粉ミルク

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粉ミルクこなミルク英語 powdered milk)は、粉乳(ふんにゅう)とも呼ばれ、乳製品の一つで、生乳水分をほとんど飛ばして、粉末に加工した食品

目次

[編集] 粉ミルクの種類

全粉乳
原乳を乾燥し、粉末にしたもの。脂質含有が多いため、脱脂粉乳と比べて酸化による風味劣化が早く、長期保存には向かない。
スキムミルク
生乳から乳脂肪を除いてから乾燥させたもの。湯を加えて飲用にするよりも、加工乳の原料、加工食品の原料、料理の風味付けに使う方が多い。
調整粉乳
脱脂粉乳から糖分を減らすなどの成分調整をおこなったもの。
乳児用調製粉乳
特別用途食品のひとつで、主に出生から離乳期までの赤ちゃん育児用として適するように成分を調整したもの(現在、各メーカーはインファント・フォミュラーの授乳目安期間を0~9ヶ月としている)。単に「粉ミルク」というと、この育児用の粉ミルクのイメージが強い。母乳の成分を研究して、粉乳中から乳脂肪など、人の乳児に適さない成分を除き、ビタミンミネラルヌクレオチド不飽和脂肪酸など、欠けている成分を添加している。現在各メーカーの母乳研究と、その反映としての調整粉乳の性能はほぼ完成されたレベルに達している。生後1年以降の離乳期に与えるのに適した成分にしたフォローアップミルクも乳幼児用調製粉乳の一種。フォローアップミルクには、従来の離乳食や一般的に与えられる牛乳では不足しがちなビタミンCカルシウムビタミンDを強化してある。一方、前者を専門的にはレーベンスミルクと呼ぶ。
妊産婦・授乳婦用粉乳
これも特別用途食品のひとつで、出産前や授乳期間中の母親の栄養摂取を目的に成分を調整したもの。カルシウム鉄分を増強し、母体および胎児の栄養補給に役立つように考えられている。
その他
海外では高齢者向けに成分を調整した製品もある。
コーヒーなどの嗜好品に加えるためのクリーマーとして、乳のみから作るものや、植物性脂肪の粉末等を混合した製品がある。
乾燥した大豆の粉末なども、豆乳をミルクと考えれば(海外では と呼ばれる)、粉ミルクの一種と見なせる。

[編集] 粉ミルクの製法

主に乳牛から取った生乳を、ろ過脱脂、加熱殺菌、成分調整、濃縮、噴霧乾燥、包装、検査などの工程を経て作る。

[編集] 原料

ウシ科動物である、ウシ牛乳)を原料とするものがほとんどであるが、ウシ科の水牛ヤギなどの乳を原料にするものも製造されている。また、粉末豆乳なども広義の粉ミルクと言えよう。

乳児用調製粉乳の原料としては、牛乳から乳脂肪を取り除いた脱脂粉乳、乳より分離された乳糖乳精パウダー、乳脂肪よりも母乳に脂肪酸組成を近づけた調整油脂などを主原料に、ビタミンカルシウムマグネシウムカリウム亜鉛などのミネラル母乳オリゴ糖タウリンシアル酸β-カロテンγ-リノレン酸ドコサヘキサエン酸ヌクレオチドまたはRNA等の核酸関連物質、ポリアミンなど、赤ちゃんの発育や免疫調整に必要な各種栄養素が配合されている。

[編集] 母乳との比較

育児用粉ミルクは、母親の母乳の出が悪い場合や、外出時、あるいは体型の崩れが気になる場合などに用いられ、通常、湯冷ましで溶かして、哺乳瓶を使って赤ちゃんに哺乳させる。赤ちゃんを粉ミルクで育てることについては、母子双方に与える心理的な作用や、粉ミルクにはない免疫機能などを考えれば、母乳で育てる方が良いことは確かである。

英語では、母乳で育てることを breast-feed、粉ミルクで育てることを bottle-feed と言う。

[編集] 歴史

  • 日本においては、1917年に東京の和光堂薬局(現和光堂)が加糖全脂粉乳のキノミールを製造したのが最初。
  • 1921年には日本練乳株式会社(現森永乳業)が「森永ドライミルク」を製造開始。
  • 1928年には極東練乳株式会社(現明治乳業)が「明治コナミルク」を製造開始。
  • 1941年に『牛乳営業取締規則』に調整粉乳の品質規格を設定。普及し始めたのは、1950年代からと言われる。
  • 1959年に厚生省令に糖類等を加えて母乳組成に近づけた「特殊調製粉乳」の規格を追加。
  • 1980年代からは母乳の成分分析結果をもとにして、各種微量成分が徐々に配合されるようになり、現在のようななるべく母乳に近い成分の製品が作られるようになった。

[編集] 関連

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