ロト (聖書)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

洞窟の中のロトと娘たち

ロト(Lot, ヘブライ語:לוֹט)は『聖書』の登場人物であり、『創世記』 11章後半から14章、および19章に登場する。父親は、テラの息子ハランであり、ロトはアブラハムの甥にあたる。また、『新約聖書』では「義人」として紹介されている(『ペトロの手紙2』 2:7-8)。

アブラハムに伴って、古代エジプトへ、そしてカナンへと旅をするが、アブラハムの牧夫とロトの牧夫との間に争いが起きたため、ロトは肥沃な土地である東方のヨルダン地域へと移動し、後にソドムへと移住する。エラムの王ケドルラオメルによってソドムが略奪されると、ロトの家族は家財もろとも捕虜として連れて行かれるが、そのことを伝え聞いたアブラハムによって救出される。

後に、み使いがソドムに派遣され、ヤハヴェ(日本語では「主」と訳されている)がソドムとゴモラを滅ぼすことを決定したことをロトに伝える。夜が明ける前に、ロトは妻と二人の娘を伴ってソドムを脱出し、近隣の都市ツォアル(ベラ)へと向かう。逃げる際に「後ろを振り返ってはいけない」と指示されていたが、ロトの妻は後ろを振り返ってしまい、「塩の柱」(ヘブライ語「ネツィヴ・メラー」)となる。なお、『創世記』はロトの妻と二人の娘の名前を明らかにしていない。

さらにその後、彼らは山中の洞窟に移り住んだが、ここでロトの二人の娘は父を酔わせ、父によって男子一人ずつを生んだ。長女の息子は「モアブ(父親より)」と名付けられ、モアブ人の祖となり、また、次女の息子は「ベン・アミ(私の肉親の子)」と名付けられ、後にアンモンの人々の祖となった。

ロトがいた洞窟とされる場所はビザンチン時代はキリスト教徒の巡礼地となり、教会が建造された。この教会の遺跡(Deir Ain Abata)が死海東南岸に残されている。教会横には「ロトの洞窟」が存在する。教会は現代のヨルダン王国、カラク県に位置するが、カラク地域は歴史的には「モアブ」と呼ばれていた。洞窟で生まれたというモアブ人は鉄器時代には同地域に王国を築いていた。

ことばこって?

「ことばこ」は、歴史の人物から最先端テクノロジーまで、なんでも調べられるオンライン百科事典です。ウィキペディア財団が運営を行なっているwikipedia.orgから引用をしています。

おススメサイト
トラブログ
アレどう?
アフィリエイトB