サイエントロジー

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フロリダ州にある本部「超能力の館」

サイエントロジー(Scientology(は、L・ロン・ハバードが創始した新宗教であり、アメリカに本拠地を置いている。その活動はさまざまな波紋を呼び、USENETでもたびたび議論を呼んだ。フィンランドの匿名リメイラーサイト(penet.fi)を閉鎖に至らせたことでも知られる。用語法など、見たところは伝統的な宗教よりも自己啓発セミナーに似ている。実際、サイエントロジーの前身である“ダイアネティックス”は「これは科学である」と主張していた。この活動が自らを宗教と主張するようになったのは、サイエントロジー教会の設立以降である。

"サイエントロジー"、"ダイアネティックス"、"L.ロン ハバード"、"ハバード"という表現はいずれも日本における登録商標である。

目次

[編集] サイエントロジーの主張

サイエントロジーは、「個人の精神性と能力と倫理観を高めることによって、より良い文明を実現しよう」と主張する宗教団体である。サイエントロジストには、オーディティングと呼ばれるカウンセリング、及び、サイエントロジストの理論と技術について学ぶことによって高い能力と精神的な自由を獲得すること、ひいてはサイエントロジーの普及によって文明全体の精神性を高めることが期待されている。

[編集] サイエントロジーの活動と略歴

L・ロン・ハバード1950年に出版した『ダイアネティックス-明確な思考を取り戻せ』はアメリカ合衆国でベストセラーになった。その後、同書の読者たちによるダイアネティックスの実践グループが全米に広がった。ハバードは、その技術の教育と普及を目指してハバード・ダイアネティックス財団を設立した。

ダイアネティックスは、心因性の病気や人間の振舞いの逸脱の原因とされる反応心を取り除くカウンセリング技術であった。これをもとにして、人間の精神性そのものを高める宗教哲学サイエントロジーが提唱された。多くのダイアネティックス実践者たちはこの新しい宗教哲学を歓迎し、1954年に米国ロサンゼルスで最初のサイエントロジー教会が創設された。それ以来、サイエントロジーだけではなくダイアネティックスも教会によって提供されるようになった。

1954年以来、現在では全世界の主要都市で合わせて150を超える教会が活動している(東京には1980年代に設立されている)。また、各地域の教会を統括する上級組織として国際サイエントロジー教会が米国ロサンゼルスに置かれている。サイエントロジー教会の活動と運営は、L.ロンハバードが書き残した数多くの方針書(Policy Letter)に基づいて行われている。これらは主題ごとに編纂されて全11巻の書籍として出版されている。

アメリカ合衆国政府(国税局)は長年にわたりサイエントロジー教会に対して税務調査を行ってきたが、1993年に非課税の宗教法人として承認した。イギリス、オーストラリア、ニュージーランド、カナダ、台湾など、その他数多くの国でも政府から宗教法人として公式に承認されている。

[編集] サイエントロジーが提唱する技術等

勉強の際に起こる障害を克服することを目的とした学習法。
体内に蓄積された残留薬物や化学物質を体外に排出することを目的とした薬物リハビリ技術。
失われた道徳心を回復することを目的とした一般向けのハバードの著書。
犯罪者更生を目的としたプログラム、もしくはそれを行う組織。

[編集] 外部から見たサイエントロジー教会

サイエントロジーを批判する声は多い。

ダイアネティックスについては、超能力気功などの疑似科学批判の急先鋒であるマーティン・ガードナーの『奇妙な論理〈1〉―だまされやすさの研究』(ISBN 4150502722)において疑似科学であると指摘されている。

サイエントロジーは多くの訴訟で負けている。スイス国内の少なくとも4か所の裁判所が、『サイエントロジーは宗教ではなく事業である』と認定している。そして注目すべきことに同団体は「組織的詐欺」の疑いでも取り調べを受けた。さらにこの他にも、世界各国で、不審死亡事件に関連した裁判で敗訴している。

また、サイエントロジー教会は名誉毀損や著作権・商標権侵害等を訴因として多数の訴訟を起こしている。

特に興味深い事例が反カルトの急先鋒組織であったCAN(Cult Awareness Network)への訴訟とその顛末である。本件はペンテコステ派の教団に属する若者が『CANに拉致されて脱会プログラムを施された』と訴えたものである。原告側の弁護士はサイエントロジストであった。敗訴したCANは賠償金支払いに耐えられずに破産し、その法人名はサイエントロジー教会を含むキリスト教系、仏教系の関連団体によって受け継がれた。CAN自体は家族の同意のもととはいえ、洗脳状態で教団から離れられない信者を救出する手段として拉致・監禁までおこなうなど問題のある団体であった。このような手段がとられる理由は、集団自殺や家族を敵視するよう信者に教え込む集団があるために家族すら面会できない状態があり、毒を持って毒を制すカルト的側面のある団体だった。

アメリカの社会を過激に風刺するアニメ『サウスパーク』では時折サイエントロジーをからかったようなシーンがある。シーズン7「羊たちのトイレットペーパー」においては子供達がサイエントロジー信者に捕まり人格診断テストを受けたという嘘話を作るシーンがある。なおこのエピソードのエンドロールに流れるスタッフ名は全て偽名が使われている。劇場作品がMTV Movie Awards 2000を受賞したとき、授賞式でジョン・トラボルタにもらった性格診断用紙をトイレットペーパーにする映像が流れた。

フランスにおいてサイエントロジーは司法、警察の記録に基づいてセクトカルト)として取り扱われている。また、デンマークにおいては宗教法人として認可される為の基準を満たすことができず、それを取得することが出来なかった。フランスに於いてサイエントロジーを脱会した人を同団体の構成員が集団でいじめ、自殺にまで追い込んだ事件で、有罪判決が出ている。この判決はマインドコントロールに関する重要な判例の一つである。

  • 参考記事:サイエントロジー教会は「宗教」、高裁判断に戸惑う世論--フランスの信者自殺事件 1997.08.28 東京夕刊 5頁 文化(全1,018字)
  • G-searchのデータベースで毎日新聞の過去の記事を検索できますので、そちらをご参考にしてください。

欧州に置いて単なるビタミン剤を法外な値段で売りつけるビジネスを組織的に行っていた。 イギリスではサイエントロジストは公務員になれないが、これは構成員であるというだけで差別するのは問題ではないかとアメリカ政府との間で争議をかもしており、非常に難しい問題である。

2005年7月11日、パリ市議会はトム・クルーズがサイエントロジーのメンバーであることを理由に名誉市民の称号は相応しくないとの決議を採択した。世紀の二枚目俳優はパリでは「歓迎すべからざる人物」と規定された。また2006年8月には、パラマウント映画がサイエントロジーの擁護などを理由としてクルーズとの14年間に及ぶ契約を打ち切ると発表した。

[編集] 関連事項

[編集] 参考文献

  • 国際サイエントロジー教会編 『サイエントロジーとは何ですか?― L.ロン ハバードの作品に基づく』 ISBN 493122315X
  • L.ロン ハバードの著作
  • マーティン・ガードナー 『奇妙な論理〈1〉-だまされやすさの研究』 ISBN 4150502722
  • 清水雅人編 『新宗教時代 4』 ISBN 4804352090
  • 海野弘 『癒しとカルトの大地―神秘のカリフォルニア(カリフォルニア・オデッセイ 4)』 ISBN 4766333195

[編集] 外部リンク

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