されている。かつては3大マスコミ(TV、新聞、ラジオ)が情報統制、世論操作に使われていたが近年ではインターネットも格好の道具として使われており、たとえば、2006年9月現在中国語版ウィキペディアは中国国内ではアクセスできない。
民主主義国家とされる国でも、国家による言論統制が行われる、ないしは試みられることがある。近年ではロシアやコロンビア、イタリアなどで、国家そのものが直接関与せずとも、与党の有力政治家が個人的に多くのメディア企業の経営権を掌握して言論への影響力を及ぼしている例がある。ドイツではヒトラーを礼讃したり、ナチスの意匠や出版物(たとえば、ヒトラーの著作『我が闘争』)を流布すると厳しく取り締まられる――これは「戦う民主主義」という名目で統制が正当化されている例である。韓国では戦前の日本の植民地支配を肯定するなどのチニルパ的発言をすると国家侮辱罪で取り締まりの対象となることが度々あった。日本でも菊タブーなどを初めとする言論の禁忌が少なからず残存しており、近年では人権擁護法案が言論統制に繋がる可能性があるとして議論を呼んでいる。
元来の用法からは、国家権力を有しない個人・団体が抗議活動を行い、その結果として自主規制の形で出版・報道されないことがあったとしても、このようなことを指して言論統制と表現するのは誤用である。しかし、特にその個人・団体の社会的影響力が大きい場合、抗議されたメディア側がこれを「言論統制」だと主張して反発することも多い。

