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(かわ、河川)とは、水が地表を流れる窪みである河道をいう。河道は恒久的な構造ではなく、自然の状態では浸食作用により年単位で位置を変える場合がある。特に浸食が老年期に達した準平原で著しい。河道は通常1本ではなく樹状構造を取り、本流と支流からなる。河道に流れる水すなわち河川水は、季節によって変動が激しい場合があり、乾燥気候の土地を流れるものでは一時的に全体が失われることもある。河川水の源は降水であるが、降水が直接河川に流れ込む以外に、いったん湖を形成するほか、地下水(自由地下水)が流れ込む場合がある。このため、規模の小さな川では、河川水が淡水ではないものもある。

千種川 (赤穂市坂越
賀茂川(左)と、高野川(右)

目次

[編集] 法による分類

日本の河川法では下記のように分類される。

ある河川が複数の国家の領土内を流れるとき、沿岸の国が条約を締結して、沿岸のどの国の船舶でも自由に航行できることとした河川を国際河川という。ドナウ川などが著名。

[編集] 川の用語

日本の川は原則として固有名の後に「川」を付けて呼ばれ、上流の小さな川に「沢(さわ)」を付けて呼ばれるものもある。明治時代の初めまでは「河(かわ)」の字をあてることも多かった。中国語の「河」と「江」は、古代中国において黄河が河、長江が江と呼ばれていたことに由来し、それぞれ北方の川と南方の川に付けられる。古い日本語の「河」の字はこれを引き継いだものである。現代では河の字に大河のイメージがあり、修辞的に海外の大河に「河」を付けることもある。

川が地上を流れ始めるところをまたは水源、その付近の川を源流という。普通の川は地下水が地上に湧き出る場所を水源として一年中水が流れるが、雨の日や雨季だけ一時的に流れる川もあり、これを枯れ川(涸れ川、水無し川)という。源流から流れた川は、いくつもの他の川と合わさって低い方に流れ、海や湖沼に注ぎ込んで終わる。そうやって川が終わる地点を河口という。蒸発や地下への浸透で水を失い、河口を作ることなしに水が途切れてしまう川もある。

湖沼に流れ込む川をその湖沼の流入河川と呼ぶ。逆に湖沼から流れ出る川は流出河川である。湖沼が川と比べて小さく、川の途中に湖沼がはさまったとみなされる場合があり、その場合には湖沼への流入地点を河口と呼ぶことはない。これはダム湖の場合に多い。

ある地点からみて、源に近い方を川上、河口に近い方を川下という。水が流れてくる方向が川上、流れ去る方向が川下である。また川上を上流、川下を下流とすることもある。川の全体を想定して、上流、下流と二分したり、上流、中流、下流と三分したりすることもある。上流は山地、下流は低地と地形から分けることもある。

川は下流に行くに従って、いくつもの他の川と合流して大きくなる。合流する川のうち、より大きく長いものを本流または本川とする。このとき本流・本川でないものが支流または支川と呼ばれる。ある地点から川の流れが複数に分かれることもあり、この場合、大きいものを本流、本川、そうでないものを分流または派川と呼ぶ。本流、支流、分流が一般的な語で、本川、支川、派川は役所の用語である。

本流と支流の判定は、微妙な場合があり、歴史的・社会的事情で小さく短い川が本流とされる場合もある。小さな川が多くなる上流部ではどれが本流か特に決まっていないことも多い。近代以降の日本では本流を一つに決めようとする動きが強いが、南アメリカではアマゾン川を代表例として本流・支流の区別に関心が薄い。

流れたり分かれたりの関係を結ぶすべての河川と湖沼を合わせて、水系と呼ぶ。ある地点に雨が降って地上を流れることを想定したとき、その水は、海に直接流れ込むことがなければ、土地の高低に従っていつも一つの決まった川や湖沼に流れ込む。流れ込み先の川を同じくする地域を、その川の流域という。集水域も同じだが、こちらは湖沼についても用いることができる言葉である。通常、流域・集水域の判定ではその川の本流とすべての支流を合計する。流域面積は、川の規模を表すために長さとともによく用いられる。異なる流域・集水域の境界を分水界という。分水界が山の連なりである場合、それを分水嶺と言う。

川下を向いて左側の岸を左岸、右側の岸を右岸と呼ぶ。今ではこの見方が定着しているが、左右を呼び分けるときに川上を向くか川下を向くかは文化に依存する偶然で、北海道には左岸側の支流の名に「右」、右岸側に「左」が付けられる場合と、左岸側に「左」、右岸側に「右」が付けられる場合とが混在している。

川の氾濫を防ぐために、川に沿って土を高く盛ったものが、堤防である。堤防からみて、川に近い方を堤外または堤外地、川から遠い方を堤内または堤内地という。人家に近いほうを「内」、遠い方を「外」と見てこのように呼ぶ。堤防は人工物だが、洪水で土砂が寄せられた結果として自然に細長い土地の高まりができた地形があり、これを自然堤防という。

治水工事を施された川では、ふだん水が流れている所を低水路という。水面との高度差がほとんどないがふだんは水が流れていないところを低水敷という。低水路から一段高く、堤防から一段低い場所を、高水敷という。低水敷と高水敷はどちらか一方が欠けていることも珍しくない。これらは治水にあたる行政当局の用語で、一般には高水敷を河川敷と呼ぶことが多い。

[編集] 河川の流量

[編集] 降水量と流量

河川の流量は、降水量・流域面積・流域の状況によって変化する。河川の流量は次式で表される。

<math>Q_y=kpA\times10^3</math>

<math>Q=\frac{kpA\times10^3}{365\times24\times60\times60}</math>

Qy :河川の年間流出量[m3] Q :河川の年平均流量[m3/s] k :流出係数 p :年間降水量[mm] A :流域面積[km2]

[編集] 流況曲線

河川の流量を多い順に日数で並べたもので、河川の管理に重要なものである。

流況曲線の期間別流量
豊水量 平水量 低水量 渇水量
最大流量からの日数 95 185 275 355
その流量の日数 95 90 90 90

[編集] 河川の温度

河川は流域の熱を吸収し、下流に運搬する作用がある。このため、河川の温度は一般に源流において最も低く、下流に及ぶにつれて上昇する。これは温帯に限らず、熱帯極地でも成立する。

このため河川流域の樹木を伐採すると、すばやく熱が河川に運搬されるため、一般に気温が下がる。これは地表の日照が増えることから気温が上昇するだろうという直感とは逆の結果である。

[編集] 治水

台風、集中豪雨などによる水害から、人命や財産を守るための取り組みを治水という。沖積平野のうえに社会を築く日本にとって、治水は古来不可避の課題であった。

詳細は治水を参照のこと。

[編集] 利水

河川を流れる水は、生活用水工業用水水力発電農業用水といった用途に利用できる貴重な資源である。利水のために、ダム(せき)、用水路河口堰などの施設を建設する。

[編集] 利水の歴史(日本)

戦後の日本では1947年、電源開発促進法が制定され、復興のためのエネルギー供給源として河川が利用された。高度経済成長期には、大都市圏での水需要が急速に高まり、水資源供給の安定の向上が求められた。1961年、「水資源開発水系」ごとの開発計画を決定・実行していくことを目的として、水資源開発促進法および水資源開発公団法が制定された。しかし、急激な水需要にダム建設などの対策は間に合わず、福岡、高松、松江などの各地で水不足が生じた。

[編集] 河川の環境

日本では1950年代から1960年代の高度経済成長期に、産業排水、生活排水が直接川に流されたため、水質汚染が深刻になった。これはまず公害病と悪臭の問題として取り上げられ、1970年制定、翌年施行の水質汚濁防止法などの対策がとられた。また、河川は人が自然と身近に触れ合うことのできる場であったが、都市化と治水を優先するあまり、河川をコンクリートの壁で隔てたり地下に通したりして、憩いの場とはいえなくなった。治水が一段落し、水質改善のめども立ちはじめた1980年代には、このような状況を改善するために親水空間の創出を意識した河川計画が立てられるようになった。さらに河川・河畔の生態系が重要だと考えられるようになると、1990年の建設省河川局の通達「多自然型川づくりの推進について」を転機にして、多自然型川づくりが今後の河川計画の基本とされるようになった。 また、近年は河川の水質環境基準を達成していることが多くなり類型の見直しなどにより、さらに水質の改善が図られている。しかし、工業地帯鉱山下流の河川底質には多くの有害物質が蓄積されていることを環境省は環境と化学において、さらに、産業技術総合研究所が地球化学図において、それぞれ発表しており[要出典]、干潮河川においては特に汚染物質の蓄積が顕著である。なお、底質にはダイオキシン類の環境基準やポリ塩化ビフェニール水銀の暫定除去基準が定められているのみであり、食物連鎖による人の健康被害や、近年、外表奇形等統計調査結果によると奇形出産率の上昇が発表されていることを背景に[要出典]、多くの有害物質に対する底質環境基準の制定が望まれている。


[編集] 川の生物

川には、様々な特有の生物相がある。

上流域は起伏に富み、流速が激しいので溶存酸素量も多く、水温が低く、貧栄養である。このような区域を渓流という。渓流では水生の大型植物は少なく、岩の表面に多数の珪藻が付着している。動物ではカワネズミなどのほ乳類ヤマセミカワガラスなどの鳥類、アマゴイワナに代表される渓流性の魚類カワゲラカゲロウといった幼虫が水生昆虫である昆虫類が非常に豊富である。

中流域では、河原が広く、水流は遅いものの川底は小石が露出している。このような区域では河原にはヤナギのような樹木を含む特有の植物群が発達し、川底には珪藻が付着する。動物ではカワセミなどの鳥類、アユオイカワなどの魚類、それにカワゲラ、カゲロウなどの水生昆虫が多数生息する。

下流域では流れは遅く、川底は砂泥質となる。川沿いにはヨシやマコモなどの水生植物が茂る。動物ではアオサギやコサギなどが水辺に住み、ヨシ原には小鳥が住み着き、カモシギなどの渡り鳥が立ち寄る場となる。また、フナコイなど止水と共通の魚や、河口ではボラなど汽水性の魚が入り込む。シラウオなども下流から河口域の魚である。昆虫では泥質の川底にはユスリカなどが住み、魚の餌として重要な役割を果たす。またサメなど本来海に生息するするはずの魚が現れる事も。

底生動物の中で、昆虫が大きな比重を占めるのは、河川の大きな特徴となっている。これらは採集、同定が比較的簡単である上、富栄養化の状態や汚染によって大きく影響を受け、その種組成がはっきりと変化することが知られているので、環境調査の上でとても重要な役割を果たしている。

[編集] 関連項目

ウィキメディア・コモンズに、日本の川に関連するカテゴリがあります。
ウィキメディア・コモンズに、に関連するカテゴリがあります。
ウィキクォート川に関する引用句集があります。
ウィクショナリーに関する記事があります。

[編集] 外部リンク

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