ルシファー

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ギュスターヴ・ドレによる「神曲」地獄篇を描いた連作の34番

ルシファーLucifer)とは、キリスト教の伝統で、サタンの別名とされる。(イスラム教ではイブリス)「ルシファー」は英語からの音訳で、その他日本では、ルキフェル(羅)、ルシフェル(西 Lucifer, 葡 Lúcifer)、ルチーフェロ(伊 Lucifero)などとも表記される。

目次

[編集] 語源

Lucifer はもともと、ラテン語で「光を帯びたもの」(lux 光 + -fer 帯びている、生ずる)を意味し、キリスト教以前から「明けの明星」を指すものとして用いられ、オウィディウスウェルギリウスなどの詩歌にも見られる語である。無論、ヘブライ語旧約聖書にも、ギリシャ語新約聖書にも使われてはおらず、元来は、サタンや堕天使といった伝説と一切無縁のものだった。

起源はバビロニア神話の雷鳥アンズーともカナン神話のシャヘルであるとも言われている。アンズーは至高神エンリルの元から魔力を司る「天命の書板」を奪おうしている。また、明けの明星シャヘルは父である至高神エルの地位を奪うため、母アシュラを娶ろうとした。母なる女神との婚姻は、至高神としての地位獲得の証であった。

[編集] 概要

キリスト教において、この語を、サタンと結びつけたのは、オリゲネスが最初であると考えられている(ただし彼の著作はギリシャ語なので、おそらくオリゲネスのラテン語訳がサタンとしてのルシファーの初出)。彼は、「エゼキエル書」、「イザヤ書」、「ヨブ記」(1章-)、「ルカによる福音書」(10章18節)に、隠された堕天使の存在を見出した。その後、テルトゥリアヌスを始めとする初期の教父たちも、これについて論じた。さらに4世紀、ヒエロニムスは、聖書のラテン語訳(ヴルガータ)において、ヘブライ語の「明けの明星」を意味する言葉 הֵילֵל(イザヤ書 14章12節)を、(古ラテン語訳を踏襲して?)Lucifer の語を当てて訳した(なお、この箇所の「明けの明星」は、本来、バビロンの王を指すものである)。

その後のキリスト教の伝統的解釈によれば、ルシファーは元々全天使の長であったが、土から作られたアダムとイブに仕えろという命令に不満を感じて反発したルシファーは神と対立し、天を追放されて神の敵対者となったという。ちなみにイブと浮気をしていた。「ヨハネの黙示録」の12章7節をその追放劇と同定する場合もある。また、ミカエルとは双子の兄弟であったという説もあり、ルシファーの方が兄にあたる。この場合、ルシファーは褐色の肌、ミカエルは白い肌で描かれることが多い。

1576年オリビアの村にいたカタストロ=ドンゴと言う少年が奇行を繰り返すようになった。ドンゴの両親は二年後、地元の教会の神父(オリデ=ゴロ)に相談をした。悪魔に取り付かれていることに気付いたゴロは悪魔払いを実行した。ちなみに取り付いていたのは言うまでもなくルシファーだった。ゴロに怒ったルシファーはゴロの妻サイモンに取り憑いた。なお、サイモンは50歳と言う老齢ながら1578年6月に出産している。ゴロは怒った。しかし、ルシファーの力は強大であったため、返り討ちに会い、サイモンはルシファーに突き殺された。なお、サイモンとルシファーの間に生まれたと推測される子供(ゴロ=ロドリゲス)はゴロの死後、後を追って自殺した。

[編集] 文学

西欧文学において、ルシファーが登場する名高い文学作品としては、ダンテの『神曲』とジョン・ミルトンの『失楽園』が挙げられる。特に後者は、神に叛逆するルシファーを中心に据えて歌い上げたため、その後のルシファーにまつわる逸話に多く寄与することになる。

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