単元株

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単元株(たんげんかぶ)とは、会社法上の法律用語で、株主総会での議決権行使や株式売買を円滑にするために必要な一定数(一単元)の量の株式数をいう(会社法第188条)。また、単元株式数に満たない株式のことを単元未満株式という(会社法189条)。


目次

[編集] 単元株制度

単元株制度自体は、旧額面株式制度の改革の経緯に由来するもので日本独自の制度といえる。現行制度は旧単位株制度にかわり平成13年10月施行商法改正で導入された制度で、本来一株しか持たない株主でも株主権を全て認めるべきところを、経済合理性の面から一定の株式以上をまとめて「一単元」と称して単元株主には本来株主に認められる全ての権利を認める一方で、「単元未満」の株主には株主総会議決権などの権利を制限する制度(会社法189条)を言う。昭和56年商法改正時のように「50円額面を50,000円額面に強制的に引き上げて会社の株主管理コストを削減させる(その代わりに1000株を1単位とする単位株制度が導入された)」ようなことを法定する時代背景もなくなり、(経済的合理性のために株主の権利を制限する制度であるので株主平等原則に反するという疑義もなされているものの)株主管理コストについてはそれぞれの会社自身で決定すべきとの考え方が定着し、単元未満株式については買取請求権(会社法192条)によって会社が買い取ることとされるため株主の財産的価値は保護されるため、会社法では株主平等原則の明文化とともに単元株制度の本則化を行っている(従来の単位株制度は商法附則に定められており、全ての会社が端株制度へ移行するまでの経過措置とされていた。なお、端株制度は廃止された。)。

[編集] 単元株数の決め方

単元株式制度を導入するときは、その旨を定款で明示し(会社法第188条1項)、取締役は株主総会において理由を説明しなければならない(会社法第190条)。単元株式数については下限は制度趣旨から一株であり、上限については、会社の発行済み株式数が20万株未満の場合は発行済み株式数を200で割った数を一単元の上限とし、20万株以上の場合は一律1000株を一単元の上限とする。一度定めた単元株数を減らす場合には取締役会決議で柔軟に変更できるが、単元株数を増加させる変更は議決権行使可能な株主が単元未満株主にされるおそれがあるため、会社法は株主総会決議事項としている。

ちなみに、200と言う数値は旧商法で定められていた最低資本金制度(平成2年~平成18年)の最低資本額1000万円を、旧額面株式制度(明治32年~平成13年)で定められていた最低券面額5万円で除した数と言われる。ここで登場する1000万円や5万円については、いずれも法制度検討時に妥当と推測された額であり確たる根拠はなく、そのため200と言う数値にも意味がないと言えるが、両制度が並存した時期もあり会社法改正時にはこれら背景を考慮したと考えられる。

[編集] 単元株数の調べ方

単元株数は会社の登記事項であり商業登記簿に記載されるため、会社の商業登記簿の閲覧により誰でも調べることが可能である。また、上場会社にの単元株数については新聞紙上の株式欄に単元株数別に銘柄にマーキングがされていることから、容易に調べることができる。また、上場会社のウェブ上でIR(投資家情報)サイトに単元数が表示されている場合もある。ただし、新興企業などは単元株制度を採用していないことも多くあり、全ての会社が単元株数を決めているわけではないことには留意する必要がある。

2007年1月1日現在で、1000株を超える単元の定めをしている上場会社は、1単元3000株の東海観光及び1単元2000株の近鉄の関連会社であるきんえいの2社である。両社は旧商法典の認めた単元株数を経過措置によって継承してきたもので例外と言える。なお、東海観光は「時価総額に比べて発行済株式総数が多すぎるために、今般、当社株式を併合して発行済株式総数の適正化を図り、株主・投資家の方にとって1 株あたりの諸指標や株価が、当社の状況に即してよりわかりやすく表示されることを目的」として2007年6月1日をもって株式併合により1単元を1000株とすることを株主総会で決議している。

通常、一単元は会社の株券発行単位とリンクするため1000株、500株、200株、100株、50株、20株、10株といった定めをしている上場会社が多い。

[編集] 単元未満株式買増制度

単元株制度を導入している会社では、単元株未満株主による買増請求制度(所有の単元未満株式と併せて1単元となる数の株式を会社に買増請求することを可能にする制度;会社法194条)を定めることが可能である。単元未満株式買増制度を採用している会社の単元未満株主が行使できるこうした権利を会社法上では「単元未満株式売渡請求」権と称しているが、これは株主を主体としてみたときに会社が自己株式を売渡すことを請求することができると言う意味であり、会社が株主に対して株式の売渡を請求するものではない(会社がそのような請求ができるのは非公開会社株式が相続された場合や会社法108条により発行された取得条項付き株式について生じる場合など限定的である)。

[編集] 上場会社の表示株価と取引株価の誤解

日本の上場会社の株式を売買する場合に一般に相場で表示される株価で売買できるのは一部の単元株制度非採用会社であり、通常は取引所表示株価単元株数を乗じた額が実際の取引株価となる。この点は株式市場で一般投資家の誤認を生じさせる可能性が高く株式投資解説書などに頻繁に注意として表示されているが、証券取引所は旧商法が単元株制度を過渡的制度として捉えていた点を重視していることや表示株価と取引株価が違うのは商習慣であることなどから、株価の二重表示について特段の措置を取っておらず、会社法で単元株制度が本則化された後もこの姿勢に変化はない。日本の上場会社は歴史の古い会社も多く、したがって各会社の単元株数もさまざまであるため表示株価と取引株価の換算は一般的には容易ではないことから「貯蓄から投資へ」の政策にあわせて改善することが望まれている。

[編集] 関連項目

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