中央銀行

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中央銀行(ちゅうおうぎんこう)は、国家や、国家連合、国家的地域、事実上独立している地域などの金融機構の中核となる機関。 銀行券(通貨)を発行し、市中銀行を相手に資金を貸し出す。 国債売買し、国へも資金の提供を行う。また、通貨価値の安定化などの金融政策もつかさどるため「通貨の番人」とも呼ばれる。 このように、「発券銀行」「政府の銀行」であると共に、最後の貸手として「銀行の銀行」としての役割を果たす。

目次

[編集] 中央銀行の起源

中央銀行は、中世末期のイギリスにおいて商業銀行の中から生まれた。

詳細は銀行#銀行の起源を参照。

[編集] 中央銀行の独立性

通常、中央銀行は一つの通貨に対して一つ存在する。中央銀行はこの通貨量を調整する権限を持つため多大な影響力を持つ。

1960年代、世界的にケインズ政策が行なわれるようになった。財政政策において歳出を増大させると、クラウディングアウトが発生し、乗数効果に制約が掛かる。しかし、中央銀行が金融緩和を同時に行なえば、クラウディング・アウトは発生せず、財政政策が最大の効果を発揮する。このポリシーミックスは供給力に未稼働の余剰部分がある場合は有効であるが、供給力が限界に達すればその政策効果は実質GDP増大ではなく物価上昇(インフレーション)となって結実する。

民主主義の政府は、物価の安定よりも完全雇用を志向する性質があるため、インフレが起きる可能性があっても財政政策の効果発現のため中央銀行へ金融緩和を求めることになる。もし、中央銀行に政府の要求を断る力がなければ、最終的にインフレーションとそれに伴う資産の再分配(インフレリスク)および潜在成長力欠損リスクがある。このため、中央銀行は政府から独立する必要がある場合があり、政府の要求いかんに関わらず、通貨価値を保持することが求められるとされる。

しかし、中央銀行の独立性が弊害をもたらす場合がある。 フィリップス曲線に見られるインフレと失業のトレードオフを前提とした場合には、中央銀行が雇用よりもインフレ抑制を志向した場合、景気対策をする政府の意向を無視して、独立性を持つ中央銀行が金融引締めをして財政政策の効果が相殺され、デフレーションが続き、失業率が高止まりすることと、それに伴う潜在成長力欠損のリスクがある。具体的な事例としては2000年に政府の反対を押し切り、日本銀行ゼロ金利を解除して、デフレスパイラルに陥れた場合が挙げられる。

ただし景気循環の責任を中央銀行だけが負うわけではなく、また自国の通貨価値の下落を避け、インフレーション率を低く保つべきであるという立場を取ることは、中央銀行としては当然のことでもある。

中央銀行の独立性がもたらした弊害の最悪の事例として、第一次大戦後のドイツにおけるハイパーインフレーションが挙げられる。当時のドイツの中央銀行であるライヒスバンクは政府からの独立性は高く、中央銀行の総裁は終身制であり、議会に罷免権はなかった。

そのため私企業の手形割引を濫発して通貨が大増発され、1兆倍のインフレが発生。日常の経済活動遂行にも障害が発生した。そのとき政府はハイパーインフレ抑制のためにライヒスバンク総裁の罷免を考えたが、終身制を理由として辞任しなかった。

その後1923年に総裁が急死し、銀行家シャハトの協力によりレンテン銀行(Deutsche Rentenbank )が設立され、政府が新しい総裁を任命し、新しい通貨のレンテンマルクの発行によりインフレが収束した。

ドイツの中央銀行だったブンデスバンクは戦前のハイパーインフレーションへの反省から、通貨価値の保持を最優先としていた。ブンデスバンクの影響を強く受けている現在のECBも「物価の安定」が第一義的目的となっている。一方、アメリカFRBはその政策目標が「物価の安定」と「最大の雇用」となっている。これは、世界恐慌で25%とも言われる失業率を記録した経験からである。実際、1970年代中頃まではFRBはほぼ財政政策による高金利の火消し役となっており、1970年代における高インフレの原因を作っていた。このため、ブンデスバンクとFRBは金融政策の方向性について衝突することが多かった。

現代においては、中央銀行の独立性が低かったり、中央銀行が物価安定に積極的でなかったりする国の通貨は信認されにくい。

[編集] 世界の中央銀行

[編集] 関連項目

[編集] その他

日本の地方銀行第二地方銀行で以下の銀行が名称の中に「中央銀行」という語を入れているが、この記事で述べている中央銀行には該当しない。また、信託銀行中央三井信託銀行も該当しない。

かつては新潟中央銀行も存在した。

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