ボルボ・カーズ
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ボルボ・カーズ・コーポレーション(Volvo Cars Coporation)は、フォード・モーター傘下の自動車ブランドである。フォード・モーター内、プレミアム・オートモーティブ・グループに属し、プレミアムカーの製造を行っている。
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[編集] 概要
ボルボ・カーズ・コーポレーションの前身は、ボルボの乗用車部門である。1998年にフォードがボルボの乗用車部門を買収した際、乗用車のブランド名としてのボルボも買収対象になった。これに対し、社名としてのボルボは商用車部門をはじめとするボルボグループが引き続き使用するため、フォードが買収した部門はボルボカーコーポレーションを名乗るようになった。なお、ボルボグループとフォード間の資本関係は無い。
ボルボグループ時代は「世界一安全なファミリーカー」と評価されていたが、フォード・モーターに売却されて以降はプレミアム・オートモーティブ・グループの1ブランドとして、「収益優先」へと路線の変更を行なっている。近年の日本では、安全性と活動的なライフスタイルをサポートするというコンセプトで、広告展開を行っている。
フォードグループ傘下となって以来、グループの共通プラットフォームの使用が多く見受けられるが、マツダやフォードに比べて、クルマの作りこみ不足による運転する楽しさの減退、を指摘する声も聞かれる。なお、2002年にはフォード主導による設計部門の再構築が行われ、古き良きボルボの血は途絶えたと言われている。
日本ではボルボグループ時代から、ステーションワゴンのイメージが強いブランドであるが、セダンやSUVの製造・販売も行っている。
[編集] 日本での販売
[編集] 現在のボルボビジネス
現在日本での輸入総代理店業務は、フォード・モーター傘下の買収ブランドの統合販売組織であるプレミアム・オートモーティブ(PAG)グループの日本法人、ピー・エー・ジー・インポート株式会社(PAGI)が行っている。
1998年にフォード・モーターがボルボ乗用車部門を買収したことにより、日本におけるボルボ乗用車部門の輸入総代理店であった「ボルボ・カーズ・ジャパン株式会社」の後継会社として「PAG日本株式会社」が設立され、輸入総代理店業務が継承された。
2000年、ランドローバーがPAGグループ入りし、ローバージャパン解体に伴う日本での受け入れ法人として「ランドローバージャパン」が設立され、2001年12月、ランドローバージャパンが「PAGインポート株式会社」と社名変更した。同じ頃、同じくPAGグループ入りしたジャガーも合流し、日本法人「ジャガージャパン」がPAGインポートと合併した。 2002年5月、PAG日本とPAGインポートが合併し「新生」PAGインポートが設立され、現在に至っている。
現在使われている「ボルボ・カーズ・ジャパン」の名称は、PAGI内のボルボ事業展開において、消費者に対してブランドの継続性を示すために使われる通称名であり、会社組織としては存在しない。 ウェブサイトをはじめとするメディアでは、錯誤を招く恣意的な使い分けがされているので注意が必要である。
[編集] 新車登録台数の推移
日本における新車登録台数の推移を見ると、2001年度の16,437台(輸入乗用車シェア6.45%)をピークに、2005年度には13,447台(輸入乗用車シェア5.47%)と低下し、2006年度には10,693台(輸入乗用車シェア4.38%)と台数シェア共に前年比で20%急落した。販売の主力であるV70がモデルチェンジ期に入っているが、2005年度と2006年度を比較した場合、V70の新車登録台数は7,630台から5,990台と1,640台の低下であり、前年比2,754台減は全車種で販売台数が低下していると言わざるを得ない。またこの数字から、本来なら量販車種となるべきボルボS40/ボルボV50の販売低迷もうかがえる。
日本自動車輸入組合によるボルボ(乗用車)の新車登録台数は、10,370台('98)、11,020台('99)、15,566台('00)、16,437台('01)、15,321台('02)、14,794台('03)、13,953台('04)、13,447台('05)、10,693台('06)となっている<ref>日本自動車輸入組合, www.jaia-jp.org</ref>。
[編集] 販売網とサポート体制の混乱
フォード・モーター資本になって以降、収益強化を目的とした直営店の廃止、地場資本ディーラーへの営業譲渡や、ディーラーに対するPAGIの支配力強化を目的として旧ボルボ時代からの老舗ディーラーに対する契約解除、などが行われている。
これら施策は短期的には販売強化につながったかに見えたが、直営店を廃止し地場資本ディーラーへの営業譲渡がなされたことで熟練したメカニックがリストラされたことや、老舗ディーラーに対する契約解除などにより、旧来の顧客層が離れると共に新規顧客の再購買率の低下も生じている。特に、ディーラー権の契約解除について裁判にまでなった京都の事例では、保守的な土地柄もあり顧客層から顰蹙をかっている。結果的には狩猟的な拡販策の失敗であり、長期的なダメージとしてブランドイメージの低下を生じたと言えよう。
またボルボと業務提携を結んでいた富士重工業より、富士重工業の系列ディーラーでのボルボ乗用車販売を見直す、とのプレスリリースが2006年6月末におこなわれた。 当初予定では2006年末が撤退時期とされ円満な撤退が模索されていたが、PAGIの販売ノルマを拒否した事から車両供給が停止されたことにより、早期の撤退を行うこととなった。早期の撤退は、PAGI側が新設ディーラーへの優良商圏の早期移譲と不採算商圏でのサービス継続という要求を出し、販売ノルマや車両供給停止という恫喝的手法で交渉に臨んだのが原因とも言われている。これにより、従来はボルボ専売店以外の富士重工業系列ディーラーでも受けられた正規サポートが受けられなくなった。
多くの拠点を有し、長年販売や正規サポートをおこなってきた富士重工業系列ディーラーの撤退の受け皿として、販売低迷に悩むPAGIの意向から、ボルボ時代にインポーターであったヤナセがボルボ車の専売販社を設立し、2006年8月から販売を開始した。 ヤナセによる店舗網のうち11店舗は、販売から撤退した富士重工業の系列ディーラーから営業譲渡されたもので、残りの富士重工業系列店舗はボルボ取り扱い廃止となった。 ボルボ取り扱い廃止となった商圏のうち都市部など有力なエリアでは、地場資本ディーラーやPAGIによる直営店が受け皿となり辛うじてディーラー網が維持されているが、地方ではディーラーが無くなり隣県まで出向く必要が有るなどサポート体制に破綻を生じている。
これらディーラーの契約解除や撤退、営業譲渡に際して、新旧ディーラ間の引継ぎについての告知がユーザーへされていないケースや、輸入総代理店であるPAGIが旧ディーラーや顧客の承諾を得ずに顧客情報を流用してユーザーへ告知するケースなどが発生した。このようなユーザーやディーラを軽視した無責任なPAGIの姿勢に対して、ユーザーの間に不信感が生じた事は否めない事実である。
[編集] 部品供給体制の問題
ボルボは長持ちする車であるという認識が市場に浸透し、ボルボも手厚い部品供給体制を維持していたが、フォードによる買収以降は、マイナーチェンジによる部品の違いに対して適切な部品供給がなされない、部品のマッチング情報が適切に管理されておらず情報の提供がなされないなど、部品供給体制の能力低下が見られる。また、従来から日本国内において海外との部品価格差が生じていたが、たび重なる部品価格の改訂により更に部品価格差が広がったことや、、単品部品を供給せずアッセンブリーと称して部品を抱き合わせで供給するなど、部品によって海外の2倍から10倍以上という小売価格差が生じている。
結果的に、ユーザーは割高な部品を買わねばならないだけでなく、部品情報やマッチングの問題から修理期間が長引く事や、交換不要な部分まで交換工賃が生じる、などの不利益が生じている。なお個人輸入による部品調達を行っているユーザーの記述がウェブ上で見られるが、欧州他車の場合は純正部品の海外価格差が小さいため社外互換品が主であるのに対して、ボルボの場合は社外互換品のみでなく純正部品の個人輸入も多い。これはインポータールートで純正部品を買うより、海外での小売り価格に輸入費用を加算しても個人輸入したほうが圧倒的に安い、という純正部品の海外価格差の大きさを物語っている。
これらの問題は、輸入総代理店ピー・エー・ジー・インポート株式会社の部品供給部門であるアフターマーケット事業部が利益に傾倒し、部品供給のノウハウを軽視した経費削減をすすめた事や、利益積み上げのために部品価格を引き上げていった、という背景が伝えられている。
[編集] リコール隠し疑惑
ボルボ・カーズで販売されている車種の多くについて、米国などでのリコールが行われているが、同様の事案について、日本でのリコールが行われていないことが多く発生している。また、こうした無償修理に当たると思われる部分について、修理費を請求するなどの事例があり、ユーザー不信に拍車をかける傾向がある。こうした事実から、過去の三菱自動車と類似したリコール隠しの疑惑があり、販売低迷の一因となっている。
[編集] 値引きの拡大とリセールバリューの低下
販売ディーラーでは、販売数確保のため、400万円クラスの製品で100万円の値引きを行っている例もあり、新車そのものの価格が低下してきているなど、新車販売時の大幅な値引きが状態化しているため、輸入元の提示する希望小売価格に対する不信感が醸成されている。
中古車市場では、店頭展示としてディーラーが購入した車両を登録し、新古車として販売するなどの車両が多く見られ、ほぼ新車と変わらない車両が、中古車として流入することで供給過剰となっている。 また、上記のような品質・サポートに対する不安から、新車・中古車ともに再購買率が低下しており、中古車市場での価格低下が続いた結果、同価格帯にある他社の乗用車とくらべ、概ね20%~70%安価な下取り価格となっている。
ヤナセが販売に参入した当初は、ヤナセの管理ユーザー車両と他販社扱い車両との間で、中古車価格や下取り価格の開きが生じるのではないかとの観測もあったが、ヤナセもまた値引き乱売を行っているため、希望小売価格に対するリセールバリューの低下が更にすすんでいる。
[編集] 販売の低迷要因
ピー・エー・ジーインポートは、登録台数の低下によるブランドイメージの低下を防ぐため、2006年には、本来新規登録を行うことが少ない店頭展示車両の登録を行うよう各販売店へ依頼するなど、プレミアムブランドらしからぬ対応を推進している。一説には、登録台数確保によるピー・エー・ジーインポート幹部の自己保身策とも言われている。
また2006年以降は、各販売店で、通年を通じて、60万円~100万円程度の値引き(本体価格の25%程度)が行われており、さらに2006年後半からは、ピー・エー・ジーインポートによる全国統一キャンペーンなどによる20万円の追加クーポンを発行するなど積極的な値引き戦略による販売促進が行われている。
このように新車購入時の敷居を下げる販売促進策をおこなってはいるが、「保障期間が過ぎるまでの故障箇所の放置」などに代表されるディーラーやユーザーとの摩擦、米国でリコールされた故障が国内でリコールされないなどの「リコール隠し疑惑」、コストダウンや稚拙な設計、製造工程での品質低下、整備での手抜き・技量不足が原因と考えられる故障の多発と事故の発生、契約ディーラーによる点検整備簿など法廷書類の改変などが雑誌やインターネットで取り沙汰されている状況などによりユーザー離れが進んでいるためと見られる<ref>ボルボカーズジャパンドットコム, www.volvocars-japan.com</ref>。
[編集] 出典
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[編集] 外部リンク
フォードモータース・ボルボブランド関連
ボルボユーザーズ関連
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