大判カメラ

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大判カメラおおばんかめら)とは大型のシートフィルム(カットフィルム)を使用するカメラの総称である。

目次

[編集] 概要

機材は大きく重くフルマニュアルであるが、画質の良さからプロ(写真家、写真館など)やハイアマチュアに使われている。非常に原始的な構造をしたビューカメラが主流であり、アオリを用いた多彩な映像表現が可能である。また、自動化された小型カメラに撮る楽しみを奪われたと感じる人々が、この大判カメラに流れて来ている。

用途(撮影対象)としては、学校などにおける集合写真の出張撮影や風景などの商業撮影が多いが、最近では、グラビア撮影など解像度を必要とされる分野でも使用されている。特にA0版などの大型ポスター向けの写真などは近年の一眼レフデジタルカメラでも解像度が追いつかず、大判カメラが主流となっている。 また、天体写真の分野に於いても一眼レフデジタルカメラが台頭してきたが、感度、解像度などからも未だ重宝されているカメラでもある。

[編集] フォーマット

[編集] 4×5判(しのご)

4in×5in。大判の中で最も多く使用されるフォーマット。カメラやレンズ、フィルムなど、機材も豊富に生産されている。大都市圏の大型カメラ店やプロラボであれば、フィルムの入手も容易。

[編集] 5×7判(ごなな)

5in×7in。このフォーマット専用のカメラは少なく、4×5判か5×7判のカメラの部品を流用したものが多い。

[編集] 8×10判(エイト・バイ・テン)

8in×10in。4×5判の次に多く使用されるフォーマット。これを超えたサイズは機材やフィルムの入手が困難となる。例えば量産品としてカタログに載るカメラは事実上このサイズまで。これを超えると手作りの木製暗箱などとなる。

[編集] 8×20判(エイト・バイ・トゥエンティー)

8in×20in。

[編集] 11×14判(イレブン・バイ・フォーティーン)

11in×14in。

[編集] カメラ

カメラには、スタジオ用のモノレール・ビューカメラ、野外用のフィールド・ビューカメラが存在する。さらにフィールドタイプには、金属製と木製のものが存在する。木製ビューカメラは金属製と比べて軽くて携行しやすいが、金属製より強度の点で劣る。しかし、上質の木製カメラには木の質感の良さがあり、愛着を持つ人が多い。

カメラには後部に冠布(遮光布)が付いていることが多く、ピント合わせをする際には冠布をかぶって行い、絞りやシャッター速度を設定してからフィルムを装着し、シャッターを切る。

[編集] 名機こぼれ話

[編集] スピードグラフィック

その昔、報道カメラマンの定番機種といわれていたのがグラフレックス社のスピードグラフィック(略称スピグラ)である。距離計の付いたレンジファインダー機で、木製4×5カメラであった。フラッシュガンを装着して、撮影を行っていた。フラッシュは閃光電球を使い、フィルムは当然カットフィルムだったので、すぐに撮りなおしが利かず、一発勝負であった。

[編集] ディアドルフ

ディアドルフ・ビューという木製カメラがある。アメリカの職人L=F=ディアドルフ氏が丹精込めて作り続けたものである。木製とは思えないほど精巧かつ美しく作られていたそうだ。多くの写真家に愛されたディアドルフ・ビューであるが、残念ながら氏の引退後、過去の遺産となってしまった。

[編集] レンズ

大判カメラではレンズボードにレンズを取り付けてからカメラに装着する。そのため、どのメーカーの何時の時代のレンズであっても、現在も使うことができる。SLRの交換レンズと異なり、レンズにはにフォーカシング機構が存在せず、蛇腹を伸縮させるなどカメラ側でピントを調節する。

近年のレンズでは、レンズシャッターがほとんどの機種で使われており、現在ではコパルのみになってしまった。 シャッターは0番1番3番とあるが、原則として個々のレンズに専用で或る事に注意しなくてはならない。これは絞り機構も一緒になっていることが原因で、絞り目盛り板を修正すれば、異なるレンズにも使える理屈である。 昔はシャッターの種類はもっと多かった。また初期の時代では、シャッターはレンズの前に置いたりもした。 ソルントンシャッターと呼ばれる。布膜をつかった35ミリフォーカルプレンシャッターを大きくしたような(実際は逆の展開であるが)構造である。 そのもっと前は、レンズキャップがシャッターであった。

近年では、ジナーや駒村では、シャッターをレンズの後(カメラ内部)に置くシステムも提供している。電子シャッターにより、静物撮影で精密な露光制御が可能となる。

[編集] 関連項目

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