築地市場
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築地市場(つきじしじょう)とは、東京都中央区築地にある公設の卸売市場。東京都内に11か所ある東京都中央卸売市場のひとつだが、規模の大きさと知名度の高さで、東京のみならず日本を代表する卸売市場である。日本最大の魚市場。
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[編集] 歴史
江戸時代から東京の食品流通を担ってきた日本橋魚河岸をはじめとする市場群が、1923年(大正12年)9月に起きた関東大震災で壊滅したのを受け、同年12月、築地の海軍省所有地を借り受けて臨時の東京市設魚市場を開設したのが、築地市場の始まりである。
- 1935年(昭和10年)に現在の位置(京橋区築地)に東京市中央卸売市場が開設された。
- 1954年にビキニ環礁での米国の水爆実験(キャッスル作戦ブラボー実験)により被曝した、第五福竜丸の水揚げ水産物であるマグロやヨシキリザメが同年3月15日築地市場へ入荷、これらは強い放射能を有し市場はパニック状態に。セリはストップし、残った水産物も軒並み相場は値つかずとなった。行政は被曝水産物を場内の地中に埋めるよう指示し、埋めた地点に「原爆マグロ」の塚を建立、現世にその災禍を伝えている(2006年現在、市場再整備等により一時的に夢の島第五福竜丸展示館に移設)。現在は市場の外壁に記念プレートが掲げられている。通行の支障を考慮してプレートになったという。
- 1995年、都営地下鉄大江戸線(当時都営12号線)築地市場駅の工事に伴い市場地下を調査することとなり、これらの骸が発掘されるのではないかとマスメディアを賑わせたが、何らの骸も発掘されることはなかった。
- 1995年3月20日、地下鉄サリン事件が発生。最寄り駅(当時)の築地駅で最多の被害者が出たこと、付近の聖路加国際病院が救急患者を多数受け入れたことから、終日混乱した。
- 2000年(平成12年)12月12日、築地市場駅が都営地下鉄大江戸線全線開通と同時に開業(敷地内に出入り口がある)。
[編集] 構造
築地市場は、面積約23ヘクタール。この中で、8の卸売業者と約1000(うち水産約820)の仲卸業者によってせりが行われる。2005年の取扱数量は、全品目合計で約916,866トン(一日当たり水産物2,167トン、青果1,170トン)、金額にして約5657億円(一日当たり水産物1,768百万円、青果320百万円)になる。 <ref>東京都中央卸売市場:市場別所在地及び規模 (平成17年4月1日現在)</ref>
現在築地市場で取り扱う品目は、日本最大の取扱量を誇る水産物のほか、青果(野菜・果物、ほとんど知られていないが、東京では大田市場に次ぐ第二位)・鳥卵(鶏肉および鶏卵)・漬物・各種加工品(豆腐・もやし・冷凍食品等)がある。
セリ場や仲卸がある主な建物は、弧を描いている。これは国鉄東京市場駅が存在した事が大きな要因となっている。これらの建物に線路は平行して存在していた。これを利用した鮮魚貨物列車などが入線していた。しかし冷凍車や活魚車などの貨車や鮮魚貨物列車なども廃止され、路線は市場内外でも撤去されている。市場の青果門から旧汐留駅跡に伸びる細い舗装道路が線路跡として残っている。
また、築地市場の周辺にも買出人を相手とする店舗が多数あり、「場外」と呼ばれる商店街を形成している。 これに対して築地市場は「場内」と呼ばれる。
[編集] 観光地としての市場
築地市場の扱う生鮮品の良さや食堂棟のグルメがマスコミに頻繁に取り上げられるようになると、一般の見学客が大勢訪れるようになった。現在は東京の観光ガイド本はもちろん、外国人向けガイドブックにも築地が取り上げられ、東京の観光地の一つとなっている(外国人客も毎日数多く来ている)。
また、築地市場にも場内市場と場外市場とがあり、市場敷地内は東京都管轄の卸・仲卸・関連事業者と呼ばれる業者販売を前提とした店であるが、場外市場は通常の商店街と同じで一般客や観光客を相手にした店が多い。新大橋通りと晴海通りとの交差点から市場にかけての地域がそれにあたる。
- 場内は午前中でほとんどの店が閉店する。
- 場内は休市日はほとんどの店が営業していない。(場外もおよそそれにならう)
- 日曜日・祝日は基本的に休市。
- 日曜日を除いて祝日を含めた月2回ほど不定期で休市が設定されており、平日の休市は水曜日となっている(休市日の魚屋や飲食店の商品は前日仕入れの場合がある)。
- 年末年始とお盆を除き原則的に3連休はない(2連休以下になるように開市される)。
- 場内への車両の進入は登録制となっており、非登録車は終日入場禁止。
- 付近に駐車場は少なく、公共交通機関での利用が望ましい。
- 午前中はタクシーなども入場禁止。
- 最寄り駅は都営地下鉄大江戸線の築地市場駅である。他に東京地下鉄日比谷線の築地駅が近い。
- JR新橋駅から築地市場の場内への都営バスが運行している(ちなみに都バスで最も短い路線)。
しかし、一般客の急増に伴い、市場のルールやマナーに反する見学者や一般客が増え、市場本来の業務に支障を来すなどの問題も起きており、一部の競りの見学が禁止になっている。 一般客として市場を訪れる場合は以下のことに留意されたい。
- 自動車やターレなどが頻繁に通行するため、必ず通路の端を歩く。
- 集団で歩く際や食堂棟で行列を作る際には、通行や隣接店舗の邪魔にならないようにする。
- 路面が荒れていること、濡れていることから、かかとの高い靴では訪れない。
- 水産物を扱うことから、水に濡れても構わない服装が好ましい。
- 周囲に注意し、重たい荷物を抱えた者や、急いでいる者には道を譲る。
- 連休前は非常に混雑するので控える。
場内の見学や休市日については、都の公式サイト[1]を参照の上、問い合わせされたい。
中央卸売市場として集荷分配・価格決定をする公共市場としての性格が強く、もともと業者(小規模店、飲食店、料亭など)向けの卸売価格で販売されていることが多く、上野のアメヤ横丁などと異なり、過度の値引き交渉を前提とした価格設定は基本的にされていない。商品の購入自体は、小口買いの業者も多いことから一般消費者だからといって断られることはないが(すぐにへそを曲げて不売する店もある)、アメ横などと混同すると断られる場合も多い。観光客や一般客を前提とした店舗も中にはある。
[編集] 将来
築地市場は、当初、列車輸送が想定されていたためトラック駐車スペースは狭小であった。
築地市場が、取り扱い数量の拡大(2005年に2140トンで日本最高)により施設が手狭になったことや1935年開場の施設の老朽化、銀座などに近い築地という立地条件の良さなどに鑑み、2012年をめどに東京都江東区の東京ガスの工場跡地の豊洲新市場への移転が検討されている。東京都側と築地市場業界との協議機関として、新市場建設協議会が設置されており、2004年7月、「豊洲新市場基本計画」[2]が策定された。
石原都知事は「築地は古くて清潔でない。都民や消費者の利益を考えれば、市場を維持するわけにはいかない。ほかに適地はない」として移転計画を変更するつもりはないとし、移転後の築地の跡地は招致活動を行っている2016年東京オリンピックのメディアセンターとする構想を明らかにしている。<ref>毎日新聞 2007年3月10日</ref>
しかし、移転先の場所が、もともと東京ガスの施設があったことから、国の環境基準を大きく上回る有害物質(鉛・ヒ素・六価クロム・シアン・水銀・ベンゼンの6種類が国の環境基準を超えており、発癌性物質であるベンゼンにいたっては国の基準の1500倍である)が地中にあることが2001年に(つまり東京ガスの移転決定前に)発覚し、さらに水素イオン濃度も基準を超えており周辺環境に悪影響を与えている。市場関係者からは「生鮮食品を扱う場所に移転するのは論外」とし、「市場を考える会」という築地市場移転反対派の団体が中心となって、移転反対運動を行っている。2003年には、土壌汚染対策法が施行され、汚染地については従来の9倍の地点数でのボーリング調査が求められている。
東京都などは、移転先の用地の土の上に4.5メートルの汚染されていない土壌を重ね、アスファルトを敷くことから問題はないとしているが、土壌地下水汚染調査が適切に行われていないことや「ベンゼンや水銀は蒸発することから、アスファルトの劣化に伴う割れ目から有害物質が市場にある魚に吸着する恐れがある。」と学識経験者が述べている。
- 土壌地下水に関する専門家会議(平田健正座長)が設置され、2007年5月19日の第1回会議では、深度方向調査が不十分であることや、地下水調査がほとんどなされていない事などが指摘され、汚染した地下水が流出し、大気中に揮発して食品に接し、食品の安全を守る点で不安があるとされた。
また、石原都知事は2006年9月8日の定例記者会見において築地市場跡地に「NHKが移転する」発言し波紋を広げたが、NHKは「そんな計画はない」と完全否定している。<ref>http://www.zakzak.co.jp/gei/2006_09/g2006091118.html</ref>
なお、もともと東京都は、築地市場の移転先を豊洲にすることは反対で築地市場の再整備を考えていた。
[編集] 関連項目
- 豊洲新市場 将来こちらへの移転が検討されている。
- 吉野家(1号店が場内にあり、一般店が取り止めていた牛丼を国産牛で販売していた)
- 築地魚河岸三代目(マンガ 築地市場の魚河岸とその周辺が舞台。一部青果市場の話もある)
- みずほ銀行 築地中央支店東京中央市場内特別出張所(場内にある唯一の銀行)
- 土壌汚染
- 地下水汚染
[編集] 参考資料
[編集] 外部リンク
[編集] 脚注
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