芸備線

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芸備線(げいびせん)は、岡山県新見市備中神代駅から広島県三次市三次駅を経て広島県広島市広島駅に至る西日本旅客鉄道(JR西日本)の鉄道路線地方交通線)である。

目次

[編集] 路線データ

  • 管轄(事業種別):西日本旅客鉄道(第一種鉄道事業者
  • 路線距離(営業キロ):159.1km
  • 軌間:1067mm
  • 駅数:44駅(起終点駅含む)
  • 複線区間:なし(全線単線)
  • 電化区間:なし(全線非電化
  • 閉塞方式:特殊自動閉塞式(軌道回路検知式)
  • 最高速度:85km/h
  • 運転指令所
    • 備中神代~塩町間:備後庄原CTCセンター
    • 塩町~広島間:広島総合指令所

※備中神代~備後落合間はJR西日本岡山支社備中鉄道部、備後落合~三次間は同広島支社三次鉄道部、三次~広島間は同広島支社(直轄)の管轄である(支社境界駅である備後落合駅は岡山支社側の管轄)。国鉄時代は塩町駅が岡山鉄道管理局と広島鉄道管理局の境界で、同駅は岡山局の管内だった。岡山支社管内で独自に設定されているラインカラーはスカイブルー、広島支社管内で独自に設定されているラインカラーはバーミリオンオレンジ。

[編集] 概要

中国山地西部の山間を走る。中国自動車道の開通などで、広島市から広島県北部を経て松江市米子市等とを結んでいた陰陽連絡線のメインルートからは外れ、現在は、広島市と三次市との都市間輸送や広島市、三次市、庄原市といった沿線の通勤・通学輸送が主体の路線となっている。

2006年地元経済界による芸備線と木次線の大幅な高速化が提言されている。そのほか、支社から本社に対して、広島周辺の一部区間の電化や、急行「みよし」の車両更新要望が挙がっていた。これらは全て費用の全額を地元が負担することがJR西日本本社の方針であるため、地元がどう資金を負担するかが鍵となっていたが、急行「みよし」は2007年7月1日のJR広島支社管内のダイヤ改正に伴い、6月30日限りで廃止され、快速みよしライナーへの立て替えられた。

全区間で都市高速バス(備北交通広島電鉄バスなど)との競合がある。三次付近ではほぼ互角ではあるが、庄原・東城付近では度重なる列車の減便で圧倒的にシェアを奪われている。

2007年夏から広島駅~狩留家駅ICOCAが使用可能になる。

[編集] 運行形態

普通列車・快速列車のみの運転で、全線を通して運転される列車はなく備後落合駅・三次駅で運転系統が分かれている。備後落合以東を走る列車は全て備中神代駅から伯備線に乗り入れて新見駅まで向かう。途中の東城~備後落合間は1日わずか3往復の超過疎路線となっている。なお、広島駅に向かう方が「下り」となっている。

三次~備後落合間についても3時間ほど運行がない時間帯があり、備後庄原折り返し便もある。同区間では日中の2往復が第1日曜日に運休する。

広島駅からは毎時1本程度の三次(朝上り始発1本のみ備後庄原)までの列車に加え、志和口駅・狩留家駅・下深川駅折り返しの区間列車もあり、広島口では昼間時で約20分間隔になっている。早朝・深夜に1往復、広島~志和口間の便が設定されていて、広島駅で新幹線「のぞみ」と接続している。

三次駅~広島駅間については広島シティネットワークも参照されたい。

三次~広島間の一部列車を除いて、全線でワンマン運転を行っている。新見~備後落合間の全列車、備後落合~三次間の全列車、三次~広島間の2往復の列車がキハ120形気動車による運転となる。以前はこの車両にはトイレが設置されていなかったが、現在はすべて設置工事を受けている。

なお、かつては優等列車として急行「ちどり」「たいしゃく」「みよし」などの列車が運行されていた。2007年7月1日に廃止された当線最後の急行「みよし」は、廃止直前時点で4往復が運転され、他の急行が客車や電車、一般形のキハ47形気動車を使用していたことから、急行形気動車であるキハ58系気動車で運用される日本全国で唯一の急行列車となっていた。

[編集] 快速列車

なお、新見駅~備後落合駅間と、広島駅~三次駅間に快速列車が運行されている。その内前者は、下り1本のみ運行である。停車駅は駅一覧を参照のこと。

広島~三次間には快速「みよしライナー」のほか、「通勤ライナー」が設定されていたが、通勤ライナーは2007年7月1日に廃止された。

[編集] 運転概要

「みよしライナー」

[編集] 使用車両

  • キハ120形気動車
    • 新見-備後落合間で、列車番号が430-440番台。
    • 備後落合-三次間で、列車番号が350-360番台。
    • 広島-三次間で、列車番号が1830・5830番台。
  • キハ58系気動車
  • キハ40系気動車
    • いずれも広島-三次間で、列車番号が1850-1880・3820-3880・5860-5880番台。

[編集] 歴史

広島~備後庄原間は芸備鉄道により開業した。備後庄原~備後落合間は鉄道省により庄原線として、小奴可~備中神代間は三神線として建設された。広島~備中神代間が全通したのは1936年で、翌年には芸備鉄道全線が買収され芸備線となった。

なお戦前戦後の一時期には、姫新線と一体のダイヤが組まれ、姫路~津山~新見~備後落合~三次~広島間直通という列車が日数往復も設定されていたことがあった。

[編集] 芸備鉄道

  • 1915年大正4年)4月28日 - 芸備鉄道 東広島(初代)~志和地間が開業。東広島駅、矢口駅(現在の安芸矢口駅)、下深川駅、狩留家駅、中三田駅、志和口駅、井原市駅、向原駅、吉田口駅、甲立駅、川立駅(現在の上川立駅)、志和地駅開業。
    • 6月1日 - 志和地~三次間が開業。三次駅(現在の西三次駅)開業。
  • 1916年(大正5年)4月15日 - 戸坂停留場、玖村停留場開業。
  • 1920年(大正9年)7月15日 - 広島~東広島間が貨物線として開業。国鉄広島駅に乗り入れ。
  • 1922年(大正11年)6月7日 - 三次~塩町間が開業。十日市駅(現在の三次駅)、八次駅、塩町駅(初代・現在の神杉駅)開業。
  • 1923年(大正12年)12月8日 - 塩町~備後庄原間が開業。和田村駅(現在の下和知駅)、七塚駅、備後庄原駅開業。中深川仮停留場開業。
  • 1924年(大正13年)9月20日 - 山ノ内駅開業。中深川仮停留場を中深川駅に格上げ。
  • 1925年(大正14年)2月1日 - 和田村駅を下和知駅に改称。
  • 1926年(大正15年)1月21日 - 東広島~広島間の旅客営業を開始。東広島駅の旅客営業が廃止。
  • 1929年昭和4年)3月20日 - 矢賀停留場、中山停留場(後の安芸中山駅)、上深川停留場開業。
  • 1930年(昭和5年)1月1日 - 白木山口停留場(現在の白木山駅)、三田吉永駅(現在の上三田駅)開業。
    • 4月21日 - 木戸停留場(後の備後木戸駅)開業。
    • 4月22日 - 田幸停留場(現在の塩町駅)開業。
    • 4月25日 - 石ヶ原停留場、小田停留場(後の安芸小田駅)、長田停留場、戸島停留場(後の安芸戸島駅)、下原停留場、三日市駅(現在の備後三日市駅)開業。
    • 12月20日 - 芸備鉄道が宇品線を借り受け同線の旅客営業を開始。
  • 1931年(昭和6年)7月15日 - 青河停留場開業。
  • 1933年(昭和8年)10月20日 - (臨)福永停留場開業。

[編集] 庄原線

  • 1933年(昭和8年)6月1日 - 芸備鉄道の備後十日市(現在の三次)~備後庄原間を国有化し庄原線とする。停留場を駅に格上げ。十日市駅を備後十日市駅に、木戸停留場を備後木戸駅に、三日市駅を備後三日市駅に改称。
  • 1934年(昭和9年)1月1日 - 塩町駅(初代)を神杉駅に、田幸駅を塩町駅(2代目)に改称。
    • 3月15日 - 備後庄原~備後西城間が開業。備後木戸駅、下原停留場廃止。高駅、備後西城駅開業。
  • 1935年(昭和10年)12月20日 - 備後西城~備後落合間が開業。備後熊野駅(現在の比婆山駅)、備後落合駅開業。

[編集] 三神線

  • 1930年(昭和5年)2月10日 - 三神線 備中神代~矢神間が開業。坂根駅、矢神駅開業。
    • 11月25日 - 矢神~東城間が開業。野馳駅、東城駅開業。
  • 1935年(昭和10年)6月15日 - 東城~小奴可間が開業。小奴可駅開業。
  • 1936年(昭和11年)10月10日 - 小奴可~備後落合間が開業。新規開業区間と庄原線を編入し備中神代~備後十日市間を三神線とする。

[編集] 芸備線

  • 1937年(昭和12年)7月1日 - 芸備鉄道の広島~備後十日市間を国有化。三神線と合わせて備中神代~広島間を芸備線とする。停留場を駅に格上げ。川立駅を上川立駅に、戸島停留場を安芸戸島駅に、三田吉永駅を上三田駅に、白木山口停留場を白木山駅に、矢口駅を安芸矢口駅に、小田停留場を安芸小田駅に、中山停留場を安芸中山駅に改称。(臨)福永停留場、(貨)東広島駅廃止。
  • 1941年(昭和16年)8月10日 - 上三田駅、白木山駅、上深川駅、矢賀駅休止。青河駅、安芸戸島駅、長田駅、安芸小田駅、石ヶ原駅、安芸中山駅廃止。ガソリン動車使用停止によるもの。
  • 1942年(昭和17年)10月28日 - 休止中の矢賀駅を格下げし矢賀信号場開設。
  • 1943年(昭和18年)4月2日 - 矢賀信号場を駅に格上げし矢賀駅開業。
  • 1948年(昭和23年)8月10日 - 上三田駅、上深川駅営業再開。
  • 1952年(昭和27年)2月1日 - 平子駅開業。
  • 1953年(昭和28年)10月1日 - 市岡駅開業。
  • 1954年(昭和29年)11月10日 - 三次駅(初代)を西三次駅に改称。
    • 12月10日 - 備後十日市駅を三次駅(2代)に改称。
  • 1955年(昭和30年)11月11日 - 快速「ちどり」運転開始。
  • 1956年(昭和31年)12月20日 - 備後熊野駅を比婆山駅に改称。
  • 1959年(昭和34年)4月13日 - 快速「ちどり」を準急に格上げ。
  • 1962年(昭和37年)3月15日 - 準急「たいしゃく」運転開始。
  • 1963年(昭和38年)12月5日 - 白木山駅営業再開。
  • 1968年(昭和43年)3月5日 - 準急「ちどり」「たいしゃく」を急行に格上げ。
  • 1969年(昭和44年)3月1日 - 東広島駅(2代目・現在の広島貨物ターミナル駅)開業。東広島~広島間の貨物営業廃止。
  • 1983年(昭和58年)3月1日 - 三次~広島間CTC化。
  • 1985年(昭和60年)3月15日 - 急行「みよし」運転開始。
  • 1986年(昭和61年)11月1日 - 備中神代~東広島の貨物営業廃止。
  • 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化により西日本旅客鉄道が承継。
  • 1991年平成3年)4月1日 - 新見~三次間でワンマン運転開始。
    • 11月1日 - 三次~広島間でワンマン運転開始。
  • 1995年(平成7年)12月22日 - 東広島駅を広島貨物ターミナル駅に改称。
  • 2001年平成13年)3月3日 - 新見~備後落合間で休日・第1日曜運休導入、土曜運転列車廃止。
  • 2002年(平成14年)3月22日 - 急行「ちどり」が急行「たいしゃく」と共に、急行「みよし」に吸収され列車名消滅。
    • 3月23日 - 備後落合~三次間の減便・第1日曜の運休導入。
  • 2003年(平成15年)10月1日 - 快速「みよしライナー」「通勤ライナー」運転開始。
  • 2006年(平成18年)4月23日 - 県道広島三次線を拡幅するため上川立~甲立間経路変更。これに伴う営業キロの変更はなし。
    • 7月19日 - 大雨の影響による災害で備後落合~備後西城間が運休。翌日から列車の時刻に合わせてバスによる代行輸送を実施。
  • 2007年(平成19年)4月1日 - 備後落合~備後西城間運行再開。
    • 7月1日 - 急行「みよし」・快速「通勤ライナー」廃止、快速「みよしライナー」に統合、併せて停車駅が変更される。


[編集] 駅一覧

路線名 駅名 営業キロ 快速 みよしライナ丨 接続路線 所在地
伯備線 新見駅     西日本旅客鉄道:姫新線 岡山県
新見市
布原駅    
備中神代駅 0.0   西日本旅客鉄道:伯備線
芸備線
坂根駅 3.9    
市岡駅 6.4    
矢神駅 10.0    
野馳駅 13.6    
東城駅 18.8     広島県 庄原市
備後八幡駅 25.3    
内名駅 29.0    
小奴可駅 33.6    
道後山駅 37.8    
備後落合駅 44.6   西日本旅客鉄道:木次線
比婆山駅 50.2    
備後西城駅 53.2    
平子駅 57.4    
高駅 62.3    
備後庄原駅 68.5    
備後三日市駅 70.5    
七塚駅 72.2    
山ノ内駅 75.2    
下和知駅 80.1     三次市
塩町駅 83.2   西日本旅客鉄道:福塩線
神杉駅 84.7    
八次駅 88.0    
三次駅 90.3 西日本旅客鉄道:三江線
西三次駅 91.9  
志和地駅 99.6  
上川立駅 102.2  
甲立駅 106.5   安芸高田市
吉田口駅 109.9  
向原駅 116.1  
井原市駅 122.0   広島市安佐北区
志和口駅 126.0  
上三田駅 129.5  
中三田駅 134.0  
白木山駅 136.3  
狩留家駅 138.5  
上深川駅 140.7  
中深川駅 143.5  
下深川駅 144.9  
玖村駅 146.8  
安芸矢口駅 149.3  
戸坂駅 152.1   広島市東区
矢賀駅 156.9  
(貨)広島貨物ターミナル駅 157.5  
広島駅 159.1 西日本旅客鉄道:山陽新幹線山陽本線
広島電鉄:本線
広島市南区

[編集] 廃駅

  • 下原駅 - 七塚~山ノ内間・1934年3月15日廃止
  • 備後木戸駅 - 山ノ内~下和知間・1934年3月15日廃止
  • 粟屋停留場 - 西三次~志和地間・1922年6月7日廃止
  • 青河駅 - 西三次~志和地間・1941年8月10日廃止
  • 安芸戸島駅 - 吉田口~向原間・1941年8月10日廃止
  • 長田駅 - 向原~井原市間・1941年8月10日廃止
  • (臨)福永停留場 - 中三田~白木山間・1937年7月1日廃止
  • 安芸小田駅 - 安芸矢口~戸坂間・1941年8月10日廃止
  • 石ヶ原駅 - 戸坂~矢賀間・1941年8月10日廃止
  • 安芸中山駅 - 戸坂~矢賀間・1941年8月10日廃止
  • (貨)東広島駅 - 矢賀~広島間・1937年7月1日廃止

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク

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