地方自治

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地方自治(ちほうじち)とは、地方(あるの中に存在する地域)の運営について、国からの関与によらず、地方の住民の意志に基づき行うことをいう。

目次

[編集] 住民自治と団体自治

国は、公正かつ普遍的な統治構造を維持するため、国家全体の運営について画一的、均一的運営を行うことが要請されるが、地方の実情や地方における住民からの要望は各地方によって様々であることから、これをすべて同一に運営することは不可能であり、地方の運営に当たっては地方の独自性を考慮する必要が生じる。そこで、地方の総合的な運営は地方に委ね、国は国家に係る根幹的な事柄を担当し、かつ、国家全体の総合的な調整を図るという役割分担がなされることになる。すなわち、地方自治とは、国による統治に対立する側面を有しており、住民自治と団体自治というふたつの概念を持つ。

[編集] 住民自治

住民自治とは、地方の運営はその地方の住民の意思によって行われるべきという概念でありイギリスで発達した。

[編集] 地方自治法で認められているもの

  • 直接請求
    • イニシアティブ(住民発案)
    条例の制定、改廃請求(地方自治法第74条)
    事務の監査請求(第75条)
    • リコール
      議会の解散請求(第76条)
      議員の解職請求(第80条)
      長の解職請求(第81条)
    役員の解職請求(第86条)
    役員は、副知事・助役・出納長・収入役・選挙管理委員・監査委員・公安委員のこと。
  • 住民監査請求
    住民は、長・委員会・職員について、違法もしくは不当な公金の支出等があると認めるときは、これを証する書面を添え、監査委員に対し監査を求めることが出来る(第242条1項)

[編集] 団体自治

団体自治とは、地方の運営は、その地方に国とは別の、独立した、自治権を持つ地方統治機構(地方公共団体、地方政府等)により行われるべきという概念であり、ドイツで発達した。

[編集] 国と地方の統治関係(官治と自治)

地域社会(いわゆる「ムラ」)の統治については、古代より、国家の成立以前から行われているところであるが、これは、現代の国家においても国家全体の統治構造の基礎となっている。

国が地方を統治する方法としては、官治(国が国の機関において直接運営すること)及び自治(意味合いは既述)のふたつの方法があり、中央集権型国家においては官治、地方分権型国家においては自治に重点が置かれた統治がなされる。しかしながら、個別具体的かつ複雑な地方の統治、運営を全国的な視点をも踏まえつつどちらか一方の方法によりのみ行うことには限界があり、それぞれの国においては官治、自治をそれぞれの国の実情に応じてバランスを保ちながら統治構造を構築している。

[編集] 地方自治の意義の変化

地方自治の意義は、その時々の地域社会の構造や要請により変化し続けている。例えば、国家内における人口の移動が乏しかった時代にあっては、態様が固定的である内的な地域社会の運営に重点が置かれるが、都市の成立や交通網の発達等により人口の流動化が著しくなった時代にあっては、過密地域過疎地域における地域の要請は異なること等から、個々の地域の枠を超えた広域的な地域社会の運営を考えなければならないといった変化である。各国においては、こういった変化を踏まえ、地方自治の意義の見直しや制度の改正を行っていくこととなる。

[編集] 今日的な地方自治の必要性

上記のこと等を踏まえ、(特に日本における)今日的な地方自治の必要性を整理すると、概ね下記のとおりとなる。

[編集] 政治的側面

  • 政治権力の分立(中央統治機構と地方統治機構の間の一定の独立性の維持)
  • 民主制の確保・強化(住民の政治参加機会の確保、受益と負担の関係が明確な地方運営に参加することによる住民の意識の向上)

[編集] 行政的側面

  • 地域の特色を活かした施策の実施(住民ニーズに的確に対応した行政サービスの提供)
  • 総合的な行政運営の確保(いわゆる国による縦割り行政の是正や全体的なまちづくりの実施)
  • 地方における内政全般の活性化

[編集] 地方自治の根拠と法体系

(英、独の地方自治の歴史と根拠について加筆希望)

[編集] 日本の地方自治の法体系

日本の統治構造は法制度によって整備され、また、その行政作用については法の規定に基づいて行われる。統治構造の一部分である地方自治の制度や行政作用についても法の規定に基づいている。

[編集] 憲法

日本の地方自治については、日本国憲法第8章において定められている。

  • 日本国憲法第92条において「地方公共団体の組織及び運営に関する事項は、地方自治の本旨に基いて、法律でこれを定める。」こととしており、地方自治の原則を示している。なお、ここでいう地方自治の本旨とは、住民自治及び団体自治を指すとされる。
  • 日本国憲法第93条において「地方公共団体には、法律の定めるところにより、その議事機関として議会を設置する。」こととし、また、「地方公共団体の、その議会の議員及び法律の定めるその他の吏員は、その地方公共団体の住民が、直接これを選挙する。」としている。これは、地方自治の実施主体である地方公共団体について、首長制による統治機構の構築と統治に携わる者の選任を規定することにより、地方自治における民主主義の確保を図っている。
  • 日本国憲法第94条において「地方公共団体は、その財産を管理し、事務を処理し、及び行政を執行する権能を有し、法律の範囲内で条例を制定することができる。」こととしており、地方公共団体が地方に係る財産権行政権(公権力を持つもの)及び立法権を保有することを規定している。
  • 日本国憲法第95条において「一の地方公共団体のみに適用される特別法は、法律の定めるところにより、その地方公共団体の住民の投票においてその過半数の同意を得なければ、国会は、これを制定することができない。」こととしており、国に対する地方公共団体の独立性を確保し、これにより地方自治制度そのものを担保している。

[編集] 法律・政令・府省令

地方自治に関係する法令は数多く存在するが、これらは、地方公共団体の組織及び運営に関するものと、地方公共団体の行う行政及び行政作用に関するものに大別することができる。なお、地方自治に関する根本的な事項については地方自治法により規定されている。

[編集] 関連項目

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