ストロボ

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この項目では発光装置について記述しています。日本のバンドについてはストロボ (バンド)をご覧ください。
ストロボの発光アニメーション

ストロボ (Strobo) は主に写真撮影の際に使われる発光装置の俗称。一般名詞化されているが、実際にはアメリカ合衆国のストロボリサーチ社の商標のため、メーカーによっては「エレクトロニック・フラッシュ(単に略してフラッシュとも)」「スピードライト」などと呼称している場合が多い。ここでは用語を「ストロボ」に統一して詳述する。

目次

[編集] 発光原理

キセノンフラッシュランプの構造

1931年に、MIT教授であったアメリカ人、ハロルド・エドガートン博士(英語版参照 - )によって実用化された。

一般的な写真撮影用では、キセノンガスを封入したガラス管の内部電極にコンデンサー充電されたアーク放電しない程度の高電圧を印加し、シャッターと連動させて外部トリガー電極に数千ボルトのトリガー電圧をかけることにより管内のガスをイオン化させ、急激にインピーダンスを低下させて放電させる事で、瞬間的にキセノンガスを発光させる、というのが基本的な仕組みである。電気的特性は半導体素子のサイリスタに似た特性を持つ。他に特殊用途用として、管内ガスの種類が異なるものや、トリガー電圧のかけ方が異なる種類が存在する。

写真撮影用ストロボの電源は、スタジオ用に使われる大型のものは商用電源が、クリップオンタイプやグリップタイプなどカメラ本体に直付けされる小型のものは複数本の電池が使われる。

キセノンガス内で放電を行った場合、発光する光のスペクトル(波長の分布)は他のガスなどに比べ極めて太陽光に近く、太陽光を代用する照明として適切である。

[編集] 種類

大まかに以下のように分けられる。

大型ストロボ
ポータブル形式と据付形式があるが中身は変わらない。電源部と発光部が一体となったものもある。モノブロックストロボと呼ばれる。別途ヘッドを追加できるものもある。
小型ストロボの数倍から100倍位の発光量を誇る。
発光量を変える方式として、電圧可変方式と容量切替方式が存在する。小型ストロボで主流である発光時間制御方式は滅多に行われない。
電圧を変えて発光量を変化させる方式は価格の安い製品で使われる方法で、発光量を変えることで、発光時間と発光の色温度が変ってしまう困った性質がある。また、スタンバイしている時点で、気が変わって光量を下げたい場合は、一旦発光させる必要がある。
容量を変えて発光量を変化させる方法は回路が複雑になり製品も大型で高価なものとなるが、発光量を何時でも設定でき、空発光は不要であり、色温度の変化も少ないという特徴がある。
専用の発光部は用途に合わせていろいろなタイプの放電管が用いられる。一般論として、放電管内の放電経路が長い程発光時間も長くなる。暖かい料理から立ち上る湯気の雰囲気を撮影する場合には長い発光時間が要求される。このような用途は小型ストロボでは役に立たない。
小型ストロボ
携帯性に優れている。カメラボディの三脚用ネジ穴を使って専用アングルで留める「グリップタイプ」とカメラボディに直付けする「クリップオンタイプ」の2種類がある。グリップタイプの方が大光量が得られるが、可搬性の面や高機能化から現在はクリップオンタイプが主流である。基本的にはX接点(「Xenon」の略で、ストロボ撮影専用のシャッタースピードの呼称でもあった)のあるホットシューに直接接続するが、シンクロターミナル端子にケーブル接続するものもある。
マクロ用ストロボ
小型ストロボの系統の一つで、基本的に接写(マクロ撮影)を主眼においたストロボ。ホットシューに接続し、ストロボを制御するコントローラー部と、レンズ先端部に取り付ける発光部で構成される。発光部をレンズ先端部に取り付けることで、ストロボ発光による接写時の影の写りこみやケラレを回避できる。発光部は円形状のリングタイプと、2つ以上の小型発光部によって構成されるタイプに分けられる。コントローラー部では発光部の光量の調節や、複数の発光部の発光比率の調節が可能となっている。この形式の応用として、レンズそのものに発行部が組み込まれている製品もあった(ニコンのメディカルニッコールレンズ)。
内蔵ストロボ
カメラ自体に内蔵されているもの。小型のため、光量が得られないが、カメラ自体の取り回しが容易。
ストロボスコープ
物体の動きを解析するために、一定間隔で発光が続くストロボ。充分に暗い空間で、数十秒~数分間シャッターを開け、その間にストロボスコープを動作させると、設定された間隔で発光が続き、被写体の動作をコマ送りのように撮影できる。もちろん、動きのない背景も発光回数だけ光を浴びるため、背景を充分に遠く配置するなど、工夫が必要。シャッターを開放する時間や発光間隔は簡単には決定できないので、条件を変えて何枚も撮影するか、事前に試写する必要がある。

[編集] 高機能化

ストロボ、特にクリップオンタイプでは高機能化が著しい。以下代表的な機能。

自動調光機能(オートストロボ)
被写体からの反射光を測定し、その測定値に応じた光量を自動設定して発光する。初期のころはストロボに内蔵された受光部によって測定するタイプ(外光式オート)が主流だったが、現在ではカメラ内のセンサーが直接フィルムやイメージセンサーに写る被写体像を測定するタイプ(TTLオート)が主流となっている。さらに最新型ではTTLオートを強化させ、シャッターが切られる前に一瞬発光を行い(プリ発光)、カメラで瞬時に測光し演算、それに応じた光量で本発光を行なう方式(キヤノンのE-TTLモード、ニコンの3DマルチBL調光やi-TTL調光などがこの方式に当たる)がでている。
ハイスピードシンクロ撮影(FP (=Focal Plain) 発光)
高速シャッタースピードで撮影をする際、ストロボの同調速度では限界が生じる場合がある。これを解消するため、高速シャッターが全通過する間ストロボを発光し続けることでストロボ同調を可能にする。一般的にフォーカルプレーンシャッター型カメラで使われる。
後幕シンクロ撮影
フォーカルプレーンシャッターのXシンクロ時間よりも遅いシャッター速度を使う際に、通常はシャッター先幕が全開したタイミングでストロボ発光を行なうが、後幕が走行を始める直前に発光を行なう事を後幕シンクロという。これによって、長時間露光の際に、例えば自動車のテールランプの光跡を残した後に車体が写される、などの効果が得られる。
ワイヤレスストロボ/多灯ストロボ機能
赤外線や電波を使う事でケーブルを使うことなく、本体とストロボを離してストロボ撮影を行ったり、複数のストロボを組み合わせて撮影したりすることができる。2007年現在ではコンパクトカメラの内蔵ストロボの発光に同調して発光させる為に、小型ストロボでもこの機能を備えている。

[編集] 使用方法

大型・小型ストロボを問わず、直接被写体に向けて発光する他にトレーシングペーパーなどで光を拡散(ディフューズ)させたり、壁に反射(バウンズ)させたりして使用することも多い。この場合色温度が低下する場合もあり、ストロボやカメラのレンズ前にフィルターを装着して色温度を補正することもある。

壁にバウンズさせる場合には壁の色が白色以外だと被写体がその色をカブる(反射光に染まってしまう)ため注意が必要である。大型ストロボの場合はトレーシングパーパー以外にも箱状のディフューザーや反射用のアンブレラ()などが発売されている。小型ストロボの場合も大型ストロボ用ほど大きくはないがそのようなアクセサリーが発売されている。

次のような事例では使用してはならない。
  • 被写体(場合によっては撮影者自身にも)に危害が及ぶ場合
    • 夜間走行中の列車や自動車に対し発光すること (運転手の視力が一時的に奪われる)
    • 競馬場パドック競走馬が暴れ出す危険性がある)
  • 使用が禁じられている場所
    • 美術館 (発光により絵画が劣化する可能性がある)

[編集] 主なメーカー

大型ストロボ
小型ストロボ
各カメラメーカーが純正オプションとして発売している他、ストロボをメインに扱うメーカーがいくつかある。
ストロボスコープ

[編集] 写真撮影以外の用途

ことばこって?

「ことばこ」は、歴史の人物から最先端テクノロジーまで、なんでも調べられるオンライン百科事典です。ウィキペディア財団が運営を行なっているwikipedia.orgから引用をしています。

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