公害

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公害こうがい)とは、経済合理性の追求を目的とした社会・経済活動によって、環境が破壊されることにより生じる、社会的災害である。

環境基本法(1993年)による「公害」の定義は、環境の保全上の支障のうち、事業活動その他の人の活動に伴って生ずる相当範囲にわたる大気汚染水質の汚濁(水質以外の水の状態又は水底の底質が悪化することを含む)、土壌の汚染、騒音振動地盤の沈下(鉱物の掘採のための土地の掘削によるものを除く)及び悪臭によって、人の健康又は生活環境(人の生活に密接な関係のある財産並びに人の生活に密接な関係のある動植物及びその生育環境を含む)に係る被害が生ずることをいう。このほか、食品公害・薬品公害・交通公害・基地公害などもある。

目次

[編集] 概要

工場経営する場合、従業員の安全・衛生なり廃棄物の処理なりは経済的には損失として扱われることになる。その結果として劣悪な労働環境や杜撰な廃棄物処理が生じる。(なお、労働環境における被害は労働災害と呼ばれ、通常の場合公害とは呼ばれない。)

日本においては、環境省公害等調整委員会といった国の行政機関の取組みにより、高度成長期の1950~1960年代に表面化した、下記の四大公害病のような企業による大規模な公害が発生することは少なくなってきている。その一方で、工業化を開始した発展途上国中華人民共和国等)では、かつて日本で起きたような大規模公害が発生し、社会問題となっている状況である。

公害と環境問題とを同義と見る議論もあるが、公害が社会的災害であるのに対し、環境問題は個々人の生活一般によって引き起こされるとされるところに違いがある。(ただ、交通量の多い幹線道路沿いにおける大気汚染や騒音、振動については、発生源が個人的なものとはいっても、社会的災害である公害とされることが多い。)

四大公害病の事例を見ると、これらは生活一般によってもたらされたものではなく、明らかに企業犯罪として行われたものであり、環境問題のように一般に解消できないものであることがわかる。

「環境問題」という呼称自体が、公害に対する企業行政の責任を回避するために作られている、という批判もある。

[編集] 典型七公害

環境基本法第2条第3項において公害として列挙されたものを俗に「典型七公害」と呼ぶ。「典型七公害」は以下の七つの公害からなる。

  1. 大気汚染
  2. 水質汚濁
  3. 土壌汚染
  4. 騒音
  5. 振動
  6. 悪臭
  7. 地盤沈下

近年では、上記の七公害のほか、光害日照に係る被害なども含めて公害とすることが多い。

最近になってダイオキシン類アスベストが問題となってきている。(これらは問題を発生させている物質の名称であり公害の現象ではない。)これらの物質により発生している公害の現象は典型七公害のうち、大気汚染・水質汚濁・土壌汚染の公害に含まれる。
 しかしそれぞれに、これらのカテゴリー(典型七公害)の分類に当てはめにくい社会問題を含んでいることから、それぞれ独立した現象の公害と考える論者もいる(これらの社会問題の詳細については、各項目(アスベストに関してはアスベスト問題)を参照のこと)。

[編集] 日本の主な公害事件

他にも

1957年 江戸川漁業被害

1962年 サリドマイド薬害事件

1968年 PCBによるカネミ油症事件

1970年 スモン病薬害事件 (整腸剤キノホルムによって1万人以上が知覚障害などの被害を受ける。)

1988年 尼崎公害訴訟[1]

1989年 名古屋南部大気汚染公害訴訟

2000年 萩原製作所(藤沢工場)引地川ダイオキシン汚染事件(引地川を参照せよ)

[編集] 世界の主な公害事件

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク

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