義経 (NHK大河ドラマ)

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義経(よしつね)は、2005年1月9日12月11日に放送された44作目のNHK大河ドラマである。原作・宮尾登美子。脚本・金子成人。主演・滝沢秀明タッキー&翼)。

NHK大河ドラマ
通番 題名 放映期間
第43作 新選組! 2004年1月11日
~2004年12月12日
第44作 義経 2005年1月9日
~2005年12月11日
第45作 功名が辻 2006年1月8日
~2006年12月10日
京阪三条駅にディスプレーされた源義経(牛若丸)と武蔵坊弁慶のフィギュア人形

目次

[編集] あらすじ


注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。


平治の乱で平清盛に敗れた源義朝の愛妾・常盤御前は、三人の子を連れて京を逃れるが実母が平家方に捕らえられている事を知り、清盛に出頭する。清盛により、末子・牛若(後の義経)との生活を許された常盤であったが、清盛との関係がその正妻・時子の知るところとなり、常盤は清盛の元を去り、牛若は鞍馬寺に預けられる事になった。清盛を実の父と信じて疑わず、清盛が目指そうとする「新しき国」に淡い憧れを抱いていた牛若は、自分がその敵である義朝の子である事を知り、愕然とする。やがて逞しい青年へと成長し、奥州の藤原秀衡のもとへ身を寄せた義経は、兄・頼朝のもとへ参じて源平の戦いに身を投じる。しかし、清盛をはじめとする平家方を敵と割り切る事ができない。そして同じ源氏である木曽義仲と戦わねばならない葛藤・・・、兄弟としての情を求める義経は武家政権のリーダーとして理を重んじる頼朝と徐々にすれ違っていくようになる。

[編集] 総評

家族の絆、親子の絆をコンセプトに、疑似家族としての主従の絆、貿易立国の建設を目指す清盛との親子的なつながり、武家政権を樹立するために弟を切らねばならない頼朝の「政治家」そして「兄」としての葛藤と苦悩などを新しい解釈も取り入れて描いた。清盛・頼朝らとの葛藤や義経の想いを描くにあたって「新しき国」との言葉が何度も用いられ、これが物語上でも重要な要素となっている。また老獪な後白河法皇に翻弄される源平双方の悲哀は従来通りで、平幹二朗演じる後白河法皇と夏木マリ演じる丹後局コンビの怪演が異彩を放った。

源義経が大河ドラマの題材となるのは1966年の『源義経』以来2回目で、『源義経』の作者である村上元三が資料提供として名を連ねた。また「源義経」で架空の人物として登場したうつぼが『義経』でも登場(キャラクター設定は別)し、京に住む孤児うつぼを通じた現代の目線からの義経像が描かれた。なお、源平合戦の時代が大河ドラマとして描かれたのは1993年の『炎立つ』以来となる。

滝沢の大河出演は『元禄繚乱』(1999年吉良義周役)以来で、主演は初。2年連続でのジャニーズ事務所所属タレントの主演であり、タッキー&翼でコンビを組む今井翼那須与一役で友情出演した。さらに放送前の2004年11月には、うつぼ役の上戸彩が出演するオロナミンCのCMに滝沢扮する義経(牛若)が登場(2005年4月まで)。東京ドームで2005年3月に行われたマツケンサンバのコンサートでは前年度『新選組!』に主演した香取慎吾扮するカツケンが、松平健演じる武蔵坊弁慶のモノマネをした。

武蔵坊弁慶役の松平健は、『草燃える』では北条義時を演じており、頼朝、義経兄弟にそれぞれ仕えることとなった。それぞれのドラマでも「御曹司!」など同じ科白もある。

役の石原さとみ(『てるてる家族』)、建礼門院徳子役の中越典子(『こころ』)をはじめ、戸田菜穂(『ええにょぼ』)、高野志穂(『さくら』)などNHK朝の連続テレビ小説のヒロインが多く出演した。他にも重鎮クラスのベテランから、中堅、若手、アイドル、お笑いに至るまで幅広いキャスティングがされた。こうしたオールスターキャストはまさに「大河らしい大河」ともいえ好評を博したが、一方では俳優人気で視聴率を上げようという狙いばかりが先行しており、重要な役を演じたベテランや若手キャストらの演技について問題視する声や、「『新選組!』では役者を揃えてイマイチだったから、『義経』ではタレントを揃えてみた」という「NHK幹部」(実在かどうかは定かではない)の声もあった(仮に事実だとすると、あまりにも役者を軽んじる発言ではある)。

原作が”平家物語”であることもあって、平清盛とその妻時子を中心とした平家一族の描写が丁寧にされたが、義経周辺(義経主従、静御前など)の物語は淡々と描写された印象が残った。また、源平物では必ず登場する平敦盛平教経などが登場せず、敦盛と熊谷次郎直実との一騎打ちは描かれていない。主要な登場人物でも、史談で有名なエピソードが描かれなかったケースとして、梶原景季が挙げられる。景季はドラマの早い段階で登場して義経主従と関係していたが、その最も有名なエピソードである宇治川の戦いにおける佐々木高綱との先陣争いが省かれ、鉦を演奏していたとのエピソードがある鶴岡八幡宮での静の舞のシーンにも登場しなかった。

メインディレクター・黛りんたろうの独特の美学に基づいた演出は、「時代絵巻」ともいえる美しい映像表現を生み出した。しかしその一方で五条の大橋壇ノ浦の戦い鶴岡八幡宮での舞といった物語のクライマックスとなる場面において、それぞれ桜、金粉、紅葉を大量に撒き散らすという過剰すぎる演出などについては賛否両論がある。特に、脚本の金子成人との打ち合わせで生まれたという最終回での「義経が自害した後、持仏堂の屋根から“白く輝く光”が噴き出す」演出には批判が集中した。

第1回の一の谷の合戦のシーンでは「播磨国一ノ谷」とクレジットが出たが正しくは「摂津国」である。再放送では「摂津国一ノ谷」と訂正された。ちなみに、古戦場の西にあたる垂水区との境にある境川が、摂津国と播磨国の国境である。

[編集] ドラマの描写と異説

義経及び周囲の人々の生涯については歴史的資料及び軍記物語などに残された記述にそれぞれかなりの相違がある。そこで、このドラマで採用された解釈とそれとは異なる歴史的あるいは物語上の解釈とを以下にまとめる。全体としてはドラマで採用された解釈が歴史学会の通説に即している場合もあるが、通説に矛盾した後世の創作と考えられる解釈をとっている場合もある。なお「うつぼ」などの架空の登場人物については省略する。

題材 ドラマによる描写 異説による描写
義経の実母 常盤御前 源平戦間に病死 義経追討のときに鎌倉方に逮捕されて尋問され、保身のために義経のことについて情報を漏らしている[要出典]
義経の元服 源義朝が殺された、尾張国知多郡野間で元服 近江国蒲生郡(今の竜王町)で元服(義経記
清盛の遺言 「頼朝の首を墓前に供えよ」との遺言を、一門の結束を強めるために時子が捏造する 「頼朝の首を墓前に供えよ」と遺言する(『平家物語』)<ref>今日ではこの遺言の存在自体は当時の武家の慣習からして文学的創作ではないかと歴史学上疑問がもたれている。</ref>
壇ノ浦の戦いでの八艘跳び 平知盛に追い詰められて飛んでいる<ref>『吾妻鏡』では教経は一の谷で戦死したとされるので解釈は近い。</ref> 平教経が追い詰めて、八艘跳びをさせたとされている(『平家物語』)<ref>『玉葉』では教経は一の谷で死んでいないとされるので矛盾はない。</ref>
安徳天皇の入水 壇ノ浦の合戦で入水したのは、すり替えられた弟 守貞親王<ref>『平家物語』は、維盛の息子・六代が斬られて平家の血筋が絶えることで物語を終えるが、この設定では源氏の滅亡後まで平家の血筋が残されたことになる。また、ドラマでは触れられてないが、承久の乱後に後堀河天皇の父親として院政を行った後高倉院が実は安徳天皇だったことになる。</ref> 安徳天皇は壇ノ浦で入水した
義経の正妻 郷御前 頼朝との対立時に鎌倉へ帰された 義経一行とともに平泉へ落ち延び、娘とともに義経に殉じる(『吾妻鏡』)
木曽義仲の愛妾 巴御前 落ち延びて北陸の村で第二の人生を送る 鎌倉方に捕らえられて和田義盛の妻になってその子を産み、義盛の挙兵による敗死後は尼僧になった(『源平盛衰記』)]]<ref>ただし『吾妻鏡』による義盛の子の生年に合わないので後世の創作とされている。</ref>
伊勢三郎 衣川で義経を守って討ち死に<ref>『義経記』と同様の解釈である。</ref> 義経一行が平泉に向かうときにはぐれて畿内で捕らえられて梟首(『玉葉』)
義経の最期(衣川の館主従で抗戦の後に一人で自刃 抗戦せず、正妻の郷御前と実娘とともに自害(『吾妻鏡』)

<references />

[編集] スタッフ

義経紀行

[編集] 出演

[編集] 義経周辺の人々

[編集] 義経主従

[編集] 義経をめぐる人々

[編集] 源氏

[編集] 鎌倉方

[編集] 木曽

[編集] その他の源氏方

[編集] 奥州藤原氏

[編集] 朝廷

[編集] 京の人々

  • 金売り吉次市川左團次
  • あかね(吉次の妻):萬田久子
  • 覚日律師:塩見三省
  • 朱雀の翁(京の裏社会のボス):梅津栄
  • お徳(組紐屋、古くから清盛を知る):白石加代子
  • 手古奈(政子・時子・頼盛の侍女):上原美佐
  • 五足(孤児、清盛の禿(密偵)):北村有紀哉
  • 烏丸(孤児):高橋耕次郎
  • 十蔵(吉次の配下):中西良太
  • 熊七(吉次の配下):江良潤
  • 持覚(鞍馬の学僧):齊藤尊史
  • 瑞雲(鞍馬の学僧):吉澤宙彦
  • むじな(孤児):後藤和夫→川島大
  • 大日坊春慶(うつぼの兄):荒川良々
  • 黒漆(平家嫡流の鎧を奪った盗賊):大村波彦
  • 不動(義経が説得した盗賊):清水宏
  • 赤目(同上):飯泉征貴
  • 白鷺(同上):池田鉄洋
  • 順慶(弁慶の友人):大島宇三郎
  • 鬼一法眼美輪明宏

[編集] その他の人々

[編集] 平家

[編集] 放送

[編集] 放送日程

第1回と最終回は1時間拡大版である。第36回は衆議院選挙特番の為地上波7:15~8:00の放送である。

放送回 放送日 演出 視聴率
第1回 2005年1月9日 運命の子 黛りんたろう 24.2%
第2回 2005年1月16日 我が父清盛 黛りんたろう 25.5%
第3回 2005年1月23日 源氏の御曹司 木村隆文 25.9%
第4回 2005年1月30日 鞍馬の遮那王 黛りんたろう 23.6%
第5回 2005年2月6日 五条の大橋 黛りんたろう 26.9%
第6回 2005年2月13日 我が兄頼朝 木村隆文 24.0%
第7回 2005年2月20日 夢の都 木村隆文 23.6%
第8回 2005年2月27日 決別 黛りんたろう 22.2%
第9回 2005年3月6日 義経誕生 黛りんたろう 24.3%
第10回 2005年3月13日 父の面影 柳川強 22.7%
第11回 2005年3月20日 嵐の前夜 柳川強 22.6%
第12回 2005年3月27日 驕る平家 木村隆文 19.6%
第13回 2005年4月3日 源氏の決起 木村隆文 19.0%
第14回 2005年4月10日 さらば奥州 黛りんたろう 20.1%
第15回 2005年4月17日 兄と弟 黛りんたろう 21.9%
第16回 2005年4月24日 試練の時 柳川強 19.9%
第17回 2005年5月1日 弁慶の泣き所 柳川強 20.7%
第18回 2005年5月8日 清盛死す 木村隆文 19.0%
第19回 2005年5月15日 兄へ物申す 木村隆文 19.6%
第20回 2005年5月22日 鎌倉の人質 黛りんたろう 19.7%
第21回 2005年5月29日 いざ出陣 黛りんたろう 21.0%
第22回 2005年6月5日 宿命の上洛 柳川強 21.7%
第23回 2005年6月12日 九郎と義仲 柳川強 18.9%
第24回 2005年6月19日 動乱の都 木村隆文 20.9%
第25回 2005年6月26日 義仲最期 木村隆文 19.3%
第26回 2005年7月3日 修羅の道へ 一木正恵 18.7%
第27回 2005年7月10日 一の谷の奇跡 黛りんたろう 19.5%
第28回 2005年7月17日 頼朝非情なり 柳川強 16.9%
第29回 2005年7月24日 母の遺言 黛りんたろう 18.5%
第30回 2005年7月31日 忍び寄る魔の手 大関正隆 17.3%
第31回 2005年8月7日 飛べ屋島へ 一木正恵 15.3%
第32回 2005年8月14日 屋島の合戦 木村隆文 16.9%
第33回 2005年8月21日 弁慶走る 大関正隆 18.1%
第34回 2005年8月28日 妹への密書 黛りんたろう 15.4%
第35回 2005年9月4日 決戦·壇ノ浦 黛りんたろう 21.1%
第36回 2005年9月11日 源平無常 一木正恵 18.8%
第37回 2005年9月18日 平家最後の秘密 木村隆文 18.4%
第38回 2005年9月25日 遠き鎌倉 大関正隆 16.3%
第39回 2005年10月2日 涙の腰越状 黛りんたろう 15.7%
第40回 2005年10月9日 血の涙 一木正恵 13.5%
第41回 2005年10月16日 兄弟絶縁 柳川強 15.5%
第42回 2005年10月23日 鎌倉の陰謀 柳川強 13.5%
第43回 2005年10月30日 堀川夜討 大杉太郎 15.3%
第44回 2005年11月6日 静よさらば 木村隆文 16.5%
第45回 2005年11月13日 夢の行く先 木村隆文 16.3%
第46回 2005年11月20日 しずやしず 黛りんたろう 15.6%
第47回 2005年11月27日 安宅の関 柳川強 15.0%
第48回 2005年12月4日 北の王者の死 木村隆文 16.9%
最終回 2005年12月11日 新しき国へ 黛りんたろう 19.7%

[編集] 総集編スペシャル

2005年12月24日25日に放送。滝沢が義経と邂逅する新撮映像と主従座談会の一部が番組の前後に追加された。

  • 第1部『義経誕生』(2005年12月24日 19:30~20:45)
  • 第2部『軍神降臨』(2005年12月25日 16:45~18:00)
  • 第3部『英雄伝説』(2005年12月25日 19:30~20:45)
  • 主従座談会(2005年12月16日 21:15~21:58 24日 13:05~13:48)

[編集] ソフトウェア

[編集] NHK大河ドラマ・ストーリー

  • 義経 前編・後編

[編集] CD

[編集] DVD

[編集] 車体広告

  • 京阪電車 8000系 「義経」(2005年1月~11月)「弁慶」「静」 (2005年2月~12月)
  • 山陽電車 5000系 「源平号」(2005年3月~11月)

[編集] 外部リンク

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