薬物乱用

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薬物乱用(やくぶつらんよう、Drug Abuse)とは、社会規範から外れた方法・目的で外来薬物を使用することである。法律で成人に限って合法とされる外来薬物であるアルコールたばこを除く、麻薬大麻向精神薬覚醒剤などの違法外来薬物は、1回の使用であっても薬物乱用であり、所持は犯罪として罰せられるが、一部は医療目的に限って使用される。合法・違法に限らず薬物依存症に陥れば、薬物乱用による神経伝達物質の多量分泌の快楽に染まって、薬物入手のためには反社会的行動も辞さなくなり、公衆衛生上の大きな課題となっている。

目次

[編集] 乱用される主な薬物

  • アヘン
    ヘロインモルヒネコデイン、ペンタゾシンなど。
    容易に耐性が形成される。モルヒネ、コデイン、ペンタゾシンは鎮痛剤などとして医療目的で使用されている。
  • アルコール
    日本酒焼酎ビールワインウォッカなど
    容易に身体依存性と耐性が形成され、アルコール依存症として脳を溶解させる症状があらわれる。
    アメリカ合衆国で一度禁酒法で違法薬物指定されたが社会規範を外れた法律の為、廃案になった。
  • 大麻
    マリファナ、ハシッシュなど。
    慢性曝露で、精神病発症のリスクが大きくなる。大麻に誘発された精神病は、重篤になりやすい。
  • 覚せい剤
    MDMAアンフェタミンメタンフェタミンなど。
    覚せい剤精神病は統合失調症に酷似する。乱用を続けることで、脳に不可逆な過敏性が残るため、いったん断薬しても、少量の再使用で以前と同様な精神病症状が再燃する(逆耐性現象)。身体依存性はないか、あってもわずか。
  • 鎮静薬、睡眠薬
    バルビツール酸系、ベンゾジアゼピン
  • コカイン
    身体依存性はないか、あってもわずか。以前はコカ・コーラに含まれていた。
  • 幻覚薬
    LSD、フェンシクリジンなど。
    使用によって幻覚を発現する。脳内シナプス異常分泌を補助させるため判断がおかしくやりやすい。最近ではLSDが自閉症や注意欠陥・多動性障害の治療薬として研究されている。
  • ニコチン
    主にタバコによる癌を誘発する。最近ではニコチンパッチの乱用も散見される。
  • 揮発性溶剤
    ベンゼントルエンキシレンなど。
    容易に身体依存性と耐性が形成され、アルコール依存症と同一の脳を溶解させる症状があらわれる。

[編集] 日本の現状

2004年に行われた有床精神科医療施設に対する調査では、違法な乱用薬物の単独使用は、51%が覚せい剤である。有機溶剤は17%と2位であるが、初回使用薬物としては45%を占め、薬物乱用への入門薬として軽視できないばかりでなく、乱用者が低年齢であることも問題とされる。

覚醒剤と大麻は、単独使用の受診者の半数以上に精神病を誘発していた。精神病は、覚せい剤・アヘン類・大麻乱用者においては、長期にわたる残遺症状を残したり長期の時間の経過後に発症したりする傾向があった。

アヘン類・鎮静薬は、依存によって受診する割合が多くみられた。

どの乱用薬物も、離脱症状によって受診した例はほとんど見られなかった。

タバコアルコールに関しては、現在の喫煙者や飲酒者の4人に1人が20歳未満の時に喫煙飲酒を始めている。

[編集] 薬物乱用対策

薬物乱用や違法薬物製造は全世界的な広がりを見せ、人間の生命はもとより社会や国家の安定を脅かすなど、人類が抱える最も深刻な社会問題の一つとなっている。 <ref>「第 195章 薬物使用と依存(メルクマニュアル 第17版 日本語版 万有製薬株式会社)</ref> <ref>「ダメ。ゼッタイ。」普及運動について(財団法人麻薬・覚せい剤乱用防止センター)</ref>

1987年(昭和62年)に開催された国際麻薬会議は、その終了日(6月26日)を国際麻薬乱用撲滅デーとし、各国がこの宣言の趣旨を普及するよう促した。また、1998年(平成10年)の国連麻薬特別総会においては、「薬物乱用防止のための指導指針に関する宣言」(国連薬物乱用根絶宣言)が決議されている。

日本においては、中学生や高校生など青少年の間で薬物乱用に対する警戒心や抵抗感が薄れるなど「第三次覚せい剤乱用期(1997年から現在まで)」の深刻な情勢が続いている。このような厳しい乱用状況を早期に終息させるため、日本政府は「薬物乱用防止5か年戦略」に基づき各種対策を講じている。厚生労働省では、関係省庁の協賛や関係団体の後援を得て、平成5年度(1992年)より「6・26国際麻薬乱用撲滅デー」を広く普及し、薬物乱用防止をいっそう推進するために、「薬物乱用防止ダメ。ゼッタイ。」普及運動を実施している。

[編集] 参考文献

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[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク

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