自宅サーバ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
自宅サーバ(じたくサーバ、Home Server)とは、主に個人が自宅で趣味として運用するインターネットサーバを指す。
目次 |
[編集] 運用形態
[編集] 機器
機器はサーバ専用のものを使うことは稀で、PCをそのまま用いたり近年では例として玄箱のようなNAS機器を転用して運用することが多い。 これは専用のサーバルームを用意されることは珍しいために、静穏性を重視せざるを得ない事情もある。また、常時稼動させることにもなるため、電気代についてもある程度重視しないといけない。省電力の機器は通常のものと比較して性能に差が出るため、トレードオフの要因のひとつになっている。
[編集] OS
OSはLinux、FreeBSD、NetBSDなどPC-UNIXを使うことが多いが、誰でも簡単に構築出来るという理由からWindowsで運用されることも少なくない。ただし、Windows 2000 ServerやWindows Server 2003などのサーバ用Windowsではなく、一般用のWindowsが使われることが多い。
[編集] 接続環境
日本ではFTTHやADSLやCATVに接続し、固定IPもしくはダイナミックドメインネームシステムによってドメインを(または間借りドメインにてホスト名を)名前解決して外部からの接続を受け付けるケースが多い。
[編集] 使用ソフト
[編集] Webサーバ
Webサーバは、主にApache HTTP Serverを使用されていることが多いと言われている。 中には、Windows専用のAN HTTPDや、04webserver、IISを利用しているサーバもある。
自宅サーバは、狭義には自宅でWebに公開しているWebサーバのことを指すこともある。近年の常時接続の急速な普及の影響で、簡単に実現することが出来るようになり、レンタルサーバでは実現できないhttpsやsftpなどのセキュアなサーバを構築することができ、容量を気にすることなくコンテンツを公開できる。また、CGIやPHPなどのサーバサイドで実行するコンテンツを好きなだけ利用できるなどの利点がある。しかし、十分なファイアウォールソフトウェアやネットワーク機器を装備していなければ、外部からの攻撃に弱くなるという欠点がある。また、家庭用のOSでは、安定した動作は希望できないため、多くのアクセスが予想されるサーバでは、LinuxなどのOSを使う必要があるなど、初心者には難しいところもある。
[編集] WebDAV
Webサーバの中には、FTPを使用せずHTTP経由でファイル転送ができる機能WebDAVを備えているものもある。Apache HTTP Serverはモジュールを追加インストールすることでWebDAVを使うことができる。この技術はセキュリティ上の問題からFTPプロトコルの使用が禁止されているネットワーク上でデータを転送するために使われることがある。WebDAVそのものがFTPとは異なるセキュリティ上の問題を抱えることもある。
[編集] FTPサーバ
FTPサーバは、PC-UNIX系では、proFTPdなどが使用されていることが多いと言われている。 Windows系においては、Tiny FTP DaemonやWarFTPd、NekosogiFTPd、IISに含まれるFTPサービス等を利用している。セキュアにファイル転送をするためにFTPのかわりにSFTPやSCPが使われることもある。
[編集] メールサーバ
メールサーバは、PC-UNIX系ではsendmailやqpopperやqmail、Postfix、Windows系ではXmail、Radish等されていることが多いと言われている。その他にもJava製のApache Jamesなどが挙げられる。
[編集] その他サーバ
その他、NTPサーバや、ネットラジオサーバ等がある。近年ではハードディスクの大容量・低価格化に伴い、自宅サーバにビデオサーバを構築しているユーザも多くなってきている。自宅の玄関に設置された監視カメラで録画した動画を随時保存するサーバや、カメラで監視しながら、携帯電話を通してペットにオートフィーダで餌をあたえるサーバや、携帯電話で家電製品の電源を管理するサーバも販売されている。
[編集] ルータ
自宅用サーバのうち、いわゆるブロードバンド ルータと呼ばれているサーバにはファイアウォールが内蔵されているものが多く、それが定番化している。ファイアウォールソフトウェアはオープンソース製でLinuxにもインストールされているiptablesなどが挙げられる。ルータを、PCにインストールされたLinuxで構築することもできるが、手間がかかり、電力消費と騒音、コンピュータのサイズが大きい問題から小型の専用ルータも販売されている。最近のルータはなぜか「ブロードバンドルータ」や「無線LANルータ」などという名前がついているが、前者はマーケティング目的に付けられた名前に過ぎず、ルータとは変わらない。後者は「無線LAN」も使えるという意味で付けられた名前だがこちらもルータであることには変わらない。最近のルータは、様々な高機能を兼ね備えたスィッチングハブや、ADSLモデム、無線LANアクセスポイント、ファイアウォール、DHCPサーバ、IP電話、ビデオサーバ、携帯電話からのテレビ番組録画予約機能を内蔵したものも存在する。
[編集] ファイルサーバ
ファイルサーバにはWindowsマシンでLinuxがインストールされたサーバにあるファイルをLANで共有するためにSambaサーバが使われることがある。玄箱のようにファイルサーバ専用機としてつかうものもある。このファイルサーバは動画保存に利用するビデオサーバ、音楽をどこでもダウンロードで聞くことができるストリーミングサーバと連携して使われることもある。
[編集] 仮想化技術、VPN
仮想化技術としてシンクライアントを実現するためにXenが使われることがある。VPNソフトウェアとしてSoftEtherが使われることがある。

