トルクコンバータ
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トルクコンバータ (torque converter)は、流体の力学的作用を利用した変速機である。 類似の装置である流体継手とは異なり、入力側と出力側の回転差によりトルクの増幅作用が発生する。 これが単なる継手ではなくコンバータと呼ばれる所以である。
流体継手同様「液体」を介しているため動作に柔軟性があり、一時的に出力側だけ止めることもできるなど自動クラッチのように利用することもできる。出力軸が停止した状態をストールといい、その間の入力はすべて熱に変換されている。
単体では大きな減速比を効率的に得ることが難しいため、幅広い速度域に対応させるためには、機械式の変速機と組み合わせて使われる。
自動車のAT(A/Tとも)では重要な要素となっている。
[編集] 構造
ポンプインペラ、タービンランナ、ステータ(固定翼)より構成され、内部を比較的粘度の小さいオイルが循環する。
入力側に接続されたポンプインペラがオイルの流れを生み出し、それに向き合ったタービンランナがその流れの慣性力を受けて出力軸を駆動する。
両者の間に位置するステータは、タービンランナからの排出流(戻り)を整流し、ポンプインペラに還元することでトルク増幅作用を発生させる。
トルクコンバータの特性として、ポンプインペラとタービンランナの回転速度が近づくと(乗り物などでは、ある程度、速度が上がった状況)、ステータによるトルク増幅効果が薄れ、むしろ流れの妨げとなるため、ワンウェイクラッチを設けてステータをタービンランナと一緒に回転させることで、効率が落ちることを回避している。
流体の粘性や滑りによるロスが避けられないが、変速作用が必要ない領域では機械式クラッチで入出力軸を直結することで伝達効率を上げるロックアップ機構を備えたものがある。
[編集] 応用
遊星歯車機構と組み合わせて乗用車や鉄道用ディーゼルカー、液体式ディーゼル機関車の自動変速機に用いられる。1990年代後半以降、乗用車用としてはベルト式CVTと組み合わせる例も増えている。この組み合わせでは発進時にトルク増幅効果を活用してレスポンスを向上させることや、クリープなど従来のAT同様の挙動をさせることができる。
なお、日本の鉄道用としては初期には機械式変速機構を持たず、中低速域はすべてトルクコンバータが受け持ち、高速域では直結とする形式が普及していた(現在も実用されている)。詳細は液体式を参照のこと。
また大型車の補助ブレーキとして搭載される流体式リターダはこのトルクコンバータを応用したものである。
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