いしづち (列車)

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いしづちとは、四国旅客鉄道高松駅松山駅宇和島駅間を予讃線内子駅内子線経由で運行されるエル特急の名称。

8000系電車によるエル特急いしづち 予讃線 鬼無〜香西
2000系気動車によるエル特急いしづち 予讃線 鬼無〜香西

尚、本稿では、上り新居浜駅終点、下り伊予西条駅を終点とする予讃線特別急行列車ミッドナイトEXP高松( - エクスプレスたかまつ)・ミッドナイトEXP松山( - エクスプレスまつやま)についても記す。


目次

[編集] 運行概況

  • 運転区間の殆どが単線区間で列車の増発が困難であることから、宇多津駅松山駅宇和島駅の間で岡山駅発着の「しおかぜ」を併結する列車が多い。
  • ただし、多客期は一部列車を除いて全編成が岡山発着の「しおかぜ」として運行される。この列車では多度津駅高松駅間に代走列車として平行ダイヤを組む「いしづち」が運行される。過去には2000系2両編成、3両編成やキハ185系3両編成(キロハ186形入りや普通車のみ)も使用されたが、ここ数年は8000系3両編成、キハ185系2両編成のいずれかが使用されている。また、多客期以外でも団体客の予約があると同じことが起き、その場合は時刻表に載らないため、駅の掲示のみで告知される。なお、これらの代走列車は、2006年冬の多客期から全面禁煙になった。
  • 併結時の特徴として、原則としていしづち」が先に宇多津駅に入るため、「しおかぜ」が手前で信号待ちをすることが多い。3両編成の「しおかぜ1号」と宇和島行き「しおかぜ」は後ろに「いしづち」が連結される。
  • 「いしづち」単独で運転される列車の一部は、上りが多度津で岡山行きの、下りは宇多津で高知行きの、共に「南風」と接続をとる。
  • 2002年に四国をキハ181系が一周するイベントでは本列車名は徳島→阿波池田→多度津→松山間の列車名としても使用された(表示上は阿波池田行きだった)。
  • 徳島市阿波踊りが開催される期間中は「ミッドナイトEXP高松」に代わり、徳島駅始発の上高松駅以西の発着時刻を繰り下げた臨時特急「阿波踊り号」が運転される。
  • なお、この列車では、車内改札が省略されることがある。これは、マルスから得られた発券情報が車掌に送られるためである。そのために車掌室にはプリンターが設置されている。車内改札が省略されるのは、乗車列車に有効な指定席特急券を持ち、かつそれに記載された号車・座席番号に座っているときである。但し、次の場合は車内改札は行われる。
    • 自由席に乗車しているとき。
    • 指定席に乗車しているが、指定券を乗車列車の発車1時間前~発車時間までに購入したとき。
  • なお、「ミッドナイトEXP高松号」用のヘッドマークは用意されておらず、2000系のヘッドマーク表示部は白表示のまま運転され、側面のLED式列車名表示は号車、指定席・自由席の座席区分(但し、同列車は全車両自由席)以外表示なし。ただし、振り子制御装置との兼ね合いから、車内放送装置、車内案内表示装置は作動する。


[編集] 利用状況

  • 利用者は「しおかぜ」に比べると遥かに少ない。高松~観音寺間の香川県内利用が守備範囲といったところか。特に下りの夜間通勤時間帯のいしづちは観音寺を過ぎるとガラガラになる状態である。大半の列車が3両編成(気動車は2両編成)で運転されるが、座席が全て埋まることはなく(ただし、アンパンマン車両の2000系2両(うち1/2両が指定席)で高松発17:39のいしづち25号は夕方のラッシュ時と重なるせいか高松発の時点で自由席にはかなりの乗客がいる。2両とも全車自由席での運行が望まれる。)、高松発車あるいは到着時点で、日中の利用客は多くて30人ほどである。自動車を使っても、高松ICいよ西条IC川内IC松山ICは法定最高速度100km/h、西条IC~川内ICは同80km/hで巡航走行でき、インターチェンジ前後の両市内の交通渋滞を加味しても特急列車と大差ない所要時間で移動できるようになり、加えて高速バスも1時間ヘッドで運行され、運賃は本列車利用よりもはるかに安いときているため、高速道路全通前よりも乗客数は減少している。一方、「しおかぜ」は、新幹線からの乗り継ぎがある上瀬戸大橋の通行料金の高さから利用客はまだ多い。なお、本列車は宇多津駅で「しおかぜ」との連結のため長時間停車するほか、予讃線は高縄半島の海岸線に沿って建設されており、同半島の付け根を貫通する高速道路に対して大きく迂回しなければならないことが大きなネックとなっている。
    • 高松-松山の高速バスは、高速道路上の丸亀、善通寺、観音寺BSに停車するが、これらバス停から(へ)の高速バス利用者は少ない。バス停へのアクセスの悪さが敬遠されている傾向がある。なお、高速バスの詳しい停留所などは四国高速バスを参照されたい。
    • また、高速バスは、高松-松山間の県内都市間の利用はできない。高松市-松山市では、競合関係にあるが、本列車群は、地方都市-高松市・松山市への都市間速達列車として重宝されている。
    • JR四国内全域共通であるが、短距離利用者向けに、25kmまで310円、50kmまで510円の特定特急券が発売されている。
    • 51kmを超える県庁所在地-主要停車駅間には往復割引きっぷSきっぷ(往復タイプ・回数券タイプ4枚つづり)が発売されている。これ以外の区間でも、JR四国共通自由席特急回数券(6枚つづり)を購入することもできる。
    • 高速バスと競合する高松-松山間では、1乗車あたりの運賃・料金が高速バス運賃とほぼ同価格の企画乗車券「自由席トク割きっぷ」を発売し、対抗している。この企画乗車券は、営業距離が短い「高松-今治」のSきっぷ回数券より1乗車あたりの単価が安い。さらに、高松・松山・伊予北条以外での途中下車・中途乗車を認めておらず、高松-今治を利用する利用者からみれば不公平である。
  • 高松駅~愛媛県南予地方への直通需要がないわけではないが、経営規模が小さくまた資金難のJR四国に大規模な改良は不可能なのが現実である。実際、「南予の電化は永遠にない」とJR四国は明言している。「しおかぜ」を参照。

[編集] 使用車両

いしづち
  • 8000系電車
  • 2000系気動車:以下の列車は2000系気動車での運転
    • 宇和島発着の「しおかぜ」と併結になる宇和島駅→高松駅間上り1本、高松駅~松山駅間下り2本、上り1本
    • 「いしづち」単独運転の高松駅→宇和島駅間下り1本、松山駅→高松駅間上り1本、伊予西条駅→高松駅間上り1本
ミッドナイトEXP(エクスプレス)高松
  • 2000系気動車(下りのみ)
ミッドナイトEXP(エクスプレス)松山
  • 8000系電車(上りのみ)

[編集] 運転本数

2006年3月現在、運行本数はJR四国の特急列車の中では最多。

いしづち
高松駅伊予西条駅間 上り1本
高松駅~松山駅間 16往復
高松駅~宇和島駅間 1往復(宇和島行きは4両,高松行きは2両。朝の松山駅で行き違う)
ミッドナイトEXP(エクスプレス)高松
高松駅~伊予西条駅間 下り1本
ミッドナイトEXP(エクスプレス)松山
松山駅~新居浜駅間 上り1本

[編集] 停車駅

●:停車、△:「しおかぜ」との連結・分割作業がある場合停車(多客時の分離運転列車も停車)、▲:日中以外停車
駅名 累計
キロ
停車駅
いしづち ミッドナイトEXP高松 ミッドナイトEXP松山
高松駅 0.0
坂出駅 21.3
宇多津駅 25.9
丸亀駅 28.5
多度津駅 32.7
詫間駅 42.0
高瀬駅 47.0
観音寺駅 56.5
川之江駅 72.2
伊予三島駅 77.6
新居浜駅 103.1
伊予西条駅 114.3
壬生川駅 126.8
今治駅 144.9
伊予北条駅 176.9
松山駅 194.4
伊予市駅 206.0
伊予中山駅 218.7
内子駅 232.0
伊予大洲駅 243.2
八幡浜駅 256.5
卯之町駅 271.1
宇和島駅 291.3

[編集] 緩急接続

同方向へは、観音寺駅伊予西条駅松山駅緩急接続がある場合が多い。

時間帯により接続しない場合やこれ以外の駅で接続することもあるので、必ず時刻表を確認していただきたい。JR四国発行のポケット時刻表には、これら主要駅以外の緩急接続は、その旨明記されているものもある。

また、「ミッドナイトEXP高松」は多度津駅で琴平行き最終列車に接続する。「阿波踊り号」となるときはこの琴平行きも時刻が変更される。

[編集] 沿革

ここでは「いしづち」と関わりの深い「いよ」「やしま」「四国」「道後」「いしづち」「せと」「えひめ」についても記す。
  • 1956年11月19日、高松桟橋駅宇和島駅間に準急列車「いよ」が新設される。
  • 1957年3月20日、準急列車「いよ」が定期化。
  • 1958年11月1日、準急列車「やしま」新設。
  • 1959年9月15日、高松桟橋駅を廃止し高松駅に統合。
  • 1960年2月15日、準急列車「やしま」は準急列車「いよ」と統合し廃止。
  • 1961年10月1日、急行「四国」が高松駅~宇和島駅間に新設。高松駅~松山駅間に急行「道後」新設。
  • 1963年2月1日、小松島港駅~松山駅間を運行する準急列車の愛称として「いしづち」の名称が使用される。
  • 1963年10月1日、高松駅~松山駅間に準急列車「えひめ」新設。
  • 1965年10月1日、急行「四国」は「せと」に改称。準急列車「えひめ」は「いよ」と統合し廃止。
急行「いよ」
  • 1966年3月5日、「いよ」「いしづち」急行列車に昇格。
  • 1966年10月1日、急行「道後」は「せと」と統合し廃止。
  • 1968年10月1日、「いしづち」廃止。
  • 1986年11月1日、特急「しおかぜ」増発で、急行「いよ」は1往復になる。
  • 1988年4月10日、瀬戸大橋線開業に伴い、従来の高松駅~松山駅・宇和島駅間のエル特急「しおかぜ」の名称が岡山駅発着の予讃線エル特急になる。高松駅発着の予讃線エル特急は「いしづち」に改称、9往復に。急行「いよ」は2往復になる。
  • 1989年7月22日、「いしづち」1往復が多度津駅~松山駅間で「しおかぜ」との連結運転になる。急行「いよ」廃止。
  • 1990年11月21日、「しおかぜ」への2000系振り子気動車投入により、全列車がキハ181系キハ185系の単独運転に戻り、1往復減となる。
  • 1992年8月15日、8000系振り子電車が高松駅~新居浜駅間で臨時運行開始。
  • 1993年3月18日、「いしづち」全列車振り子電車化。高松駅~松山駅間のみの運転になる。3往復が多度津駅~松山駅間「しおかぜ」との連結運転となる。
  • 1994年12月3日、「いしづち」高松駅→宇和島駅、松山駅→高松駅の1往復に2000系気動車投入。1往復増加し、10往復に。多度津駅~松山駅間での「しおかぜ」との連結運転が下り4本、上り3本に。
  • 1996年3月18日、2000系気動車「いしづち」新居浜駅→宇和島駅、松山駅→新居浜駅に変更。
  • 1997年11月29日、「いしづち」3往復増加し、13往復に。8000系電車で日中運転される列車は、すべて岡山駅発着の「しおかぜ」を連結するダイヤに変更。多度津駅~松山駅間での「しおかぜ」との連結運転が下り10本、上り9本に。
    • このころより、多客時に多度津駅での分割を中止し高松駅~多度津駅間を運行するシャトル列車として運行されるケースが多くなる。
  • 1998年3月、「いしづち」3往復増加、16往復に。2000系気動車「いしづち」新居浜発着を高松駅→宇和島駅、松山駅→高松駅に変更。2000系気動車「しおかぜ」との併結も始まる。岡山方面の所要時間短縮のため8000系電車の編成ごと向きを逆に変えた。多度津駅~松山駅間で「しおかぜ」と連結運転する列車は下り13本、上り12本に増える。
  • 2000年3月、「しおかぜ」の増発で、多度津駅~松山駅間で「しおかぜ」と連結運転する列車は下り14本、上り13本に増える。
  • 2000年8月17日、ホームライナーに準じた、高松駅~伊予三島駅間を運行する「ミッドナイトEXP(エクスプレス)」運行開始。翌朝の折り返し上り特急として伊予三島駅~高松駅間の「いしづち92号」も運行開始。
  • 2001年3月3日、「ミッドナイトEXP(エクスプレス)」高松駅発と松山駅発の運行開始。
    高松駅発を「ミッドナイトEXP(エクスプレス)高松」と名称を変更。同時に伊予西条駅まで運行区間を延伸。折り返し列車は特急「うずしお」として伊予西条駅→徳島駅となった。
    松山駅発は「ミッドナイトEXP(エクスプレス)松山」と称し、松山駅→伊予西条駅間の上り列車のみ運行される。(その編成は翌朝の岡山駅行き「しおかぜ」に充当)
  • 2002年3月 「しおかぜ」との連結を行う駅を多度津駅から宇多津駅に変更。
  • 2003年10月、伊予西条駅→徳島駅の「うずしお」の系統を分割。伊予西条駅→高松駅は「いしづち」、高松駅→徳島駅は「うずしお」に系統分離された。2000系気動車「しおかぜ」と松山で併結になる「いしづち」上り1本を平日のみ宇和島始発に変更した。下り1本、上り2本増加し、下り17本、上り18本に。宇多津駅~松山駅間で「しおかぜ」と連結運転する列車は下り15本、上り14本に増える。
  • 2005年3月、平日のみ2000系気動車「しおかぜ」と併結される宇和島始発「いしづち」上り1本を毎日運転に変更した。「いしづち33号」は宇多津駅で「しおかぜ29号」を連結していたのをそれぞれ単独運転に変更し、夜間の予讃線特急の乗車チャンスを増やす。宇多津駅~松山駅間で「しおかぜ」と連結運転する列車は14往復になる。
  • 2006年3月18日、「ミッドナイトEXP松山」が新居浜駅まで運転区間を延長。


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