おたく

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

議論:このページのノートに、このページに関する議論があります。

おたくとは、趣味に没頭する人の一つの類型またはその個人を示す言葉である。

  • おたくには狭義と広義があるが、現代では区分が明確では無い。
このため、定義などでは広義を含めて、歴史的経緯(後述)では狭義に関して主に説明する。

目次

[編集] 概要

おたくとは主にアニメ漫画などサブカルチャーに没頭する人間を指す言葉で、中森明夫1983年6月から1983年12月まで『漫画ブリッコ』誌上に連載した「「おたく」の研究」の中で紹介され、一般化した(そのコラム自体は、おたくの外見や同人誌即売会での行動を論う、悪意に満ちたものだった。おたくには、(1)こだわりの対象に対して、所得や余暇時間のほとんどを費やす「消費性オタク」と、(2)「自分の趣味を周りに広めたい」「創造活動をしたい」と考える「心理性オタク」の二種類が存在する。ただし他者を一方的に非難するのではなく、自虐的なものではないかという、擁護論もある)。これは「おたく族」という、従来からあった竹の子族太陽族といった「○○族」という扱いの範疇の一つとして挙げられている。(→若者文化

日本では主に、初期(1980年代)の頃にはその出展元にも関連して、対象年齢を過ぎたと世間的に認知されている趣味(アニメ漫画アイドルゲームコンピュータなど)をもつ独身日本人男性に対して用いられることが多かった。しかし近年、外国人日本人女性、そして既婚の男性に用いることも多くなり、また前述以外の、ややカルト的な趣味、インドア系の趣味、また学術的な趣味を持つ人に用いられることも多くなってきている。ただし、女性や外国人男性がこれらの趣味をもつ場合には「~~好き」「~~マニア」と呼称されることが多く、現在でもその傾向は続いている。また日本人男性でも50代以上の者、またハイカルチャー・アカデミックな学術分野に没頭する人が、オタクと呼ばれることは少ない。その一方で、学術分野の専門家の中でも、理学・工学系の研究者に限り、オタクと呼称することが多いとの意見もある。[要出典]

古くはアニメ・漫画といった作品に絡んで行われる同人活動(→同人誌)との関連性から、「狭義のおたく」と呼ぶべきかなり限定された意味合いを持つ存在とされたが、近年では含む意味が拡大して「広義のおたく」と呼ぶべき一定の範疇・属性を含むグループ全体をこのように呼称する傾向が見られる。「広義のおたく」では「社会一般からは価値を理解しがたいサブカルチャーに没頭しコミュニケーション能力に劣る人」というネガティブな見解から「特定の事物に強い関心と深い知識を持つ一種のエキスパート」であるといった肯定的な主張まで、オタクの意味するところは人により大きく異なり、今日でも変遷している。シアトル・マリナーズイチロー外野手が、捕球不能な外野フライを簡単に捕れるふりをしてランナーの進塁を防いだことを、「プロの選手だけに通用する『オタク的プレー』」と自称したことなどが好例である。

また、特定の趣味への没頭の有無に関わらず、「おたく」を「一般人から理解されない奇異な行動を取る男性」との意味で用いる者も多い。また、趣味に没頭する原因を、女性に相手にされないための逃避行動と考え、「女性にモテない男性」との意味で用いることがある(これらは若い女性がよく用いる)。この意味で用いる場合、女性が「おたく」と呼ばれることは少ない。このように侮蔑的な意味合いで使われることも少なくないが、これを偏見差別だとする批判も強い。[要出典]

語源としては、彼ら(彼女ら)がアニメ作品などについて会話をする際相手に対する呼称(二人称)を「お宅」とし、「お宅は○○についてどう思う?……お宅は?」と呼び合ったのが始まりという説が有力。アニメ超時空要塞マクロスで主人公の一条輝が、二人称の事を「お宅」と使用していたため、そこから始まったと言う説もある。オタクヲタクとも表記する(むしろ、最近では平仮名で表記することのほうが少ない)。このほか、おたくに該当する人が会話において相手方を呼ぶときに「オタク」と呼称することから付けられたとする異説もある。(後述[要出典]

オタク層を5種類に分類すると「家庭持ち仮面オタク」(全オタク中25%)、「我が道を行くレガシーオタク」(同23%)、「情報高感度マルチオタク」(同22%)、「社交派強がりオタク」(18%)、「同人女子系オタク」(12%)ということになる。

なお、岡田斗司夫1996年5月に発表した著書『オタク学入門』によると、少なくとも執筆当時には、この「オタク」という言葉がNHK放送問題用語に指定されている事が、岡田がNHKから取材を受けた際に明らかになったとの事である。[1](遅くとも2005年2月27日放送の新日曜美術館では、「オタク」という言葉が用いられ、「不適切な表現がありました」とか「発言者の意向を尊重してそのままお伝えします」等の断りをNHKが入れていないので、「放送問題用語」からは外されている事になる。)

近年では「オタク」という表現が一般化し、オタク=岡田斗司夫みたいな人と認識され、それらを嫌った「オタク」と呼ばれる人たちは「オタク」という語の使用をやめ、「ヲタ」「~ヲタ」という語を使っている。「オタク」という語は海外では普及の一途であるが国内では死語になりつつある。

[編集] 類語・類型

[編集] マニア

おたく以前にも、何か特定の物に執着して、生活を省みない人は存在した。これらはマニアと呼ばれている。ただ、マニアがその原義において、ある特定方向にのみ情熱を持って接するのに対し、おたくは「おたく市場向け製品」が様々なジャンルにまたがりながら、一定の属性によって区分されるように、ある特定範疇にある対象群に慣れ親しむという、やや曖昧な嗜好対象となっており、マニアとおたくは「明確な志向性の有無」によっても区別可能である。[要出典]オーディオマニア釣り馬鹿(→釣りバカ日誌釣りキチ三平)などのような既存の「マニア」という区分が、一般にとって文化性の高い・あるいは健全な(ただし行き過ぎた)趣味にもみなされるのに対し、おたく傾向が社会的に拒否感を被りやすいのは否定できない。このため自身をマニアと呼称する者がいる一方で、おたくとの同一視を拒絶する者もいる。しかし近年のおたく概念の汎用から、従来はマニアとされた区分とおたくの同一視(広義のおたく)も発生している。否定しかしないのがマニアであるとしている。詳しくはマニアの項を参照されたし。

[編集] 転用

「おたく」の語はそのイメージが在る種の曖昧性を含むこともあり、今日においてはガンダムオタク(ガノタ)・ゲームオタク・軍事オタク・パソコンオタク・幕末オタク・鉄道オタク(鉄ちゃん)・ハロープロジェクトオタク(ハロヲタ)・モーニング娘。オタク(モーヲタ)・Berryz工房オタク(ベリヲタ)・ジャニーズオタク(ジャニヲタ)・天てれ/戦士オタク(天ヲタ)などといったような、アニメや漫画のみならず特定の対象・分野の愛好者を指す語として、適用範囲が広がった。また、「GAヲタ」「ヲタ」などのようにすぐにわからないような俗称・略称を用いたものもある。

[編集] A-Boy(エーボーイ)

ファッションセンスを揶揄する意味での「アキバ系の男の子」の蔑称。 よりストレートに「秋葉系」ともいう。 オタクの代替語であるがオタク的趣味・指向の有無とは関係がなく、単に「全くファッションセンスが洗練されていない。オタクみたいだ」の意味で用いられる場合もある。

アフリカン・アメリカン系やヒップホップ系のファッション文化を、ブレイクダンスないしは悪ガキ(Bad-Boy※)の頭文字Bを用いて「B-Boy」や「B系」・「Bカジ」と元々、日本では称していた。

その対句として、「秋葉原系ファッション」を秋葉原の頭文字Aを用いて「A-Boy」や「A系」・「Aカジ」と称するようになった。(→脱オタク

日本でヒップホップカルチャーが注目され始めた1990年代末頃から「オタクみたいでイケてないファッション」を揶揄する意図で用いられだした模様である。(一部のコミュニティでも、ファッションセンスを揶揄する際に用いられているように)主に、蔑称かつコンプレックス産業に絡むキーワードとして用いられている。 上に挙げたように同義語が幾つも存在する俗語ジャーゴンである。

[編集] 語源と初期の用法

[編集] おたく以前

1980年代初頭には同種の意味を持つ言葉としてビョーキ(病気の意)二次元コンプレックス(二次コン)などの表現が用いられた。ビョーキという用語は、アニメや同人漫画趣味のほかロリコン趣味をも暗示しており、「おたく」をネガティヴに用いる際の言葉のニュアンスに近い。当時のマニア向けのアニメ雑誌や同人誌などに、この表現が見られる。多くは、魔法のプリンセスミンキーモモ」などの低年齢の少女が主人公のアニメ作品が題材に使われた。[要出典]

[編集] 初期の用法

人間類型を指す語としておたくが使用されたのは、『漫画ブリッコ』でコラムニスト中森明夫が連載した『「おたく」の研究 』(1983年)。この中で、アニメや漫画の愛好者が二人称として「御宅」という語を使うことから、その人間類型をおたくと呼称することが提案された。この時の中森の記述が、アニメマニアや漫画マニアの幼児性をあげつらうような蔑視的な性質であったこともあり、編集者であった大塚英志との間で論争となった。
ただし、当時の一般社会においておたくという語の認知度は極めて低い。[要出典]

のちに認知度が上がるのは、北海道の原野で脚に怪我を負った男性が漫画『鉄腕アトム』の一シーンを模して倒木で「SOS」を作り遭難死した事件、及び翌週のいわゆる宮崎勤事件からである。幼女連続殺害事件の容疑者とされた宮崎勤が「おたく」としてマスコミで取り上げられたのをきっかけに、「おたく」は強い否定的ニュアンスをもって社会に広まった。

なお、「おたく」がマスメディアに取り上げられ始めた頃には、「太陽族」や「竹の子族」に準じて、「おたく族」と呼称された(ラジオ番組「ヤングパラダイス」より『おたく族の実態』など)が、最近は用いられない。 また、初期のコミックマーケットが開催された大田区産業会館が語源なのではないかという説もある。[要出典]

[編集] おたく/オタクの変遷

[編集] 時代的遷移

アニメブーム(1970年代後半 - 1980年代前半)
このころのアニメーション作品の中には、従来の児童向けに混じって、中高生等の青少年層を対象とした、比較的ドラマ性の高い物が増えた事も、アニメーションブームを加速させた要因に挙げられる。この現象において『宇宙戦艦ヤマト』『銀河鉄道999』『ルパン三世』といった、一連のテレビ放送・劇場公開作品の大ヒットが、アニメ産業の急速な成長を促した。この頃は蔑視や否定的な意味合いが比較的少ないアニメファンと言う言葉で呼ばれていた。
バブル時代(1980年代後半)
当時プロダクション制導入に伴う大量生産期に入り、潤沢な資金力・労働力を背景に、表現力が高度化したアニメーションに対し、尋常ならざる興味を抱く人が増加した。また同時期、、バブル景気に伴う余暇時間と可分所得の増大からテレビビデオデッキ・高価なオーディオセットを個人用に購入するケースが増え、それらに耽溺する人が増えた事も、おたく増加の要因として挙げられる。この頃、「おたく」という人間類型の呼称が確立し一部では社会現象として着目され始めたと言われる。
東京・埼玉連続幼女誘拐殺人事件1988年 - 1989年
同事件の犯人の宮崎勤は自室が膨大な量のビデオテープで埋め尽くされる程のアニメ・特撮オタクであったと報じられた事から(後に持っていたビデオテープのうち、アニメやホラービデオは数えるほどしかなかったことが判明)、当時ロリータ偏愛趣味傾向が無軌道なまでに顕著化したアニメーション産業を巻き込んで、おたくバッシングの風潮が巻き上がった。「おたく」という人間類型が社会一般に認知されたのはこの頃である。世間においてはアニメというものは子ども向け娯楽であると一般に見なされ、これに大人が熱中するのは「幼稚」ないし「異常」だとする風潮は強く、おたくはその実態が解り難いこともあり、奇異や偏見の目で見られる事も多かった。こうして、おたくという語はマスコミによるバッシング・レッテル張り的な報道・関連記事により、強い否定的イメージとともに社会に広まった。
OVAとPC(1990年代前半)
連続幼女誘拐殺人事件の影響から、アニメーション産業界にロリータ偏愛趣味傾向に対して自主規制が形成され、幼児児童を使って性的興奮を催させるような描写が排除された。同時期にはビデオデッキの本格的な普及とレンタルビデオ業界の発展とあいまって、オリジナルビデオアニメも数多くリリースされ、ややマニアックな青少年層向けの市場として定着した。またこのころDOS/Vマシン(PC/AT互換機)が日本で普及し、秋葉原・日本橋(大阪、にっぽんばし)を中心として自作パソコンを好むパソコンおたくが増加した。
エヴァとテレビゲーム(1990年代後半)
視聴者に哲学的な命題を想起させる『新世紀エヴァンゲリオン』の登場は、学歴偏重社会の崩壊や景気鈍化傾向にあって、漠然とした不安を抱える青少年層に強い影響を与え、同作品の関連事象(セカイ系)は社会現象とまで言われた。一方、テレビゲームパソコンゲームの高度化と普及に伴い、ゲーム市場が広がったことは、ゲーム関連企業にとっては大きな福音となり、多数のゲーム制作会社が勃興を繰り返した。
エヴァ放映直後の1996年5月に岡田斗司夫が著した『オタク学入門』では、その最終章で「オタクは日本文化の正統継承者である」との見方が示された。
一般市場化と氾濫(2000年代前半)
数多くの質の高い作品が登場する一方、DVDの普及により、旧来は「ビデオテープ・ソフト一本1万円弱」などという傾向が無くなり、3千円~5千円で安価に販売される映像ソフトの販売が一般化、コンビニエンスストア店頭でも数多くの映画・ドラマ・アニメのDVDが販売されるようになると、一般の消費者でも「ビデオソフトを買って見る」という、かつてはコアなマニアやおたく位しかやらなかった事をするようになり、一般の社会でも普通に売られ普通に買われていくようになる。またパソコンやゲーム機の普及は、かつての専門家やマニア主導ではなく、娯楽家電の一種として家電製品並に普及した事もあり、裾野の広い市場を形成している。その一方で、おたく向け商品の市場も拡大、かつての電気街であった秋葉原の様相を激変させるに至っている。
こうした状況は経済界も注目している。たとえば、野村総合研究所の調査ではオタク市場(自作パソコン、アニメ、ゲーム、アイドル、コミック市場の合計)の市場規模は2900億円である。また、経済産業省は、日本のコンテンツ産業の国際展開の促進という観点から注目している。
しかしコアなおたく向け商品が一般市場から見て特殊な商品群(ニッチ市場)である事には余り変化は無い。メディアワークスの『電撃G'sマガジン』編集長である高野希義は2004年9月7日の「CEDEC 2004」において、おたく市場向けのいわゆる「萌えゲーム」が既に「特に先鋭化されたおたく」にしか判らない世界と成りつつあり、衰退してしまう虞があるとする談話を述べた。高野は談話において双恋を紹介する際、テレビを広告塔として使いつつ王道に戻って10歳代の開拓を目指すと語った。
また、「オタク」が方々で露出する事が増えた結果、おたく自身の層と容認する層の他に、積極的におたくの嗜好を忌避する層が表面化する傾向も見られる。また、一般に広がった「オタク=萌え」というイメージに対して、「萌え」を嫌う(萌えフォビア)「硬派な」おたくの反発も起こっている。
さらに、こうした近年の傾向に誘われて、従来はおたく向け市場に見向きもしなかった企業が参入する傾向も顕著化したが、現在進行中のこの傾向が成功するかどうかは未知数である。

[編集] 世代的遷移

オタク第一世代(1960年前後生まれ)
基本的にSFファンで、劇画の登場により漫画は大人も読むものとして認められつつあったが、「アニメは子どものもの」とする風潮の中に育った。この当時のアニメ作品が、子ども向けの製品を扱う企業のスポンサーが大半で、アニメ表現自体が子ども市場向けの作品に多く用いされた傾向も関連している。新人類と言われた世代にあって、少年期に怪獣・変身ブームの洗礼を受け、しばしば特撮ものへの嗜好をもつ。漫画やアニメは、学生運動を主導した団塊の世代の抱いていた社会変革思想の対抗物として意識されていたため、彼らのオタク趣味全般に韜晦や理論化・体系化への指向が強い場合が多く、おたくコミュニティ内のジャーゴンとしてキーワード化を行っていた。コミックマーケットなど現在に至るイベントの基礎を築いたのもこの世代である。
オタク第二世代(1970年前後生まれ)
少年期に『宇宙戦艦ヤマト』『機動戦士ガンダム』によるアニメブームの洗礼を受け、オタク趣味が広く受け入れられる。なおこれら作品がSFを基底として、架空の技術体系を構築する手法をとったため、提供される側はその架空の技術体系を網羅したがる方向性も見られる。後にこの架空の体系知識は、現実の体系化された知識との混乱も見られ、「ガノダ(ガンダムオタク)」に代表されるシリーズ作品に共通化した体系知識のみで、現実の知識体系との併合を行わない傾向も派生させた。
この世代の後半は団塊ジュニアとも重なり、1980年代のテレビゲーム・パソコン趣味の担い手ともなった。一方、オタクに対する偏見も強まり、東京・埼玉連続幼女誘拐殺人事件による偏見の被害を最も被ったのもこの世代であった。オタクがオタクではない若者に差別されているという意識が増える一方で、サブカルチャーの体系化に貢献した第一世代の影響もあって、それまでの歴史・文学・思想に代わり、同世代で共有できるアニメ・漫画などが現代人の常識や教養として認識されるなど、サブカルチャーとメインカルチャーの差が認識されなくなってくる。また各々の作品中で扱われるハイカルチャーに興味を示す系統も派生、この性質は第三世代に引き継がれていくことになる。
オタク第三世代(1980年前後生まれ)
少年期に『新世紀エヴァンゲリオン』の洗礼を受け、セカイ系と言われるムーブメントの担い手となった。この世代になると親がオタク第一世代という者も現れ、メインカルチャーとサブカルチャーの差が薄れた時代に育った。そのためおたく趣味に後ろめたさや韜晦意識を持たず、単にさまざまな趣味のひとつとして、アニメやゲーム、ライトノベルを楽しむ者も増えた。その一方で、感動や萌えが記号的に追求される傾向が強まったなどの非難もある。第二世代から引き継いだ作中の世界観に耽溺する傾向は、更に作中で扱われるハイカルチャーへの傾倒という方向性を生む。2000年代に前後してハイカルチャーを扱う漫画作品も多く登場し、ハイカルチャーもおたく趣味と同列のサブカルチャーの一つとして愛好される傾向が見られる。
なお、第三世代以降の世代ではおたく趣味が一般的なものとなり、おたくコミュニティの拡散化と嗜好の分裂化・多様化がかなり進んでいる。個人個人をひとつの世代でくくって考えることが難しくなっているため、安易な世代論を問題視する声もある。


[編集] おたくと事件性

おたくの全てが犯罪者という訳では無いし、おたくであることも別に罪では無い。しかしおたくと犯罪性を関連付けて見る向きもいる。またおたくの好む媒体に対して、何等かの犯罪行為と結び付けて考える人もいる。偏見や感情論など、必ずしも客観的な妥当性に沿わない要素を含む場合もある。規制問題に絡んでも、感情論や偏見・偏向も推進派・反対派双方に見られる。この中には「おたく評論家」を名乗るジャーナリスト及び著名人がおり、彼ら自身のキャラクター性がそのままおたくのイメージとして利用される傾向も見られる。

児童誘拐殺傷や動物虐待など、近年頻発していると報道されている異常犯罪については、その報道において犯人の異常性とおたく趣味とが関連付けられる事がある。例えば「おたくには現実と虚構の区別を曖昧にしている者も多く、その行動には警戒を禁じえない」などの言説がある。これらでは異常犯罪において犯人が男性でおたく的だとされる趣味を持っていた場合に「犯人の異常性」として特に大きく取り上げられる傾向が見られ、その危険性・幼児性は規制の対象となるべきものであるなどと結ぶ報道番組の内容や論説も見出される。

その一方では、2005年頃からは「おたく狩り」や「コミケ狩り」といった、おたくの側が被害者になる事件が報じられる様になった<ref>警視庁非行集団等検挙解体地区対策本部 検挙事例</ref>。事件における立場や事件との関連性の大小に関わり無く、マスメディアが「オタク」を取り上げる頻度は増加している。<ref>探偵ファイルおたく狩りにご用心 後編</ref>

ただし、この「オタク狩り」という用語は、週刊SPA!2005年2月1号の記事においては、警官が検挙率を稼ぐ為に無抵抗なオタクに職務質問を行い、カッターナイフの所持などを理由に微罪で「任意出頭」(実質的な逮捕)させる事例の事を表している。(カッターナイフの所持については軽犯罪法1条2項に抵触する場合があるが、刑事訴訟法199条1項の規定により、その事を以って逮捕する事はできない。)この事は、同記事における、不当逮捕問題に取り組んでいる渡辺幸之助の見解によると、竹花豊が東京都副知事に就任した2003年ごろに、竹花の意向によって、職務質問による検挙のノルマが増えた事に関係しているとの事である。

[編集] 日本以外での事情

[編集] 日本国外での受容傾向とその変化

日本国外では1990年代中後半より、一種の尊敬の意味を込めてオタク (Otaku) が使われていた。アニメ (Anime) を始めとする日本発のポピュラーカルチャー愛好者を指す名称であり、好んで自らを Otaku と称するものも存在した。しかし現在の傾向としては自らを Otaku と呼称することは稀になりつつある。また Hentai (後述)が一般社会に認知され、否定的なニュアンスを帯びた影響で、Otaku という言葉も相手を揶揄・嘲笑する用語として用いられている。

台湾には、電車男以来、社会上に「宅男」、「阿宅」などの用法が広がる。新聞上の誤用も多い。

[編集] オタク文化に対する日本国内外における認識・受容の違い

オタク文化に対する受け止め方は、日本国外においては日本とは幾つかの点で異なる。その一つが欧米で古くから盛んに行われているファン大会 (Convention) という活動で、その年齢層も幅広い。

アニメコンベンションにおいては、Fan-cosReenactment (史的事実再現)と呼ばれるコスプレが行われる。SFやファンタジー映画の公開に観客がコスプレをしてくることが一般的であるように、ファン大会会期中、会場外でもコスプレを行うことが許されており、会場となる地域の市民もそれをイベント的なものとして受け止めている。コスプレ自体は日本でもファン活動として一般的だが、日本では、海外とは対照的に会場外でコスプレ衣装のまま行動するのは「禁忌」という暗黙のルールが存在する。[要出典]

但し、海外において Fan-art二次創作のイラストやマンガ)や Fan-fic (二次創作の小説)、 Fan-sub (マンガ・アニメ作品の翻訳)といった形でオタク的な活動が行われることはあるが、日本のコミケのように商業的な行為との結び付きは殆ど見受けられない(寄付を求めることはある)。むしろ、採算を度外視して純粋に活動を楽しみ、ファン大会では交遊や情報交換を楽しむといった傾向が強い。

[編集] オタク文化に対する批判

ゲームが子どもの暴力性を増大させるという偏見や、ネットワークゲームにのめり込んだ男性が、自宅内で死亡するといった事件から、海外においても、日本製のゲームに対しては従来から強い批判がある。

海外ではフランスの有力紙ル・モンドが「将来、日本のアニメはフランスに対する癌となるだろう」と批判した。

[編集] 英語圏のオタク用語

英語に移入した日本語のオタク用語の主なものは次の通り。

Anime(あにめ)
日本のアニメ・マンガのような絵柄のことの総称として、Anime という言葉が使われる事が多い。
Hentai(へんたい)
成人向けのアニメやゲーム、同人誌が海外で大量に流通した影響で、これら成人向け商品の総称として Hentai という日本語が当てられている。日本では個人の性格を指すが、海外ではSFや刑事物のようにジャンルのひとつとして用いられる。この Hentai という言葉には、「極めて異常な性的表現を用いている、もしくは擬似的な児童ポルノに近い内容のアニメやマンガなど」という蔑称の意味合いが含まれる。尚、日本のキャラクター同士の性的カップリングをHentaiと呼称する場合もある。
Manga(まんが)
日本製もしくは日本人によって描かれたマンガの総称。韓国製のマンガはManhwaといったようにファンの間では国別で呼称を異にする場合が多い。
Yaoi(やおい)
男性の同性愛を描いた作品。
英語名では、同性愛に関する作品一般を指して Slash という言葉もある。
Shounenai(しょうねんあい)
日本で言うボーイズラブ。日本では英語を使い英語圏では日本語が使われるのが感慨深い。
Yuri(ゆり)
女性の同性愛を描いた作品。
Shoujoai(しょうじょあい)
ガールズラブ、百合をさす名称。
Loli/Rori(ろり)
Anime で描かれた児童。主に少女を意味する。
同じ Anime で描かれた少女でも、Pedo が蔑称的な意味合いを持つのに対し、Loli は中立的な語感を持つ。故に、Pedo manga は「小児性愛的な成人向けマンガ」となり、 Loli anime は、「小さな女の子が(数多く)登場するアニメ」という意味の差が生じる。
Shota(しょた)
Loli の男性版。正太郎コンプレックス。
Doujin(どうじん)
性的表現を含むマンガ。
海外市場では、同人誌=成人向けのマンガという固定観念が存在する。
中国、香港、台湾の同人誌はすべて成人向けではありません。ボーイズラブの二次創作が多いですけど、性行為の場面は日本の同人誌より少ないです。
Toku(とく)
特撮のこと。
日本製のアニメのことを Japanese animation とは言わず、必ず Anime を用いるように、日本の特撮のことを指して Japanese special-effect action とは言わず、Toku と呼ぶのが慣例となりつつある。人気作としては、仮面ライダーシリーズにおける龍騎以降の作品やスーパー戦隊シリーズでは『デカレンジャー』や『マジレンジャー』などが挙げられる。
Mecha(めか)
ロボットが登場するマンガやアニメ作品のこと。日本人は機械全般を指して「メカ」と呼ぶことが少なくないが、これは Mechanical の日本独特の省略形である。主に子ども向けのアニメ作品で「~メカ」という言葉が使われていたことから、「ロボットが登場する作品」という意味の英単語になった。面白いのは、日本でいうところの「リアルロボット」や「スーパーロボット」といった区別がなく、荒唐無稽(非現実的)なロボットが登場する作品は Mecha である。(→メックまたはロボテック
Gattai(がったい)
ロボット同士の連結。たまにセックスを意味する
セックスという意味を持つようになったのは、『創聖のアクエリオン』の影響。また、「合体ロボットが登場する」という意味の形容詞で使われることも多い。
Ecchi(えっち)
「性表現がある」という意味の形容詞
Hentai に軽蔑的な意味合いがある一方、Ecchi の方にはやや親しみを込めた中立的なニュアンスがある。
Oniichan/Oniisama(おにいちゃん、おにいさま)
血が繋がっていない兄のような存在。もしくは「兄妹が恋愛する(近親相姦もの)」という形容詞
例えば、Oniichan anime =『シスタープリンセス』、『月詠』などの作品を示す。ちなみに、プロが翻訳した作品には Big brother という言葉が当てられるので、Oniichan の意味を知っているオタクは、必然的にファンサブ作品の視聴者ということが言える。
Onegai(おねがい)
名詞の前に置き、「~が欲しい」とか「~してくれ」といった含みを持たせたせる)
アニメ作品『おねがい☆ティーチャー』をローマ字にすると Onegai Teacher となり、一見すると One gay teacher (一人のゲイの教師)に見えるところから、面白がったオタクたちが使うようになった。主にネットスラング。多分に 英語版2ちゃんねる語的な響きがあり、下手に使うと馬鹿だと思われる。
Nani nani?(なになに)
「何何?」ちょっとした聞き返しなどに使う。発信源は不明。
Kawai/Kawaii(かわいい)
英語では表せない、日本のアニメやマンガのキャラクターに対する「可愛い」という気持ちからか、日本語を率先して使うオタクが増えている。近年では英語圏だけでなく、すっかり蔑称となってしまった Hentai という言葉の反対語として、「日本的な可愛らしいもの」という意味でヨーロッパ圏で使われている。
Visual-Kei(びじゅあるけい)
様々なヴィジュアル系音楽や、それをモチーフにした作品の侵出により、何故かこの言葉が使われるようになった。白や黒や赤など、派手なメイクアップを施したバンドの奏でる音楽の事、また、その服装やメイクアップを指す。
Nekomimi/Neko-jin(ねこみみ、ねこじん)
ネコミミのついたキャラクターのこと。Neko-jin(猫人?恐らくイギリス「人」、外国「人」などの言葉をうけたヨーロッパ人による造語である)という言葉がヨーロッパでは主に使われるが、最近は正しい日本語を推進する動きが高まっている。
Cosplay(こすぷれ)
コスプレ、コスチュームプレイ。日本語のコスプレという和製英語からそのまま英語表記に置き換えたもので、Cos(コス)という略称やCosplayer(コスプレイヤー)も多々用いられる。
senpai(先輩)
強いて訳せば「a senior」だが、かなりニュアンスが異なるのでそのまま使われている。吹き替えも「maria senpai」などとそのまま発音される。似たものとして「○○ちゃん」「○○さん」などもそのまま「○○chan」、「○○san」と使われている。名前の一部ではないことも含めてちゃんと認識されている。

以上のように、海外のオタクが使うスラング化した日本語は、ファンサブ作品において適当な翻訳語が見付からないためにそのまま利用されたものが多い。

[編集] 英語における「おたく」の類似語

英語(米語)では、日本でのオタクに近い意味を表すためにはNerdナード)という言葉で表現され、パソコンオタクや電子工作オタクを指す場では Geekギーク)が用られる。

  • アメリカのナードに付いて歌われた曲White & Nerdy参照。
Geek
日本では技術フェチとも訳され、機械類にフェティッシュな感情を示しかねない類型だともされるものの、日本のオタク文化における消費者としてのフェティシズムではなく、朝から晩までそればかりを考えていて、挙句の果てには終生の仕事としてしまう等の「身も心も捧げる信奉者」という意味で使われる。
dork, dweeb, goon, and doofus
この節は、書きかけです。加筆、訂正して下さる協力者を求めています。

[編集] おたくを取り扱った作品

[編集] アニメ

[編集] マンガ

[編集] 小説等

[編集] ゲーム

[編集] 映画

[編集] SNS

[編集] 関連項目

[編集] 関係する地域・地域関連事象

おたくの文化・消費行動に特化した業態が集中する地域や、またはその地域に関連して発生した事象など。

  • 秋葉原
  • 神田神保町 - 1980年代から1990年代初期にかけて、同人誌やアイドル関係のグッズを扱う店が集積するオタクの街として知られていた。
  • 池袋 - 「乙女ロード」(または「オタク通り」)と呼ばれる地区があり、男性中心の秋葉原に対し、女性オタクの人気を集めている。
  • 中野ブロードウェイ - 「オタクビル」の異名を持つ。
  • 日本橋大阪市) - 秋葉原、大須と並んで日本三大電気街のひとつ。秋葉原のようにオタクの街でもある。
  • 大須名古屋市) - 電気街、オタク街でもあるがアメリカ村のような古着の街でもあり、巣鴨のような老人の街でもある。
  • 天神福岡市) - 北天神地区におたく関連のグッズを取り扱う店舗が増えている。
  • 紙屋町広島市) -「大手町通り」より西側を中心にオタク関連の店舗が多く集まっている。
  • 岡山表町商店街 - 中四国随一のメイド喫茶街でもある。
  • 札幌駅前狸小路 - 駅前には大手電化製品量販店、狸小路までの街道にはいくつかのオタク向け店舗がある。(ただし、固まっているとは言えない)。狸小路のアーケード街の端にある、観光名所としても有名な二条市場の向かいに全国的に有名なメイド喫茶もあり、市内在住者はもちろん本州から遠征して来る客もいる。
  • 一般的に、東北地方はおたくにとって厳しい環境だと言われていた。しかし各種ショップの出店が進み(参照:河北新報「萌える仙台」、政令指定都市であり東北の中心都市である仙台市があるにも関わらず宮城県にはおたく文化の発信源の一つであるテレビ東京系列局がないという事情はあるが、近年の多チャンネル化により環境は以前より好転している。。また、東北地方は保守的な地域と思われがちだが、日本の他の都市部以外の地方と比較して特に保守的であるという根拠は無い。しかし現在でも全国的なイベントの会場に東北地方を飛ばして札幌が選ばれることが多いなど依然として東北地方に対するおたく文化の風当たりは厳しい。
  • ケーブルテレビやCS放送の普及、またyoutubeの登場やネット通販の浸透などによって地域格差は解消されつつある一方で、大都市圏から外れた地域(特に北陸地方、山陰地方、四国(特に高知県<REF>ただ、漫画家は多く輩出している</REF>)、福岡県以外の九州の各県(特に長崎県宮崎県鹿児島県)、沖縄県)はネットやCS環境が整っている現代においても、オタク文化が育たないとされている。大都市の衛星都市以外の町村部や離島地域では、ネットは今も最高でISDN接続が関の山で、ダイヤルアップ接続だけの地域もあり、ネット配信が出来にくい環境も一因である(もちろんyoutubeも容易には見られない)。オタク文化に関して不寛容で、かつ伝統を重んじ、さらにこういった地方はいわゆる「教育県」という場合も多く、テレビ局の放送内容に教育行政がローカル局に注文をつけるケースも少なくないという。とくに沖縄県は、県庁所在地である那覇市を有する沖縄本島ですら離島というお陰なのか、「オタク文化よりも琉球文化」という意識が強く、アニメイトなどのオタク向けショップが進出していないなど、それなりの人口圏がありながらオタク文化が根付いていないと推測される。

[編集] 研究者・有名なおたく

オタク学の研究者や、おたくという概念もしくはおたくに対する社会的な評価に影響を与えた人、著名なおたく(芸としておたくのふりをしている人、事務所から「オタク」であることを強制されている人を含む)など。隠れおたくというのはもっと存在するようだ。

格闘技界にはオタクが多い(特にヒーロー怪獣系やアニメを好む)。これは負傷持ちでインドア派を余儀なくされている人や大阪興行の際に大阪日本橋の近くに宿をとる選手・団体が、格闘技界には少なくないという事情が一因にある。またヒーローものに憧れて格闘技を志した者も中には存在する。

など

[編集] 脚注

<references/>

ことばこって?

「ことばこ」は、歴史の人物から最先端テクノロジーまで、なんでも調べられるオンライン百科事典です。ウィキペディア財団が運営を行なっているwikipedia.orgから引用をしています。

おススメサイト
トラブログ
アレどう?
アフィリエイトB