結婚

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結婚(けっこん)とは、男女が夫婦になること。また、夫婦間の「継続的な性的結合を基礎とした社会的経済的結合<ref>婚姻 — 広辞苑</ref>」。婚姻ともいう。

結婚の際の儀式は結婚式を参照。
神道式の結婚式を挙げた新郎新婦

目次

[編集] 概要

結婚の定義はいくつかある。

  • 社会的結びつき
  • 経済的結びつき
  • 人間的結びつき
  • 法的正当性

これらの根底にあるものは「契約」という概念である。親子の関係はタテの関係であり、生まれたら自動的に関係付けが発生し、原則的に一生の間不変である。一方、結婚というのはが結びつくヨコの関係であるとされる。一般的に血縁関係にない男女であるので、結び付きは契約的になる。したがって、結婚の解消というものがあり、これを離婚という。ただし、日本以外の一部の地域では、男性同士や女性同士の同性結婚も法的に認められている。

結婚は必ずしも同居を伴わず、単身赴任等で離れて暮していても婚姻関係は成立する。つまり親族以外の両性の心理的経済的繋がりが婚姻状態であると言える。また、内縁関係であっても、実際に夫婦関係が構築されているのであれば、結婚と同様に扱われる。

日本においては、婚姻届を出し戸籍に記載される婚姻(”籍を入れる”)が結婚である、という定義もあるようだ。

[編集] 結婚制度

[編集] 日本の法制度

日本法民法)は、婚姻の成立に法律上の手続を要求する法律婚主義を採用している(第739条)。実質的要件として、当事者に婚姻の合意があること、当事者が婚姻適齢にあること、当事者間に一定の人的関係がないことなどが必要とされる。形式的要件として、戸籍法に基づく届出が必要とされる。

日本における婚姻適齢は男性は18歳以上、女性は16歳以上である。未成年の結婚には片親の承諾が必要になる。親が一度承諾したら、未成年であっても再婚時の承諾は必要がない。ただし、未成年者(婚姻適正年齢外)であるからといって結婚をする約束(婚約)は無効にはならないという判例もあるため、高校生同士が結婚の約束をしていたことが証明されるにいたった場合には法的効力をもつ婚約としてみなされるのである。

[編集] 婚姻の成立

  • 婚姻適齢(第731条)
    • 男は、18歳に、女は、16歳にならなければ、婚姻をすることができない。
  • 重婚の禁止(第732条)
  • 再婚禁止期間(第733条)
  • 近親者間の婚姻の禁止(第734条)
  • 直系姻族間の婚姻の禁止(第735条)
  • 養親子等の間の婚姻の禁止(736条)
  • 未成年者の婚姻(第737条)
    • 未成年の子が婚姻をするには、父母の同意を得なければならない。
    • 《改正》平16法1472 父母の一方が同意しないときは、他の一方の同意だけで足りる。父母の一方が知れないとき、死亡したとき、又はその意思を表示することができないときも、同様とする。
  • 婚姻の方式(第739条)
  • 外国に在る日本人間の婚姻の方式(第741条)
  • 婚姻取消事由及び取消権者(第744条)
  • 婚姻の取消しの効力(第748条)

[編集] 婚姻の効力

[編集] 夫婦財産制

婚姻によって夫婦間に生じる財産関係、すなわち夫婦の財産の帰属・管理および生活費の負担などを規律する制度。第756条以下により、婚姻届出前に契約によって定めることが認められている(契約財産制)。契約がない場合は法定財産制に従う(第755条)。

[編集] 法定財産制

法定財産制として、夫婦の財産を共有する共有制、各自が財産を所有する別産制などがあるが、日本では別産制を採用している。米国では州によって異なり、たとえばカリフォルニア州では共有制を採用している。

婚姻費用の分担(第760条)
婚姻生活の費用は、夫婦の「資産、収入その他一切の事情を考慮して」分担する。
日常家事による債務の連帯責任(第761条)
夫婦の一方が日常の家事に関して第三者と法律行為をしたときは、他の一方は、これによって生じた債務について、連帯してその責任を負う。ただし、第三者に対し責任を負わない旨を予告して責任を免れることも出来る。
夫婦間における財産の帰属(第762条)
夫婦の一方が婚姻前から有する財産および婚姻中自己の名で得た財産は、その特有財産(単独所有)となる(その管理も各自行うこととなる)。夫婦のどちらに属するか明らかでない財産は共有と推定する。

[編集] 離婚

[編集] 結婚制度の形態

  • 一夫一婦制
    • 一人の男性に対して、一人の女性という結婚形態。中東の一部を除き、近代国家は、ほぼこの婚姻制度を採用している。近代国家形成の中心となった欧米キリスト教社会の婚姻制度が、近代文明の波及によって世界的に広まったものであるとされている。ヨーロッパでは夫婦はともに貞操義務を持つが、戦前の日本では妻のみに貞操義務を要求された。
  • 一夫多妻制
    • 一人の男性が複数の女性と婚姻関係を持ってよい形態。中東のイスラム教の伝統が残る社会で一般的。また、アメリカ合衆国モルモン教徒もかつては、一夫多妻制を採用していた。ただしこの制度を採用している地域の男性住民のすべてが複数の妻を持っているわけではない。イスラム教の一夫多妻制は、聖戦によって男性が戦死する可能性が高かったため、未亡人や遺児の生活を保障するために始められたとされる。複数の妻が持てるのは経済的な余裕のある男性に限られる。現在でも残る中東の一夫多妻制は、欧米からは、男尊女卑の温床だと非難されることもある。
  • 一妻多夫制
    • 一人の女性が複数の男性と婚姻関係を持つ形態。現在この結婚制度を正式に法的に採用している国はないがチベットなどで妻が複数の兄弟を夫とする慣習がある。
  • 集団婚
    • 互いに特定の相手を定めない婚姻形態。19世紀の学問では、私有財産制度が発生する前の原始社会では広く行われていたと考えられていたが、最近の文化人類学考古学の知見からは、その存在が疑問視されている。
  • 同性結婚

[編集] その他の結婚

  • 近親婚:血の近い者同士が婚姻関係を結ぶこと
    • 交叉いとこ婚
  • 事実婚(内縁):婚姻届の提出など、制度上正式な婚姻とするためのことをしないものの、同居する、経済基盤を共にするなど結婚しているのと同様の関係を指す。
  • 重婚:一夫一婦制の社会で、既に配偶者が居るのに他の者とも結婚すること。
  • 通い婚:男が女の元に、あるいは女が男の元に通う形態。夫が妻の元に通う場合は妻問婚(つまどいこん)とも言う。源氏物語に見られるように、かつての日本でも見られた形態である。

[編集] 宗教における婚姻

[編集] キリスト教における婚姻

  • カトリック教会および東方正教会では秘跡機密として扱われる。東方正教会では婚配機密といい、機密である為信徒同士でのみ行われる。カトリック教会では、配偶者が生存中の再婚は認められていない。東方正教会では離婚は神品職を解かれるほどの重い罪である。それでも配偶者の生存の如何には関係なく三回の再婚が認められる場合もある。
  • プロテスタントでは(特にバプテスト会衆派)、会衆(教会員・信者)の同意でもって、神の導きと見なし結婚が成立する。そのため結婚式は比較的オープンである。夫婦片方が信者の場合、結婚式は教会関係、披露宴は友達・友人と使い分けする場合も多い。両方が信者の場合結婚式に引き続き披露宴(祝会といった方が正しい)を行う場合も有るが、近年は減ってきている。このため比較的密会が多い他の宗教・宗派と比べ、結婚式の出席者が多い。時には披露宴の出席者を超す場合もある。比較的離婚には、柔軟である。(というより、人によって考え方がバラバラである)

[編集] 結婚年齢

[編集] 日本の結婚年齢の上昇と未婚者の増加

日本国において、民法が定めた結婚する資格のある年齢は、男子が18歳以上、女子が16歳以上である。但し、未成年者の場合は父母(場合によってはその一方)の同意が必要である。

平均結婚年齢は年々上昇し、非婚化晩婚化が進んでいる。この原因を、女性の高学歴化や社会進出(賃金労働者化)などに求める人もいる。また、「結婚することにより一人前になった」といった価値観を持つ人の減少、そして「家系の存続のため」といった義務感よりも、「各人の自由で、したいから結婚する」といった考え方が定着するようになり、結婚出来る年齢に達した独身者に対し周囲が縁談を持ちかけて結婚させるということが少なくなってきているということも考えられる。しかし、中高年を中心に子をもうけることを人たるものの義務と考えたり、家系の存続を重視する価値観を根強く持っている人もおり、こうした価値観をあまり持たない結婚適齢期と見なされる年齢の男女と軋轢が起こることがしばしばある。

さらに、結婚しても子供をあえて作らない夫婦も存在する。これは女性にとって出産することが必要不可欠なことであると感じなくなってしまったと言うことができ、男女双方にとっても経済的負担などを考えた時に、必ずしも自分のライフプランに子供が必要だと思わなくなってきたと考えることもできる。こうした夫婦のうち、共働きで高収入・高消費型のライフスタイルを持つ夫婦のことを特にDINKSという。

異性を愛することは本来、生殖行動を伴い、出産することが当然とされていたため、結婚することは当然であると考えられていたが、最近では女性の社会進出(賃金労働者化)などの社会変化以外にも避妊の定着により、出産を前提としない性交を行うことが常態化してきており、結婚そのものに関心を示さないカップルも増えている。日本の高すぎる人口密度を改善するという観点では、非婚少子化は悪い傾向ではないという意見もある。しかしピラミッド型に人が増えていくことを前提とした年金制度にとって深刻な問題である。

[編集] 日本の平均初婚年齢の推移

(厚生労働省統計情報部『人口動態統計』より)

男性(才) 女性(才)
1950年昭和25年) 25.9 23.0
1960年(昭和35年) 27.2 24.4
1970年(昭和45年) 26.9 24.2
1980年(昭和55年) 27.8 25.2
1985年(昭和60年) 28.2 25.5
1990年平成2年) 28.4 25.9
1995年(平成7年) 28.5 26.3
2000年(平成12年) 28.8 27.0
2005年(平成17年) 29.8 28.0

[編集] 表現に関して

結婚することを俗に「籍を入れる」と言ったり、特にマスコミなどでは「入籍」と表現する場合があるが、この意味での「入籍」は、戸籍法上の「入籍」とは意味が異なる。俗に言われる「籍を入れる」・「入籍」は、単に「婚姻届を提出することで、が同じ籍になる」という意味である。なお、まれに「婚姻届」ということを、「入籍届」と表現されることがあるが、入籍届は離婚時に子が別の(基本的には非筆頭者側の)戸籍に入るための届出書であり、婚姻届とは全くの別物である。

これに対し戸籍法上の「入籍」とは、既にある戸籍の一員になることである。既にある戸籍とは筆頭者が存在する戸籍であり、これに入るには筆頭者の配偶者になるか、子(養子含む)として戸籍に加えられるしかない。結婚は、戸籍法上では初婚の場合(分籍をしていなければ)、婚姻届が受理されることにより、元々お互いが入っていた親の戸籍から離れて新しく戸籍が作られ、そこに2人が構成される。その為、このケースでは戸籍法上の「入籍」とは言わない。ただし、離婚や分籍の前歴があれば当人が筆頭者であるため、その戸籍に配偶者を迎え入れればこれは戸籍法上の「入籍」と呼ぶことも出来るが、一般的ではない。

ウィキクォート結婚に関する引用句集があります。

[編集] 脚注

<references/>

[編集] 参考文献

  • ゼクシィ編集部『結婚準備きちんとブック』メディアファクトリー、2002年4月 ISBN 4840105634
  • 「いちばんシアワセ」作成委員会『人もうらやむ結婚大成功マニュアル―婚約・挙式・披露宴・二次会・ハネムーンから新生活まで幸せになるためのけっこん最低「予備」知識』双葉社 2002年11月、ISBN 4575712280
  • 加藤秀一『恋愛結婚は何をもたらしたか』 ちくま新書 筑摩書房 ISBN 4480061878
  • ジョン・R・ギリス 北本正章 訳『結婚観の歴史人類学』勁草書房 ISBN 4326601922

[編集] 外部リンク

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