やり込み

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やり込みとは、コンピュータゲームにおいて、普通にゲームをクリアする(終了させる)目的から外れ、ある分野を徹底的に極めることである。

一度ゲームをクリアして、普通にクリアするだけでは飽き足らなくなったプレイヤーがこの行為を行うことが多い。

目次

[編集] やり込みの例

やり込みの例には、次のようなものがある。

  • ハイスコアアタック
    • 可能な限り高い得点でクリアを目指す。
    • 可能な限り短いタイムでカウンターストップ(スコアの上限到達)を目指す。
  • タイムアタック
    • 可能な限り短い時間でクリアを目指す。
    アメリカではspeedrunと呼ばれ、『DOOM』や『Quake』、『スーパーマリオ』、『メトロイド』などの各タイトルで活発である。
    最近ではソフト自体に『タイムアタックモード』や、タイムアタック専用の『エクストラステージ』が組み込まれているものもある。
  • アイテムコンプリート(コンプ)
    • ゲーム中に存在するアイテムを可能な限り全て集める。また、その全てを限界の個数まで集める。
  • アイテムに限らず、キャラクター、技能など、収集対象となるものを可能な限り集める。
  • 上記とは逆に、可能な限りアイテム等の要素を集めずにクリアする。
  • ノーミス(一度も敵にやられない状態)でクリアを目指す。
  • すべてのミニゲームを完璧な状態でクリアする。
  • 複数のエンディングがあるゲームで、全種類のエンディングを見る。
  • エンディングの無いループゲームで、ループの限界点まで到達する。
  • すべての隠し要素(隠しステージ、特殊イベントなど)を制覇する。

[編集] RPGなどでのやり込み

特に、RPG(ロールプレイングゲーム)などでは、上記に加えて、次に挙げるようなやり込み方法がある。

[編集] キャラクター強化、コンプリート

ゲームの煽り文句などで「やり込み要素が多い」とされる場合、主にこちらを指すことが多い。MMORPGにおけるやり込みもこの部類に入る。

  • キャラクターを可能な限り仲間に加え、さらに強さを極限まで上げる。
    • 経験値レベルを最高値まで上げる。
    • そのキャラクターが装備できる最高の装備品を入手し、装備させる。
    • そのキャラクターが習得できる能力(魔法・特殊能力など)をすべて習得させる。
  • キャラクターメイキングのあるゲームでは、クリア後も多種多彩なキャラクターを作り、育てる。
  • 武器防具などのアイテムを合成や改良などで極限まで強化する。
  • コンプリート率、やり込み度などが存在するゲームで、その数値を最大値まで上げる。
  • 敵キャラクターに対する最大ダメージ量に挑戦する。
  • 最終ボスや隠しボスを可能な限り少ないターン数で倒す。
  • 本来ならイベントでプレイヤー側が負ける、または倒せないはずのボスキャラクターを倒す。

[編集] 制限プレイ

敢えて特定の制限(多くの場合、プレイヤーにとって障害となる物)を加えてプレイをする。縛りとも呼ばれる。

ほぼ例外なくプレイ難易度が高く、そのゲームに対する知識や技術を試される。事前に綿密な計画などを立てなければ実現が難しい場合も多い。プレイヤーの創意工夫が試され、雑誌の特集で扱われる場合の「やり込み」はこちらのような内容をさすことが多い。

  • 低レベルクリア
    • 可能な限り低いレベル、経験値でクリアを目指す。単に「低レベル」と略される事もある。
    • レベルが存在しないゲームの場合は、可能な限り低い能力値、ヒットポイントなどでクリアを目指す。
    RPGの制限系やり込みではこの条件が一般的に普及している。また、これにさらに他の制限を付け加える事例も多い。
  • 最初から最後まで、1人のキャラクターのみを使用してゲームをプレイする。
  • 複数のキャラクターを使うゲームでは、使い勝手が悪いとされるキャラ等を使用してゲームをプレイする。
  • 最初から最後まで、武器や防具を何も装備させずに(または、初期装備や特殊な装備のみで)ゲームをプレイする。
  • 敵のボス攻略に重要となる行動やアイテムなどを敢えて使うことなくボスを倒す。
  • 上記とは逆に、ある特定の行動やアイテム以外を一切使わずにクリアを目指す。
  • 途中でセーブ(データの保存)を一度もせずにクリアを目指す。
  • 店に立ち寄らずに(アイテムを全く購入せずに)プレイする。
  • 宝箱の中のアイテムを全く回収せずにプレイする。
  • プレイヤーにとってマイナスとなるステータス異常に掛かったままの状態でプレイする。
  • ダメージを一度も受けずに(または、最小限の被ダメージで)クリアを目指す。
  • 雑魚キャラとの戦闘を全くせずに(または、最小限の戦闘のみで)ゲームをプレイする。
  • コンプリート率、やり込み度などが存在するゲームで、その数値を最小にしてクリアを目指す。
  • ゲームの根底となるシステム(ジョブ変更、魔法コマンドなど)を全く使用せずにプレイする。
  • コンフィグで文字色と背景色を同じくし、文字が一切読めない状態でクリアする。

[編集] RPGでのタイムアタック

特にRPGの場合、ゲームクリア(または、最終ボス直前のセーブデータ)までの、ゲーム内で表示されるプレイ時間のカウンター表示が最短になるように競う事が「タイムアタック (TA) 」と呼ばれる場合が多い。この場合、効率の良い結果を出す為にリセットなどを連続で行い、実際にはプレイに膨大な時間が掛かっている場合がある。アクションゲームなどでも、プレイ時間のカウンター表示が存在するゲームの場合はこのタイプのTAがよく行われる。

これとは別に、プレイ開始からゲームクリアまでの実時間の短さを競うものは「リアルタイムアタック (RTA) 」と呼ばれ、前者とは区別される場合もある。主にゲーム内でプレイ時間が表示されないゲームでTAの代わりとして行われていたが、近年ではシリーズ物を連続で一気にプレイする物なども見られる。「リアルタイムアタック」という造語自体は2000年に「極限攻略研究会」が創り出し、以降はドラゴンクエストシリーズなどのやり込みを主に発展し、現在は一つのやり込み用語として浸透している。ただし、この用語は和製英語であり、本来の英語ではない。

また、これらTA、RTAは上記の制限プレイの条件の一部として組み合わされるパターンも多い。

[編集] 雑誌や書籍への掲載、ビデオへの収録

ファミ通」などのゲーム雑誌において読者からやりこみを募集し、投稿されたやり込みが特集され掲載される事がある。これらのプレイの内、厳選された物はビデオDVDなどに収録され販売されている。また、メーカーが自らやり込みDVDなどを発売する事もある。主にシューティングゲームでのノーミスクリアなどを収録したものが目立っている。

ゲーム攻略本では、ライター自らがそのゲームのやり込みを掲載する事も多い。スタジオベントスタッフが関わった攻略本などでよくこの傾向が見られる。

いずれのケースにおいても、深刻なネタバレ(隠しボス等)を含むやり込みは公表されないか、されたとしても大部分が伏せられてしまう例が多い。

[編集] インターネット上でのやり込みサイト

やり込みはインターネット上でも多くのサイトで発表され、特にRPGでのやり込みを扱った攻略サイトが多く存在する。古くは『ファイナルファンタジーV』などで盛んに行われるようになり、低レベルクリアなど制限プレイ系のやり込みが多数見られる。主にプレイ上の細かい戦略や、ボスを倒すための行動手順などをテキストに綴った物が多い。

[編集] tool-assisted speedrun (TAS)

上記とは別に、俗にスーパープレイと呼ばれるゲームの達人的プレイ動画を扱ったサイトもある。こちらは主にアクションゲームや落ち物パズルを扱った物が多い。

これらの動画のごく一部には、通常ではほぼ実現不可能なプレイをエミュレータ上の操作で行っている動画も存在することに留意する必要がある。これらは俗にTAS (tool-assisted speedrun) と呼ばれる。具体的には、以下の操作が挙げられる。

ムービーの追記
メモリ上のデータを小まめにセーブしながらゲームの操作を記録していき、失敗した時は直前のデータをロードし直して良い結果のみを残す。動画公開時には、そのロード数を記すのが慣習となっている。
メモリのウォッチ
メモリ内容を表示させ、特定アドレスのメモリ内容からアイテムの出現やエンカウントのタイミングを把握する。いわゆる操作 (Luck Manipulation) といわれるもの。
フレームレートの操作
スローモーション状態でプレイして、人間には難しいフレーム単位の正確な細かい動きを実現する。また、バグを利用した壁抜けなどのショートカットなどを確実に成功させたり、通常のプレイでは成功確率がかなり低く簡単に再現できないような現象をも100%発生させるなど、ゲーム上の仕様をフルに活用してプレイする。
場合によっては、意図的な「魅せる」プレイを積極的に行う。

これらは、コンピュータゲームで言うチートのようにメモリを書き換えるわけではないため、理論上は実機上におけるプレイでも実行可能である。操作記録を再生すると通常のプレイと同じ様に見えるが、データ改造などは行っていないので、これらの特殊な操作の有無を見分けるのが難しい場合がある。主に、理論上での極限値を目指す参考記録的な目的、あるいは一種の芸術的な目的で行われ、単純に理論値を目指すだけではなく、大道芸のような「魅せる」操作を行っているプレイも存在する。しかし、この行為を「広義の意味でのチート(ずる)行為のひとつ」と認識している者もいることは確かである。

一説には日本が発祥といわれているが、このやりこみが流行り始めたのがいつ頃なのかは不明である。

[編集] 参考リンク

[編集] 表示されるスコアとは別のやり込み

以上のケースとは異なり、このようなゲーム上のスコアを目的としない、ただゲームをやり込むケースもある。

これは主に対戦型格闘ゲームなどで対戦をやり込むプレイヤーがこれに該当する。対人戦において求めるスコアがあるとすれば、それはあくまで勝つか負けるかという結果のみである。しかし、それが対戦に勝ちたい、もしくは対戦していること自体が楽しいという強い思いがプレイヤーを「やり込み」という境地へ誘ってゆく。やり込みの目的は、主にコマンド入力などの技術の研究と向上や、経験によって勘を鋭くすることにある。やり込んだ結果はスコアのように目に見えるものではないが、やり込みの末に見出された「優れた対戦」の感触はやり込んだプレイヤーのみが知る快楽である。

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク

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