精油

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精油(せいゆ, 英語:essential oil, エッセンシャル・オイル)とは植物に含まれる、油脂に似た、揮発性芳香性物質であり、可溶化リポイドで、水に溶けず、アルコール・油脂などに溶ける物質である。現在、約250~300種類の精油が存在する。

「精油」は100%天然物質であり、科学物質を一切含まず、アルコール希釈などしていない完全成分のものだけを指す。 「アロマオイル」や「ポプリオイル」などと混同されることもままあるが、混ぜ物をしてあるそれらとは全く別物である。


目次

[編集] 成分

植物に含まれる揮発性の油を精油(エッセンシャル・オイル、essential oil)という。一般的な植物油脂不揮発性でありグリセリン脂肪酸エステルを主成分としているのに対し、精油はテルペン芳香族化合物などを主成分としている。低沸点の香気成分を豊富に含むことが多い。人体にとっては植物ホルモンを含む強い生理活性作用物質である。

[編集] 用途

特有の芳香を持つものが多く香料として使用される。またアロマテラピーにも使用される。

[編集] 種類

次の四つの種類がある。

  1.  ハーブ系 - ラベンダーミントなど
  2.  樹木系(樹脂系) - ジュニパーパインなど
  3.  オリエンタル系 - サンダルウッドイランイランなど
  4.  花精油系 - ローズジャスミン、ネロリなど

[編集] 賞香期限

開封後約1年が目安である。柑橘系(ベルガモット・レモンなど)は約半年。反対に香木系(サンダルウッドやパチュリーなど)のように歳を経るごとに質が良くなるものもある。
しかし期限内であっても濁ってきたり香りが変わってきたら使用しないほうがよい。

[編集] 精油を採る植物

精油を採る植物は多岐にわたる。またオレンジのように果実から異なる精油が得られるような植物もある。以下に主な採油植物とその部位を示す。

[編集] 精油を採る方法

[編集] 水蒸気蒸留法

広範な沸点分布を持つ精油成分を一度に留出させるには、水蒸気蒸留が適している。原理については水蒸気蒸留を参照。狭義の精油としては水蒸気蒸留で得られたもののみを指す。100℃以上の熱がかかるので、熱による変質が起こる精油の採油方法としては適切でない。

[編集] 吸着法

脱臭した動物油脂などに植物を添加して精油を吸着させたのち、エタノールで精油のみを油脂から抽出する古典的な方法。古代エジプトの時代から行われていた熱を加える温浸法(マセラシオン)と、ルネサンス期に開発された室温で行う冷浸法(アンフルラージュ)がある。精油を吸着した油脂はポマードといい、そこからエタノールで抽出された精油はエキストラクト(エキス)、さらにそこからエタノールを蒸発させて除去したものはアブソリュートと呼ばれる。冷浸法では熱による変質の無い非常に高品質な精油が得られるが、時間と手間が掛かりすぎるため現在では行われていない。

[編集] 溶剤抽出法

吸着法にとって代わった方法で、植物を有機溶媒超臨界流体で抽出した後、抽出溶媒を蒸発させて除去する方法。この方法で得られた精油は、花などから得られるものはワックスを含んでおりコンクリートと呼ばれる。茎や種子などから得られるものは樹脂を含んでおり、食品用途のものはオレオレジン、化粧品用途のものはレジノイドと呼ばれる。

コンクリート中のワックスはエタノールで再度抽出すると除くことができる。この方法でワックスを除去し、エタノールを蒸発によって除去した精油は吸着法同様アブソリュートと呼ばれる。

バニラなどでは単にエタノールで抽出してそのままエタノールを除去しないものもあり、これはティンクチャー(チンキ)と呼ばれる。

吸着法と抽出法で得られる(狭義の)エキストラクト、アブソリュート、コンクリート、オレオレジン、レジノイド、ティンクチャーは(広義の)エキストラクト(エキス)と総称される。

[編集] 圧搾法

柑橘類は果皮の表面にある油胞に精油を含有しているので、果皮に圧力を加えて油胞を潰すことで精油を得ることができる。果皮を絞るスクイーズ法と果皮をおろしがねのようなもので擦るエキュエル法がある。現在では機械化がなされており、果汁と一緒に絞る方法もある。L-リモネンなどのテルペン類は熱による香調の劣化が激しいので、その際に冷却しながら圧搾処理することがある。冷却圧搾で得られた精油は特にコールド・プレスと呼ばれる。

[編集] 冷浸法(アンフルラージュ)

ジャスミンやバラなど、主に花から精油を抽出する場合に使われる方法。動物性脂肪や植物油を塗ったトレーに花びらを並べて載せ、花びらに含まれる精油をトレーのオイルに吸収させる。その後、トレーに塗った動物性脂肪・植物油から精油を分離し純化させる。


[編集] 参考文献

  • 『お部屋でできるアロマテラピー40』 吉田隆子著 同文書院
  • 『アロマテラビーハンドブック』 香りの総合学院GRASSE監修 池田書店

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